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薬剤師の仕事内容は調剤から公務員まで多種多様!20種の職場別に給料・働き方を紹介
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「薬剤師の仕事内容って何があるの?」「具体的な仕事内容が知りたい!」
薬剤師の仕事内容は調剤だけではありません。ほかにも薬やサプリメントの研究や開発、さらには公務員など様々な仕事内容があります。
大分類 | 職場(職種) |
---|---|
一般的な仕事 | 調剤薬局 |
ドラッグストア | |
病院 | |
診療所(クリニック) | |
在宅医療 | |
研究開発/品質管理などの仕事 | 製薬会社 |
CRO(開発業務受託機関) | |
卸販売会社 | |
化粧品メーカー | |
食品メーカー | |
大学院 | |
公務員 | 地方公務員薬剤師 |
保健所 | |
自衛隊 | |
麻薬取締官 | |
刑務所 | |
その他 | MR(医薬情報担当者) |
スポーツチーム | |
メディカルライター | |
学校(私立含む) |
業務内容によっては企業の会社員と同じような勤務時間や、時には肉体労働が必要な場合も。
この記事では、職場別に仕事内容・給与・特徴を紹介していきます。また、薬剤師の具体的な仕事を知る上で役立つ転職サイトの情報やおすすめの転職サイトをご紹介していきます。
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目次
薬剤師の仕事内容は調剤だけじゃない!研究開発や公務員の仕事も
薬剤師は国家資格を持つ『薬のスペシャリスト』です。調剤薬局やドラッグストア、病院、企業など様々な場所で薬に関する知識を用いて働いています。
6年制の薬学部を卒業し、国家資格である薬剤師国家試験に合格して初めて名乗れるのが薬剤師です。
他業種にくらべて、比較的転職・復職もしやすいという強みもあります。
薬剤師の仕事というと、身近なところでは医師からの処方せんをもとに薬を調剤する「調剤業務」、薬の服用について患者に説明・指導する「服薬指導」がイメージしやすいはず。
しかし薬剤師の職場は、学校や化粧品メーカー、自衛隊など多岐に渡ります。薬剤師は街のいろんなところで活躍しているのです。
具体的な仕事内容を一覧にまとめました。
大分類 | 職場(職種) | 主な仕事内容 |
---|---|---|
一般的な仕事 | 調剤薬局 | 調剤、服薬指導、薬歴管理など |
ドラッグストア | OTC服薬指導、販売、レジ対応、品出しなど | |
病院 | 調剤、服薬指導、治験、疑義照会、外来対応、薬物治療モニタリン、CRC(治験コーディネーター)など | |
診療所(クリニック) | 調剤、製剤、服薬指導、薬歴管理など | |
在宅医療 | 訪問薬剤管理指導(医薬品の供給,管理)など | |
研究開発/品質管理などの仕事 | 製薬会社 | 創薬、臨床開発、医薬品の情報管理など |
CRO(開発業務受託機関) | CRA(臨床開発モニター) | |
卸販売会社 | 医療医薬品の品質管理、情報収集など | |
化粧品メーカー | 化粧品の開発 | |
食品メーカー | 健康食品などの開発 | |
大学院 | 博士研究員、教授としての指導など | |
公務員 | 地方公務員薬剤師 | 医療機関への立ち入り検査、指導など |
保健所 | 品質・安全確保のための監視指導など | |
自衛隊 | 自衛隊病院での薬品や調剤、災害医療など | |
麻薬取締官 | 学校薬剤師として学校環境衛生、健康相談、保健指導など | |
刑務所 | 不正麻薬の取り締まり、捜査など | |
その他 | MR(医薬情報担当者) | 受刑者の健康管理、処方チェックなど |
スポーツチーム | 医師などに自社医薬品の情報提供、営業活動 | |
メディカルライター | スポーツファーマシストとして大会でのサポートや選手のケアなど | |
学校(私立含む) | 学校環境衛生、健康相談、保健指導など |
早速それぞれの職場別の仕事内容について詳しく調べていきましょう。
薬剤師の一般的な仕事
まずは、薬剤師の象徴ともいえる代表的な仕事内容を5つ紹介します。
職場 | 主な仕事内容 |
---|---|
調剤薬局 | 調剤、服薬指導、薬歴管理など |
ドラッグストア | OTC服薬指導、販売、レジ対応、品出しなど |
病院 | 調剤、服薬指導、治験、疑義照会、外来対応、薬物治療モニタリングなど |
診療所(クリニック) | 調剤、製剤、服薬指導、薬歴管理など |
在宅医療 | 訪問薬剤管理指導(医薬品の供給,管理)など |
調剤薬局
薬学部を卒業した学生の多くは調剤薬局に就職します。調剤薬局では以下3つの仕事がメインになります。
- 調剤業務:病院で発行された処方せんを元に薬を調剤する
- 服薬指導:患者さんに服薬について説明する
- 薬歴管理:処方状況や患者さんから得た情報を管理する
仕事内容
患者に対し、処方せんの期限や保険番号に間違いがないか、現在服用している処方薬があれば重複投与や相互作用の恐れはないか確認します。
健康・生命に関わる仕事になりますので、何よりも正確性が求められます。コツコツと仕事をすることができ、責任感のある方に向いている仕事です。また、患者さんから情報を得るために、最低限のコミュニケーションスキルは必要になります。
給料
平均450~600万円程度で、薬剤師の足りていない地方であれば年収も高くなる傾向にあります。
特徴
基本的に近くの病院に合わせて開局しているケースが多いため、病院によって扱う薬の種類や薬局の忙しさ、残業時間などは変わってきます。
たとえば、大学病院の門前ではすべての診療科の薬を扱います。特に午前中は忙しく、午後は時間通りに終わることが多いです。一方で皮ふ科や整形外科の門前薬局であれば、処方される薬も限られ、診察が長引けば残業時間も増えてしまいます。
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ドラッグストア
仕事内容
ドラッグストアでは、一般用医薬品(OTC医薬品)やサプリメント、健康食品などさまざまな商品を扱っていますので、医薬品以外の商品知識が必要になります。また、レジ打ちや品出しなど薬剤師業務以外の仕事もしなければならないため、負担は大きくなります。
給料
調剤薬局や病院と比べると比較的高給が望めます。初任給で年収400万円を超えることが多く、店長クラスでは700万円を超えることも。キャリアとしては店長から本社の運営、管理などのマネージャーとしてキャリアアップを目指します。
特徴
ドラッグストア勤務は接客をする機会が多く、接客が好きな人や、コミュニケーションスキルに長けている人には向いている仕事です。メリットとしては、さまざまなジャンルの商品に携わるため健康全般への知識が豊富になり、オールマイティーな薬剤師として活躍できることが挙げられます。
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病院
仕事内容
仕事内容は調剤薬局と同様で調剤、服薬指導がおもな業務になりますが、外来の患者さんだけでなく、入院患者に対しても服薬指導を行います。
入院患者に対しては、医師や看護師と連携してチーム医療に貢献できることが最大の魅力です。
ほかにも、病院内薬局では注射薬や輸液の取り扱いや、TDM(薬物治療モニタリング)と呼ばれる薬物治療に関わる仕事があります。TDMとは、薬物の効果を最大限発揮させるために、医師とともに患者さん一人ひとりに合わせた薬物療法を組み立てることで、病院に勤める薬剤師ならではの仕事といえます。
給料
給料はほかの薬剤師の職種と比べて少なく、平均年収は約400~650万円ほどです。薬局長、薬剤部長というポジションへのキャリアアップは目指せますが、その先がないため給料は頭打ちになります。
特徴
病院薬剤師は、調剤薬局やドラッグストアに比べて専門性の高い仕事になりますので、日々勉強したいというモチベーションの高い方に人気の仕事です。
一方でデメリットとしては、仕事のハードさと給与面が挙げられます。当直があるため、生活が不規則になることもあります。
それでも病院勤務を希望する薬剤師は多く、求人倍率は高いです。専門性が高いため、他業種から転職しようと思っても難しく、新卒から働いている人が多いのが病院薬剤師の特徴です。
給料よりも医療現場で働くことのやりがいを重視したいという方には、おすすめの職場です。
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診療所(クリニック)
仕事内容
患者額が薬を受け取るには、病院から出て外の調剤薬局で薬をもらう「院外処方」と、診療所内で薬を受け取る「院内処方」があります。診療所の薬剤師の仕事は、この院内処方に携わる仕事です。仕事内容としては調剤薬局での仕事とあまり変わらないですが、診療所内の処方のみを扱うことになり、基本的に1人で任されるケースが多いです。
給料
年収は400万円前後になりますが、年収を含め職場環境は勤務先の医師次第ということが多くなります。
特徴
比較的落ち着いて仕事ができるので、少し余裕を持って働きたい、プライベートの時間を大事にしたいという方には向いています。しかし近年は、病院と薬局を分ける「医薬分業」が進められており、診療所で働く薬剤師は減りつつあります。医薬分業率は、2003年に50%を超え、2016年2月時点で72.1%となっています。
在宅医療
仕事内容
在宅医療とは、通院が困難な高齢者や寝たきりの患者さんに対して、医師や看護師などが自宅や施設に訪問しておこなう医療サービスのことです。その中で、薬剤師は服薬や薬剤の管理についての指導をおこなう立場として、今後チーム医療に欠かせない存在になっていくと言われています。
主な仕事内容は以下の通りです。
- 調剤した薬を医師に同行して、または単独で患者宅へ届ける
- 服薬の方法や管理の仕方について、適切な指導をおこなう
- 薬を適切に服用・管理するために、ヘルパーやケアマネージャー、医師・看護師などと連携する
給料
収入は、調剤薬局とほぼ変わらず年収で450~600万円程度です。
特徴
同じ患者さんと接する時間が増えるため、ほかの仕事に比べコミュニケーションスキルが重要になってきます。「チーム医療に携わりたい」と考えている人にとっては、非常にやりがいのある仕事です。
在宅医療薬剤師になるには、特別な資格は不要です。薬剤師の資格があればできるので、調剤薬局の中には、普段の調剤業務と並行して在宅医療をおこなっている薬局もあります。
薬剤師が就ける研究開発/品質管理などの仕事
続いては、調剤業務や地域に根ざす仕事ではなく「研究・開発」の仕事について紹介します。
職場 | 主な仕事内容 |
---|---|
製薬会社 | 創薬、臨床開発、医薬品の情報管理など |
CRO(開発業務受託機関) | CRA(臨床開発モニター) |
卸販売会社 | 医療医薬品の品質管理、情報収集など |
化粧品メーカー | 化粧品の開発 |
食品メーカー | 健康食品などの開発 |
大学院 | 博士研究員、教授としての指導など |
製薬会社
製薬企業は、薬剤師に人気の高い職場です。さまざまな働き方がありますが、ここではおもなものをご紹介します。
仕事内容
- 研究
- 製薬会社の中で花形といえるのが研究職です。治療のメカニズムや創薬、新薬の臨床開発など、さまざまな研究業務をおこなっています。博士号の取得が推奨されており、高い専門性が求められるため、限られた人しか就くことができません。
- 開発
- 新薬の安全性や有効性の確認、臨床試験などを行います。研究職同様、高い専門性が必要となります。
- DI
- DIとは「Drug Information」の略で、「医薬品情報管理業務」と訳されます。知見や臨床試験データなどを収集、整理、管理し、薬剤師や医師、その他必要としている人に適切な情報提供をおこなう仕事になります。
給料
製薬会社は薬剤師の仕事の中でもっとも高給な部類に入る仕事です。平均年収は500~800万円ほどですが、会社によって相場は変わってきます。外資系製薬会社では年収が高くなる傾向があり、MRでは年収1,000万円を超えることもあります。
特徴
また製薬会社は利益率が高く、財務基盤がしっかりしている企業が多いため、福利厚生も手厚くなっています。土日休みで、長期休暇も取りやすい企業が多いですが、部署によっては残業が多いところもあります。研究開発やDI業務の求人は少なく、人気職のため倍率は高くなります。MRは新卒、転職ともに求人数は多いですが、転職の場合はMR経験を重視されることもあります。
CRO(開発業務受託機関)
CRO(Contract Research Organization)とは、製薬会社から依頼を受けて治験などを実施している企業のこと。
CROには主にCRA(臨床開発モニター)、そのサポートをするQC(品質管理)などの職種があり、薬剤師はこれらの職に就くことができます。
ここではCRAについて詳しく解説します。
仕事内容
製薬会社は、新薬の開発に欠かせない治験をCROに委託します。
その治験を実施するのが、CROに所属しているCRAです。
病院などの医療機関で働くケースが多く、治験対象患者や医師とのコミュニケーション能力も必要となります。
また業務を効率的に進めていくプロジェクトマネジメント能力も重視されるので、多角的な能力が求められるでしょう。
給料
CROで働く薬剤師の収入は、一般的な薬剤師にくらべて高めに設定されています。
CRAやQCなど役割にもよりますが、平均で年収600万円ほどのようです。
キャリアを積み重ねれば1000万円も可能といわれています。
特徴
CROでの仕事は、薬剤師として直接患者と関わる仕事ではありません。
しかし、新薬の開発に欠かせない治験に携われる「やりがい」はかなりのものです。
社会的に大きな意義のある仕事といえるでしょう。
ただし、プロジェクトを前進させる能力が必要ですし、場合によっては英語力も求められます。
卸売販売会社
仕事内容
医薬品卸会社は、事業所ごとに管理薬剤師を配置することが義務付けられています。仕事内容としては、医療用医薬品の品質管理、情報収集・提供などです。医師や薬剤師からの問い合わせがあった場合には対応しなければならないため、幅広い知識が必要になります。また、薬事法などの法律についても深い知識が必要です。薬だけでなく薬事法など、さまざまな知識を身につけたい方には向いている職場になります。
給料
管理薬剤師として働くため立場としては管理職となり、年収は600~700万円ほど。一般の薬剤師より高い傾向にあります。
特徴
残業が少なく長期休暇も取りやすいため、プライベートを充実させることができます。求人は全国規模で出しているケースもありますが、地方の営業所ごとに出しているケースもあります。医薬品卸の会社数が減ってきているため、求人数はあまり多くありません。
化粧品メーカー
仕事内容
化粧品メーカーは女性薬剤師に人気の職場です。薬剤師が化粧品メーカーで働く印象はあまりないかもしれませんが、研究や品質管理の分野で活躍できます。最近の化粧品は、医師や薬剤師と共同開発するケースも増えています。そのため、医薬品の成分を扱うことができ、薬事法にも精通している薬剤師が重要な役割を担っているのです。化粧品メーカーで働く薬剤師のおもな仕事内容は成分の研究、品質管理、薬事法申請に係る業務です。
給料
年収は会社の規模や、業務内容によっても大きく変わってきます。年収400~650万円くらいの求人が多く、平均は500万円前後です。薬剤師の仕事の中では少し高めです。また、規模の大きい会社であれば、福利厚生も手厚くなっています。
特徴
化粧品メーカー薬剤師の求人は少ないのが現状です。人気職種で辞める人が少ないことが理由です。ただ、製薬会社と比較すると化粧品メーカーは数が多いため、その分求人数も多くなります。 また、化粧品メーカーでは調剤業務や服薬指導など一般的な薬剤師の仕事はありません。そのため「調剤業務が苦手だけれど薬剤師として働きたい」という人に向いています。
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食品メーカー
仕事内容
健康食品の会社にも薬剤師の存在が必要です。基本的に健康食品の開発チームに所属し、商品の開発に携わることになります。新商品が本当に効果があるのか、薬効の詳細なデータを明示したり、安全性について分析、調査をおこなっています。また、品質管理も薬剤師の仕事です。
給料
会社によって大きく差が出ます。平均500万円ほどと考えておきましょう。
特徴
福利厚生に関しては、化粧品メーカーと同様に会社によるところが大きくなります。食品メーカーでの薬剤師の求人は非常に数が少なく、また非公開求人となっていることが多いです。非公開求人を扱っている転職サイトに登録して、情報を集めておきましょう。商品企画に携わる場合は好奇心旺盛な方が向いています。企画段階ではプレゼンをおこなうこともありますので、プレゼンテーションスキルなど、ほかの仕事にはないスキルも必要です。
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大学院
仕事内容
薬学部を卒業し、大学院で博士課程を修了した薬剤師の中には、企業で働くのではなくそのまま大学に残って研究を続ける方もいます。将来のキャリアとしては教授を目指す形になります。 キャリアのステップとしては、博士課程修了後、まず博士研究員(ポスドク)として働きます。その後助教、講師、准教授、教授と出世していくことになります。
給料
博士研究員で働いているうちは、一般の薬剤師より少ないです。ただし助教授になれば平均以上の給料となりますし、准教授、教授クラスになれば年収は1,000万円前後に跳ね上がります。
特徴
博士研究員は任期のある身分であるため、不安定な職になります。助教授になれば大学教員となるため安定した生活となりますが、大学教員になれるのは最短でも27〜28歳です。常に研究に追われる生活となりますので、生活は不規則になりますが、研究が好きな方は選択肢の一つとして考えてみてはいがかでしょうか。
薬剤師が就ける公務員の仕事
薬剤師には公務員という働き方もあります。そして公務員のなかにもさまざまな職場があり、意外と知られていない仕事もあります。
職場 | 主な仕事内容 |
---|---|
地方公務員 | 医療機関への立ち入り検査、指導など |
保健所 | 品質・安全確保のための監視指導など |
自衛隊 | 自衛隊病院での薬品や調剤、災害医療など |
麻薬取締官 | 不正麻薬の取り締まり、捜査など |
刑務所 | 受刑者の健康管理、処方チェックなど |
地方公務員薬剤師
安定した職に就きたいと考える方には公務員薬剤師がおすすめです。公務員には国家公務員と地方公務員があります。地方公務員は、都道府県や政令指定都市の人事委員会がおこなう試験に合格することで就職することができます。公務員試験は薬学知識よりも一般教養を問うものが多く、また各自治体の募集は5名程度ときわめて少ないので、簡単になれるものではありません。
仕事内容
地方公務員の仕事を具体的にみていきましょう。
- 保健所での環境、食品衛生関係業務
- 衛生研究所での研究、試験検査
- 薬局や医薬品製造業者への立ち入り検査・指導
- 県立病院等の医療機関での調剤、服薬業務
- 消費生活支援センターでの苦情処理、相談
このように、公務員は必ずしも都道府県庁で働くわけではありません。配属を決められ、約3年のサイクルで各部署を異動するのが一般的です。薬剤師とは関係ないような行政の仕事もこなさなければならないため、仕事に対する柔軟性が必要です。
給料
給与面、初任給はそれほど高くありませんが、勤続年数が増えると確実に昇給していきます。また、公務員薬剤師はさまざまな手当てがつくことがあるので、手当て込みの年収は約600万円と、一般の薬剤師よりも高くなることがあります。
特徴
何より公務員ならではの安定性は非常に魅力的です。土日が完全に休みで、有休もとりやすいのでプライベートも充実させることができます。また、産休育休などの福利厚生面も充実していますし、年金もしっかりもらうことができるので、生涯働く職場としてはとても安心できる場所でしょう。
保健所
公務員の中には、保健所で働く薬剤師もいます。保健所で働くと言っても、仕事は配属先によって異なります。
仕事内容
- 薬事衛生
- 医薬品の製造施設や薬局などに対し、品質・安全性確保のための許可および監視指導を行う。
- 食品衛生
- 食品製造業者、飲食店などに対する衛生管理指導を行い、食環境の安全確保を行う。
- 生活衛生
- 旅館やクリーニング店、美容院や銭湯など、衛生環境のチェックが必要な場所の衛生管理指導や許可・届出・監視業務などを行う。ほかにも試験検査、水道衛生、廃棄物衛生など働き方は多岐にわたります。
給料
保健所薬剤師の初任給は、民間の病院と比べるとやや低いのが実情です。人事院勧告によると初任給は約200,800円、年収に換算すると賞与を含めても年収400万円程度と低めなことが分かるります。しかし公務員は勤続年数が増えるにつれて給与も右肩上がりになるので、生涯年収で比較すれば民間の職場よりも数百万円の差が出る可能性も大いにあるのが魅力と言えるでしょう。
特徴
本人の意向や適性などを考慮して約3年の間隔で各部署を異動します。社会的貢献度の高い仕事になりますので、薬剤師の仕事とは違ったやりがいを見出すことができます。
自衛隊
公務員で働く薬剤師の中には、自衛隊の中で働く「薬剤官」という特殊な働き方もあります。自衛隊は防衛相の管轄となるため、合格後は国家公務員になり、自衛隊の幹部職員として働くことになります。
仕事内容
自衛隊病院での薬品の管理や調剤、医療費の管理が主な仕事ですが、災害時には、現地で薬剤師として医療活動も行います。全国転勤がありハードな職場ですが、ほかの薬剤師とは異なる経験ができるという点で、やりがいを感じることができます。自衛隊に興味がある、災害医療に携わりたいという意欲のある方には向いている仕事だといえるでしょう。
給料
平均年収は600万円ほどで、一般の薬剤師より少し高くなります。自衛隊は階級制ですので、頑張って階級を上げることができれば、その分給料も上げることができます。
特徴
国家公務員試験の難易度、求人倍率もさることながら、自衛隊に入るには年齢制限があります。募集は20歳以上28歳未満なので、6年制の大学に通う薬学部の学生は、最短でも24歳以上しか挑戦できません。合格後は、幹部候補生学校で約1年間の教育訓練を受けたあと、陸、海、空いずれかの自衛隊に配属され、薬剤官として働くことになります。
麻薬取締官
薬剤師の仕事の中でも特殊な仕事です。厚生労働省の職員として勤務し、不正麻薬の取り締まりや薬物の不正使用の捜査を行っています。
仕事内容
仕事内容としては薬物犯罪の現場の捜査だけでなく、情報収集、関係者への指導・監督、不正薬物使用の防止活動などもおこなっています。そのほかに薬物の分析、鑑定をおこなっている部門もあります。業務内容により勤務時間や休日は変動することがあります。業務の中では身の危険をともなうこともあります。そのため逮捕術や拳銃射撃訓練もおこないます。
給料
給料、福利厚生などは国家公務員としての給与となるため、安定しています。勤続年数が長くなり、キャリアを積んでいけば一般の薬剤師より収入を上げることも可能です。平均年収は600万円程度、また公務員は福利厚生も手厚く待遇は良いものの、決して楽な仕事ではありません。
特徴
麻薬取締官は国家公務員となりますので、採用試験に合格する必要があります。応募資格は国家公務員試験一般職試験(大卒程度)の指定科目に合格すること、もしくは29歳以下で薬剤師国家試験に合格することとなっています。薬学部以外からもなることはできますが、薬学の専門知識が必要であるため、半数以上は薬剤師資格を持っています。麻薬取締官には定員があり、全国で260名ほどしかいません。また、採用は欠員が出た際に不定期で行われるため、非常に狭き門となっています。
刑務所
国家公務員として働く薬剤師の中には、少し特殊ですが刑務所で働いている人もいます。
仕事内容
刑務所で働くと言っても、仕事内容は調剤薬局で働く薬剤師とあまり変わりません。受刑者とは直接会うことはありませんので、服薬指導をすることはなく、調剤業がメインになります。刑務所では薬剤師が少ないこともあり、仕事量は多くなります。高齢者や精神疾患の受刑者が多いため、誤用の防止や、適切な健康管理、処方チェックなどをおこなう必要があり、すべての薬に精通する高い専門性が求められます。
給料
刑務所薬剤師の年収は、平均609.2万円。法務技官は一般的な国家公務員に適用される行政職俸給表(一)よりも、12%ほど給与水準の高い公安職俸給表(一)が適用されます。 麻薬取締官と同様に、法務技官も平均経験年数が20年と調査対象者のキャリアが長いので、一般的な薬剤師よりも年収が高くなったと考えられます。 福利厚生も充実しており、扶養手当、通勤手当など各種手当のほか、勤務先の近隣に設けられた宿舎に住む場合、公安職俸給表適用職員の特例により、宿舎費は原則無料です。
引用元:薬キャリ職場ナビ公式HP
収入面、福利厚生においても好待遇であることが分かります。
特徴
さまざまなジャンルの薬を扱うため、調剤スキルをみがきたいと考えている人には良い職場といえます。また、患者対応がないためコミュニケーションが苦手な方にも向いています。休日は完全週休二日制で残業もほとんどないため、余裕をもって生活することができます。また、公務員としての給与の安定性、福利厚生の充実ぶりはほかの公務員と変わらないため、安心して働くことができます。
その他の仕事
ここまで紹介した仕事以外に、分類しにくい薬剤師の仕事をこちらにまとめました。
職場 | 主な仕事内容 |
---|---|
MR(医薬情報担当者) | 医師などに自社医薬品の情報提供、営業活動 |
スポーツチーム | スポーツファーマシストとして大会でのサポートや選手のケアなど |
メディカルライター | 医療、医薬関係の記事を執筆など |
学校 | 学校薬剤師として学校環境衛生、健康相談、保健指導など |
MR(医薬情報担当者)
MR(Medical Representative)は製薬会社などに所属して、自社の医薬品情報を医療現場に提供する仕事です。
いわゆる「営業職」に該当する仕事なので、一般的な薬剤師とまったく違う業種といえるでしょう。
主に医師とのやりとりが多く、コミュニケーション能力が重視されます。
一方で製薬会社勤務ということもあり年収はかなり高めに設定されています。
仕事内容
MRの仕事は主に3つです。
- 自社医薬品の営業活動
- MRにとってメインとなる仕事です。おもに医師に対して自社医薬品の優れた点をアピールし、採用してもらうよう営業活動を行います。
- 自社医薬品の安全性について情報を提供
- 自社医薬品について、副作用の情報などを医師に迅速に提供するのもMRの重要な仕事です。
患者の健康に関わる大事な役割といえます。 - 自社(製薬会社)と医師との信頼関係を構築
- 最終的なMRの仕事は信頼関係の構築です。
製薬会社にとって医師はこの上なく重要な存在ですから、企業の顔であるMRが医師の信頼を勝ち取れば、業績にも良い影響が出るのです。
給料
MRは一般的な薬剤師に比べて高給となります。
具体的には、30代で600〜800万円、40代では800〜1,000万円を狙えるでしょう。
営業職なので個人の成績が見えやすく、昇給もしやすい職種です。
また製薬会社勤務なので福利厚生も充実しているケースが多く、給料以外の待遇面で満足度にも期待できそうです。
特徴
MRは、医師とのコミュニケーションを苦痛に感じず、コミュニケーションを楽しめる薬剤師ならやりがいを持って仕事ができるでしょう。
また年収の高さも大きな魅力です。
一方で患者さんとのやりとりがないので、「薬剤師らしい仕事」を求める方には向いていません。
スポーツチーム
仕事内容
「スポーツファーマシスト」は、ドーピング防止規則に関する深い知識を持ち、競技者やスポーツ愛好家に対して薬に関する健康教育などの普及、啓発を行っています。そして何より、スポーツにおけるドーピングを防止することをおもな活動としています。仕事内容としては、企業や病院で勤務しながら、都道府県選手団やトップレベルの競技者への情報提供、啓発活動や、学校教育の現場でのドーピングに関する啓発活動などがあります。
給料
年収は職場によって変わりますが、正社員の場合年収500~600万円くらいの求人が多くなっています。自治体などの公的機関よりも民間企業の方が給料は高くなる傾向にあります。
特徴
スポーツに特化した資格ということで、薬剤師のキャリアの中でも少し特殊ですが、スポーツに関わる仕事がしたい方には魅力的な仕事ではないでしょうか。ただ、求人数は少ないのが現状です。見つけたら積極的に応募してみましょう。
メディカルライター
メディカルライターとは、医療や医薬に関しての情報をまとめ、執筆する仕事です。
薬に関する専門的な知識が必要になるので、薬剤師はまさに適任の仕事といえるでしょう。
職場は製薬会社や広告代理店などですが、フリーランスとして働くことも可能です。
仕事内容
「ライター」ですから、基本的には執筆がメインになります。
製薬会社であれば医薬に関する様々な文書を作成します。広告代理店は、医薬のプロモーションに関する記事などを執筆することになるでしょう。
フリーランスは、医薬に関する業務を行っている様々な会社から原稿を依頼され、その内容を執筆します。
いずれにしても医薬に関する知識は必須なので、薬剤師としての専門知識がフルに活かせる仕事です。
給料
製薬会社や広告代理店などで、正社員として働くのであれば年収400〜600万円ほどでしょう。
一方でフリーランスであればどれくらいの記事数を請け負うかによるので一概には言えません。記事単価でいえば1本5,000円〜50,000円ほどです。
経験を積んで信頼を勝ち取れば単価も上がり、受注量も増えていくでしょう。
特徴
「文章を書くのが好き」「努力が形になる仕事がしたい」という人に向いている仕事です。
また「患者とコミュニケーションをとるよりも1人でコツコツと仕事をしていたい」という人にもピッタリでしょう。
とはいえ周囲とのコミュニケーションは必須なので、そこは注意が必要です。
フリーランスであれば自宅での仕事も可能なので、家庭の事情などによってはベストな選択肢になるでしょう。
学校
仕事内容
あまり知られていませんが、薬剤師には学校で働く「学校薬剤師」という働き方もあります。
現在、学校保健安全法により全国の幼稚園、小学校、中学校、高等学校など、大学をのぞくすべての学校に学校薬剤師を1名以上置くこととされています。学校薬剤師は学校保健委員会の一員として、学校の衛生環境を守っています。具体的には、下記のような業務を担っています。
- 教室の空気検査
- プールの水質検査、衛生管理
- 水道水の検査
- 給食施設の管理
給料
学校薬剤師は、その学校の非常勤職員として雇用される形になります。年数回の勤務となるため、それを本業にするのではなく、調剤薬局等で働きながら兼業している方がほとんどです。報酬は県や市によって異なりますが、年収は5~30万円程度です。
特徴
収入という意味で割の良い仕事ではありませんので、金銭面より地域社会への貢献というやりがいを求めて働く方がほとんどです。学校薬剤師は基本的に各校に1人しかいませんので、欠員が出た場合のみ募集されます。多くは前任者の紹介により後任が決まるケースがほとんどです。紹介した薬剤師の特徴をまとめました。
薬剤師の仕事は10年後になくなるの?
なぜ薬剤師の仕事は消えると言われている?
お伝えしてきた通り、薬剤師の仕事には一般的に知られている調剤薬局やドラッグストア、病院だけではなく、さまざまな働き方があります。これだけ働き口があれば、確かに一生仕事に困ることはなく、安泰だろうと思ってしまうでしょう。しかし薬剤師の仕事は、「10年後には消えてしまうのではないか」と言われています。一体どういうことなのでしょうか。
薬剤師が飽和状態に?
現在は、地方を中心に薬剤師不足が続いています。しかし現在、需要を上回る速度で薬剤師になる人が増え、将来的に供給が需要を上回るようになると危惧されています。厚生労働省によると、平成26年の実際に薬剤師として従事している人数は288,151人。2年前の前回調査より8,099人増加しており、今後も増加が見込まれています。さらに平成20年に開催された厚生労働省の「薬剤師需給の将来動向に関する検討会」によると、薬剤師の数は今後増え続け、需要数との差が開く一方と予想されています。
薬剤師の資格を持っていても出産、育児で離れていたり、別の仕事についているなど薬剤師として働いていない方もいますので、実際の需給数とは異なります。しかし需給のバランスが今後崩れていき、今より就職しづらくなるのは間違いありません。
機械化とAI化が急速に進み、薬剤師が不要に?
近年、さまざまな業界で機械化(AI化)が進んでいます。医療の分野でも例外ではなく、今まで薬剤師が行っていた調剤業務や在庫管理など、多くの仕事が機械化、自動化されてきています。機械化による最大のメリットは、人的要因で起きる医療事故を防ぐことができる点です。調剤ミスをすると命にも関わる可能性がありますので、機械化への流れはより一層強まるものと予想されます。
機械化の現状と薬剤師の将来性
現在、特に患者数の多い大手調剤薬局では積極的に機械化が進められています。現状としては、薬剤師の業務の中でもピッキングや一包化などの調剤業務や、在庫管理・発注や薬歴管理などの事務作業に代替する機械が多く導入されています。
そのほかにも、ピッキングにミスがないか薬剤師のダブルチェックの代わりに鑑査をおこなう鑑査システムや、患者さんの服薬情報を一元管理する電子お薬手帳などの導入も始まっています。機械が導入されることで、ミスの軽減だけでなく待ち時間の短縮も期待できるため、患者にとっても機械化は望ましいことです。
しかし、このまま機械化が進むと、薬剤師は服薬指導など必要最低限の業務しかできなくなり、需要は減少していくでしょう。薬剤師にとっては死活問題です。機械化される未来を見据えて今のうちから行動を起こすことが大切になります。
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薬剤師がやっておくべきこと
来るべき薬剤師過剰時代を生き残るために、薬剤師が今のうちにできることは何でしょうか?3つのポイントを紹介します。
1.自分のキャリアプランを設計する
薬剤師の働き方は多岐に渡り、どの仕事に就くかで必要とされる能力、スキルも変わってきます。将来「必要とされる薬剤師」になるというゴールに向かって、どのような仕事をして経験を積んでいくのか、今のうちから考えてみましょう。
2.自分に合ったスキルを見つける
スキルや専門知識を身につけるといっても、すべてを身につけるのは無理ですよね。なので自分に合うと感じるスキル、最低限これだけは伸ばしておきたいスキルの優先順位をはっきりさせておき、この分野では誰にでも負けないといえるものを作るようにしましょう。
3.さまざまな職場を経験してみる
自分がどんなキャリアを積んでいけばいいのか、どんなスキルが必要になるのかわからないという方も多いと思います。そのような方は一度転職を検討してみるのもありだと思います。これまでと違う職種、職場で働くことで、さまざまな知見を獲得し、経験を積むことは想像以上にためになります。将来「求められる薬剤師」になるために、転職という選択肢も考えてみてくださいね。
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「必要なスキルが学べる職場に転職したい」と思ったら、まず転職サイトを活用することをオススメします。転職サイトに登録をすることで、担当のエージェントが転職アドバイスをくれたり、自分の希望に合った転職先を探してくれます。また、職場環境やどのようなキャリアを積んでいる人がいるかといった、求人票を見ただけでは分からない情報の転職相談にもエージェントが回答してくれます。また、求人サイトや転職サイトは非公開求人を含む多くの求人情報・求人紹介を取り揃えているので、自分の希望する職種でも、理想の求人を見つけることができるでしょう。
ただ、希望や経歴によって登録すべき転職サイトは変わるので、必ず自分に合う転職サイトに登録しましょう。
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ここまで薬剤師の仕事内容について紹介してきました。
転職サイトに登録して転職するというのはスタンダードですが、どの転職サイトに登録すれば良いのでしょうか?
そこで薬剤師の転職サイトが保有している求人数の豊富さ・サポートの手厚さを独自調査し、業界の中でどの転職サイトが職場別でおすすめなのかまとめました。オススメ度の転職サイトを紹介します。
この表を参考に、自分の希望する職場はどの転職サイトが強いのかを判断してみてください。
"今"転職サイトに登録すべき理由
薬剤師業務の機械化が進み、AI時代の到来も目前に迫っています。それにより薬剤師の在り方も変わってくるでしょう。
変化の激しい今だからこそ、転職サイトに登録することは業界の情報が得やすくなり、将来的に転職を有利に進められる可能性が高まるといえるでしょう。
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薬剤師を目指すには…
薬剤師になるためには、まず大学の薬学部を卒業しているのが大前提です。 平成18年度より薬学部は6年制になりましたので、薬剤師として働けるのは最短でも24歳からということが言えます。2019年現在、薬学部の数は下記になります。
- 国立大学:14校
- 公立大学:4校
- 私立大学:57校
引用元:薬学部へ行こう!
私立大学の数が圧倒的に多く、公立大学は全国にたったの4校しかないことが分かります。そして薬学部に無事合格できたとしても、次に待ち受けるのが薬剤師国家試験です。いくつもの狭き門をくぐりぬけてようやくなれる薬剤師ですが、一度国家資格を取得してしまえば生涯安定した暮らしができると考えれば挑戦してみるのも良いかもしれません。
薬剤師国家試験についての詳しい記事は厚生労働省ホームページ薬剤師国家試験を参照ください。
薬剤師の給与・年収はどれくらい?
一般的に高年収と言われる薬剤師ですが、実際どれくらい稼ぐことができるのでしょうか。 厚生労働省が実施している賃金構造基本統計調査によると、薬剤師は20代で平均450万以上、30代で500~650万、40代を超えると600~700万程度の収入を得ることができるそうです。
男性は40代~50代が最も給与が高く、女性は育児・出産で一時的に現場を離れることから現場復帰をしてしばらく経った50代ころに給与のピークを迎えます。 とはいえ20代でしっかりキャリアを積むことが生涯年収の差につながってきますので、スキルアップとキャリアアップは常に念頭に入れておく必要がありそうです。
年収に関する詳しい記事はこちら
こんな人が生き残る!今後薬剤師に求められる能力とは?
機械化の波の中で薬剤師が今後生き残るためには、薬剤師としての付加価値を得なければなりません。では、具体的な付加価値とは何なのでしょうか。
在宅医療への知識
在宅医療をおこなっている薬局はまだ少ないのが現状です。しかし今後、在宅療養の需要は確実に高まっていきます。在宅医療の経験は、薬剤師の転職やキャリアアップにおいて非常に有利になります。在宅の場においては、一般的な薬の知識はもちろん、注射坐位や点滴の無菌調整の技術、医療材料、おむつなどの介護用品についての知識も必要になります。より総合的な知識を持った薬剤師が、これからの医療業界では求められます。
英語力
薬剤師の仕事には英語はあまり必要ないと思われることが多いですが、これから先、英語を活かすことのできる職場は確実に増えていきます。英語が必要な職場としてまずあげられるのは、調剤薬局やドラッグストアです。観光地など、特に外国人の多い場所には必ず英語が得意な薬剤師がいます。日本語が話せない外国人には英語で服薬指導をおこなうケースも多くなりますので、英語のできる薬剤師は重宝されます。
また、製薬会社の学術やCROでも英語力は求められます。学術という仕事は医師や薬剤師からの質問に答えるため、英語の文献を読む力が必要になります。
専門薬剤師、認定薬剤師
ほかの薬剤師との差別化をはかるために、目に見えるものとして専門薬剤師や認定薬剤師の資格を取得することも効果的です。各領域で専門的な知識がなければ資格をとることはできませんので、優秀な人材として企業側にアピールすることができます。
コミュニケーション能力
今後機械化が進むにつれ、調剤などの薬剤師の負担は減りますが、そのぶん患者さんと向き合う時間が増えていきます。知識だけでなく、その知識を相手の立場に立ってわかりやすく説明するコミュニケーションスキルが、これまで以上に求められます。在宅医療を含めチーム医療においては、患者さんはもとより、医師や看護師などチームスタッフとの連携も必要になってきます。
向上心
これまでは、薬剤師は売り手市場といわれていて、薬剤師が職場を選んでいました。しかし、今後需要が減っていくにつれ、企業が薬剤師を選ぶようになっていきます。そうなったときに選ばれるのは、常に新しいスキルを身につけようと、高い向上心を持っている薬剤師です。これまでお伝えした能力を自分の強みとできるように、常に学び続ける姿勢を持つようにしましょう。
ミライトーチMediaとは
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