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高度急性期病院として、地域医療に貢献するベルランド総合病院。 今回は同院の薬剤部で活躍する薬剤師の皆さんにお話を伺いました。
▽取材にご協力いただいた方々
■小泉 祐一 (こいずみ ゆういち)さん
副部長、マネジメントを担当(兼務)
■星 育子(ほし いくこ)さん
科長、管理業務・治験業務を担当
■田川 優介(たがわ ゆうすけ)さん
リーダー、がん化学療法担当
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1.地域トータルヘルスケアの中核を担う存在
ー地域トータルヘルスケアを目指している背景をお聞かせください
(小泉さん)ベルランド総合病院は、生長会・悠人会が南大阪エリアで展開するトータルヘルスケア体制において「高度急性期病院」の役割を担っている病院です。 この体制では急性期から慢性期、老健そして在宅医療まで広範囲にわたって総合的なサービスを提供しており、ベルランド総合病院はその中核ともいえるでしょう。
ートータルヘルスケア体制では、施設間でどのような連携を図るのでしょうか?
(小泉さん)たとえば、手術などの急性期医療はベルランド病院が担当し、帰宅前に慢性期特化病院に移った方が良いと判断すれば、そちらで患者さんのリハビリなどを担当してもらうといったかたちですね。
それぞれの医療機関で特化している分野が異なるため、患者さんにとってベストな医療を臨機応変に提供できるよう連携・フォローしています。
また医療施設をまたいで採用薬を合わせるといったことも可能になりますね。
2.お互いの学びに貢献しあう教育体制
ー新人教育制度や資格修得のサポート体制なども整備されているようですね
(星さん)薬剤部に関しては、まず1年目の薬剤師は、2,3年目のプリセプター(教育担当)から指導を受けます。 そこで業務に関する事前知識を習得し、あとは順次OJTで業務を学んでいくという流れです。
また当院では、OJTのみならず「ステップアップシート」というツールを活用しています。 日誌のようなかたちで日々の業務内で感じた疑問をシートに記載し、分からないことをクリアにする目的ですね。
すべての薬剤師があらゆる業務を担当できる教育体制を整えています。全員が業務改善の姿勢を持ちながら、お互いに指導しあえる状態は当院の強みではないでしょうか。 1年目で一通りの業務を習得したのちは、ポジションをローテーションしつつ、2,3年目にかけて各自で専門領域を高めてもらっています。
ー実際に「ステップアップシート」はどのように活用されているのでしょうか
(星さん)業務内で学んだことをシートに記載しています。ただ記載するだけではなく、先輩に提出して添削をしてもらえるんです。
間違った覚え方をしていると先輩から指摘がもらえるので、間違った知識がつかないですし、先輩薬剤師も監査のような役割を担うことで自身の知識定着につながります。
なかなか業務中はフランクに聞けないこともありますので、たとえば「おすすめの勉強法を教えてください」といった、相手の個性が出やすい質問もできますよ。 シートがあることでプリセプターとのコミュニケーションも促進されるので、関係性構築にも大きく影響していますね。
ー専門性は各々自由に選択できるものなのでしょうか
(星さん)担当した病棟や、そのなかで興味をもった病態に対して専門性を深めてもらうかたちですね。 今までと関係のない領域に興味が出た場合も、上司と相談のうえ薬剤部内で業務調整を行なうなど対応可能です。
(田川さん)実際に私も抗がん剤治療に興味が出てきたので、上司に相談して病棟配置をしてもらいました。今は整形外科から異動して抗がん剤治療に携わっています。 もちろんタイミングもありますが、希望とやる気をしっかり示せば上司はもちろん、同期同士で協力しあって専門性の向上を実現できますよ。
3.“断らない医療”を目指して
ー地域医療において、薬剤師はどのような役割を果たすべきでしょうか
(小泉さん)他病院との連携、そして地域にある各保険薬局との連携を通じて、地域の薬物療法をフォロー・推進できる存在でありたいと考えています。
ベルランド総合病院は地域医療支援を行なう病院として、「救急医療をしっかりと受け入れること」を大事にしています。
受け入れ100%、つまり“断らない医療”をコンセプトとして24時間365日、薬剤師が薬を提供できる体制を整え、薬によるフォローアップをしています。
当院では477の病床を抱えており、基本的に当直者1名とサポート2名で対応しています。 歩いて来られる方もいられますし、救急車、ドクターが直接連絡を受けて患者さんを受け入れるハートコールというものもあります。 入院患者の対応のみならず、新規患者の対応もありますので、夜間も忙しい場合が多いです。
ただし、たとえ夜間対応が1名であっても処方監査をしたうえでの調剤や、疑義があればドクターに疑義照会をするなど、緊急性と安全性の両立は欠かせません。 薬物療法には必ず薬剤師が関わり、責任をもって医療を提供しています。
4.自分なりの軸をもって仕事に取り組んでほしい
ー今後どのような薬剤師を輩出していきたいですか
(小泉さん)薬を投与するシーンに薬剤師は欠かせませんから、まずは業務全般に関してプロフェッショナルを目指してほしいです。 加えて各種専門分野もありますので、専門資格の取得フォローアップも随時行なっていきたいですね。
ー資格のフォローとは具体的にどのようなことを行なっているのでしょうか
(星さん)資格取得を目的とした学会発表や講習会は、公用外出の扱いにすることで積極的に学ぶ姿勢を支援しています。
また、薬剤部内で誰がどのような資格を取る予定か共有されているので、配属勤務の調整や、土日の研修に参加できるよう皆で勤務日程を調整する場合もあります。
資格取得に向けてしっかり学べる協力体制ができていますよ。
加えて年に2回、メンバーと管理者で面談があるんです。
面談の場でメンバーそれぞれのキャリアや目標の進捗確認をし、迷っている人には適した資格を推薦しています。
薬剤師のスキルや将来のキャリアなどについて、お互い思っていることを共有する時間でもあるんです。
(田川さん)興味があっても公表するまでもない思いやビジョンを伝えられますので、キッカケ作りとして最適な場ではないかと思います。
ー最後に、この記事を読む薬剤師へメッセージをお願いします
(小泉さん)病院薬剤師になったからには、病院で何かしらのやりがいを感じてほしいです。
目の前の業務をこなしてお金をもらうだけでなく、自分たちの服薬指導で患者さんへの貢献を実感するなど、やりがいを持ちながら業務にあたれば次のステップにも繋がるでしょう。
ひとつでも良いので、自分なりの軸を持って仕事に取り組んでいただきたいですね。
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