HOP!薬剤師

企業と従業員の相互理解を深め、企業経営に好循環を。HMI-ESが実現する「理想の薬局」とは

医療経営研究所

薬局経営者の仕事は売上の維持・向上だけではありません。「強い組織づくり」も大事な役割となります。 しかし、組織づくりに関して何から手をつければ良いかわからない経営者がほとんどではないでしょうか。

そんな悩みを、コンサルティングというかたちで解決に導いてくれるのが株式会社医療経営研究所です。 今回は同社の従業員満足度調査サービス「HMI-ES」について、佐藤さん にお話を伺いました。

佐藤 健太(さとう けんた)さん

株式会社医療経営研究所 取締役コンサルティング部長。2007年12月入社、2009年7月より現職・研修やコンサルティングを通じて医療機関や介護事業所の人材育成のサポートを実施。

東北大学大学院:客員准教授(臨床コミュニケーション学・薬局経営・接遇)/
都内私立薬科大学:講師(リーダーシップ学・ステップアッププレゼンテーション)/
千葉市薬剤師会:薬学実習生担当講師/
メディカルナレッジ(医療教育研究所) 講師/
(一社)日本医薬品卸売業連合会:国際委員会委員

社会薬学の研究者と共同開発した調査手法

ーまず、HMI-ESとはどのようなサービスか教えてください

HMI-ESは薬局の専門家たちが開発した「薬局向け従業員満足度調査」です。 調査はおよそ100項目の質問で構成され、それぞれ満足度と重視度の掛け合わせによってデータを算出します。

▼分析結果のイメージ

分析結果

満足度は、従業員が該当項目に対して現在の職場環境でどの程度満足しているかを測る指標です。 一方の重視度は、職場を選ぶ際に該当項目をどの程度重視しているか、という指標にあたります。 満足度も重視度も高い項目は組織の「強み」にあたりますが、重視度が高いものの満足度が低い項目は組織の「弱み」ということになりますね。

HMI-ESは単に組織の状態を可視化するだけでなく、組織の強みをどのように活かすか、また弱みをどのように改善するかといったアクションまで提示できますよ。

ーなぜこのサービスを開発しようと考えたのですか

HMI-ESは、社会薬学の研究者である岡﨑光洋先生と、薬局グループそして医療経営研究所が共同開発した調査手法です。

岡﨑先生が、自身の教え子たちが卒業後2〜3年ほどで転職を繰り返している状況を変えるべく、卒業生を対象に研究を始めたことがきっかけでした。 その結果「就職前に聞いていた話と職場の実態のギャップ」が多いことが明らかになり、「理想の薬局づくり」を掲げてスタートしたのがこのHMI-ESです。

患者さんの満足度を測っている企業は多数ありますが、従業員の満足度を測っている企業はかなり少ないですよね。 しかも薬局というのは一般企業と比較して、かなり実情が見えづらい職場だと思います。

そんな現状のなかで、HMI-ESはひとりでも多くの薬局薬剤師さんが充実した働き方を実現し、経営者がより良い企業づくりに励めるようにサポートするためのツールといえるでしょう。

薬局専用の「健康診断」としてご活用いただきたい

ーHMI-ESの特長について教えてください

おもに以下の3つが挙げられます。

  1. 薬局の専門家が作成した、薬局専用のES調査
  2. 組織の状態が数字でわかる
  3. 第三者機関の実施による信頼感

ES調査自体は一般的なサービスですが、HMI-ESは薬局に特化している点が強みですね。社会薬学の研究者・薬局事業者・薬局コンサルタントが三位一体で作成した調査なので、より精度が高い調査結果が得られ、組織の抱える問題を明らかにします。

もちろん調査だけでなく、結果を多角的に分析可能です。年代別やエリア別、あるいは過去の統計データと比較分析を通じて課題を具体的に抽出し、効果的な改善策を提案可能です。
「会社の健康診断」のようなものをイメージしていただくと分かりやすいですね。

そしてこれは一般的なES調査にも通じますが、第三者機関が実施している安心感・信頼感は大きいのではないでしょうか。 特に薬局は職場(店舗)あたりの在籍人数も少ないので、自分の回答が他人にばれてしまうのを恐れるものです。そうなると精度の高い結果は得られず、有意義な改善策も出てきません。
HMI-ESでは回答結果を匿名で表示するのはもちろん、回答人数が少なく回答者を特定できそうな場合は、回答をブランク(白紙)でお戻しますので、従業員も安心ですよ。

こういったメリットがあるので、私たちのような第三者機関に依頼するというのはコストに見合った価値があるはずです。

経営者と従業員の架け橋に

医療経営研究所

ーHMI-ESの実施で得られる効果はどのようなものがありますか

組織状態を数字で可視化できることで、薬局経営における「基準」ができることですね。

調査結果を軸にして「離職率が高いのは勤務時間の長さが一番影響しているというデータが出ている。だからこそ施策は…」といいうように、調査結果を軸にした確度の高い議論が生まれるでしょう。 経営陣が同じ目線で課題に向かうことで、解決に向けた動きも効果的かつスピーディーなものになるはずです。
また、今まで行なった組織施策の成果も具体的な数字として検証できるため、経営戦略の評価も可能になります。

HMI-ES調査を軸に課題を特定して施策を実施。そして施策を振り返り更なる議論を深める…これらを繰り返すことでスムーズな薬局経営を実現できるのです。

ー最後に、薬局経営に悩む方に向けてメッセージをお願いします

自社の組織状態が数字で明らかになることに抵抗を覚える方もいらっしゃるでしょう。 「実施したところで、どこの企業も同じような結果になるでしょ?」と疑問を持たれる方も少なくないかもしれません。

しかし、HMI-ESは「実施すること自体」に高い価値があると確信していいます。 経営陣は従業員の本音を確認できますし、従業員は「会社は自分たちのことを真剣に考えてくれている」と感じます。 経営者と従業員が調査を通じて相互理解を深めれば、離職リスクの防止にも直結するはずです。それはつまり採用コストの軽減にもつながるのです。

また調査結果をふまえて着実に従業員満足度を高めていけば、新卒薬学生あるいは中途転職者に選ばれる企業へと成長できるでしょう。

HMI-ESを活用し、経営者や従業員、そして未来の従業員にとっても幸せな職場環境を実現していただければ嬉しいです。

株式会社医療経営研究所の詳細はこちら
HOP!ナビ
HOP!ナビ-関わるヒトすべてをポジティブに-
さまざまな業界で「今の仕事に悩む人」がより自分らしく働くためのサポートをするメディアです。
詳しくはこちら

関連記事

地域社会で活躍できる薬剤師養成のために、青森大学が行う2つの取組…

地域社会で活躍できる薬剤師の養成に力を入れている青森大学薬学部。 今回は具体的にどんな取り組みをしているのか、詳しいお話を佐藤昌泰准教授に伺いました。 佐藤 …

  • 🕒
  • 2021.04.20更新

50歳以上で調剤未経験が応募条件?|I&H株式会社が展開するオールド…

阪神調剤薬局をはじめ、多くのグループ企業を束ねるI&H株式会社。 同社では、年齢を重ねた薬剤師のみを採用する「オールドルーキー制度」というユニークな制度が存在します。 制度の魅力を探るべく…

  • 🕒
  • 2021.04.15更新

患者さんと医療機関の情報連携を円滑に。電子お薬手帳「harmo」が守…

Healthcare Service Providerとして、ひとの一生への貢献を目指すシミックヘルスケア・インスティテュート株式会社。 今回は電子お薬手帳サービス「harmo」について、同社の狩野さんにお話を伺いました。

  • 🕒
  • 2021.03.22更新

城西大学薬学部が「栄養・薬学アドバンストコース」に込めた想いと…

薬のみにとどまらず、栄養支援の知識も有した薬剤師の育成を目指されている城西大学薬学部。今回は城西大学薬学部に2020年度に新設された「栄養・薬学アドバンストコース」に関して、城西大学薬学部 薬学…

  • 🕒
  • 2021.03.16更新

社会に貢献できる薬剤師を育てたい。2021年に薬学部を新設する湘南…

社会のニーズが多様化する今、薬剤師の職域では医師や看護師といった多職種との連携・協働が推進され、医療への幅広い知識が求められるようになってきています。 そんな時代に対応できる薬剤師の育成を…

  • 🕒
  • 2021.02.25更新

薬剤師としてのスキルアップだけでなく、人と人のつながりを大切に…

現場で活躍する薬剤師や医師による講義を、オンラインで実施している北海道科学大学薬学部。今回は北海道科学大学薬学部の「生涯研修認定制度」について、北海道科学大学の今…

  • 🕒
  • 2021.02.02更新

地域医療に貢献する薬剤師を養成するために。大分大学の取り組みとは

薬剤師の育成・教育・専門性向上の支援を通じて、地域医療への貢献を目指す大分大学医学部附属病院薬剤部。 具体的な取り組みについて、薬剤部長の伊東さんに詳しいお話を伺いました。

  • 🕒
  • 2021.02.01更新

健康情報をすべての人に。『ヘルス・グラフィックマガジン』のこだ…

調剤薬局は、対人業務の重要性の高まりとともに「薬をもらうところ」から「健康相談ができる場所」に変化しつつあります。 そんななか、アイセイ薬局では従来の調剤薬局の役割から一歩踏み込んだ取り組…

  • 🕒
  • 2020.12.21更新

緊急性と安全性の両立を。地域医療においてベルランド総合病院が目…

高度急性期病院として、地域医療に貢献するベルランド総合病院。 今回は同院の薬剤部で活躍する薬剤師の皆さんにお話を伺いました。 ▽取材にご協力いただいた方々 ■小泉 …

  • 🕒
  • 2020.12.09更新

「コロナ禍でようやく理解された」月刊『最新医療経営 フェイズ・ス…

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、医療機関は患者数・処方せん枚数の激減といった深刻な影響を受けています。 厳しい経営に頭を悩ませる医療関係者も多いのではないでしょうか。 そこで今回…

  • 🕒
  • 2020.12.03更新

デジタル化への転換で患者さまのクオリティオブライフを追求。クオ…

コロナ禍により薬局業界が大きな転換期をむかえています。 クオールでは、多様化する患者さまのニーズに応えるためデジタル化の取り組みを開始しました。 今回は新たな取り組みの「デジタルAI戦…

  • 🕒
  • 2020.12.03更新

「Lehmannプログラム」の導入に込められた想いとは。京都薬科大学が…

愛学躬行(あいがくきゅうこう)の精神を掲げ、多領域で活躍できる人材の育成を志す京都薬科大学。 今回は2020年度からスタートした社会人向け年間プログラム「Lehmannプログラム」について本学の学長、後藤直正…

  • 🕒
  • 2020.11.11更新