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フリーランスエンジニアの実態は?収入と案件獲得方法、成功・失敗談
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フリーランスエンジニアって稼げるイメージだけど、やめとけなんて話も聞く…実態はどうなの?
働き方の実態や、案件の獲得方法も知りたい!
自由な働き方が魅力のフリーランスエンジニア。月収は20万円の人もいれば90万円以上稼ぐ人もいるなど大きな差があり、案件の獲得方法もさまざまです。
この記事ではフリーランスエンジニアへの取材をもとに、収入から案件の獲得方法、メリット・デメリットまで、実態を余すことなく解説します。
記事後半ではフリーランスエンジニアの実態をひもとく体験談も紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。成功への道筋が見えてくるはずです。
エージェント名 | こんな方におすすめ | 案件を探す |
---|---|---|
レバテックフリーランス | 初めてフリーランスを目指す方 |
|
Midworks | 正社員並みの福利厚生を得たい方 |
|
ギークスジョブ | 在宅リモートワークしたい方 |
エージェント名 | こんな方におすすめ | 案件を探す |
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レバテックフリーランス | 初めてフリーランスを目指す方 |
|
Midworks | 正社員並みの福利厚生を得たい方 |
|
ギークスジョブ | 在宅リモートワークしたい方 |
※当サイトは口コミの一部を掲載しています。
この記事の目次
1. フリーランスエンジニアの実態~会社員との違い
フリーランスエンジニア | 正社員(会社員) | |
---|---|---|
雇用契約 | 業務委託契約 | 勤務先の企業と直接契約 |
労働基準法 | 適用されない | 適用される |
各種保険料 | 全額自己負担 | 半額は会社負担 |
福利厚生 | 原則なし | あり |
働く時間・場所 | 自由度が高い | 就業規則で規定 |
フリーランスエンジニアと会社員の違いは、「自由度」と「安定性」です。表の通り、フリーランスエンジニアは働く時間や場所を自由に決められる一方、安定性は低いといえます。
安定性について注目すべきは、雇用契約の種類でしょう。会社員は勤務先企業と直接契約をしますが、フリーランスエンジニアは企業と業務委託契約を結びます。
フリーランスの業務委託契約とは
業務委託契約とは、その名のとおり企業から業務を委託される形の契約です。企業が他の企業や個人に対して業務を外注する際の契約形態で、受注者の仕事は納期までに業務を遂行すること。
働く場所や時間の制約が少ないため、フリーランスエンジニアの方が働き方の自由度は高くなります。一方、会社員の場合は就業規則で勤務時間などを定められるため、自由度は高くありません。
雇用契約以外にも、福利厚生や各種保険料などに違いがあります。表を参照してみてください。
2. フリーランスエンジニアの実態~収入と案件獲得の方法
フリーランスエンジニアの収入は、獲得する案件によって異なります。単価が数千円の案件もあれば、月額50万円以上の案件もあります。
「フリーランスエンジニアは稼げる」というイメージのみで独立する人も多くいますが、案件の内容に加え、保有しているスキルや技術力によっても収入に幅が出てくるため、一概には言えません。
そこで編集部はフリーランスエンジニアにアンケートを行い、収入にどれほど差が出るのかや案件獲得の実態を調べました。順番に紹介していきます。
2-1. フリーランスエンジニアの収入の実態
フリーランスエンジニアを対象に行ったアンケートでは、収入の実態は人によって月収20万〜90万円と大きな開きがあることがわかりました。
現役ITフリーランスの声を聞いてみましょう。
システム開発の案件は月額50〜75万円程度でした。
技術調査/支援のシステムコンサルティングの案件は時給5000円程度だったので、1日8時間、月20日勤務で月収換算すると80万円になります。
Web記事やブログ記事を執筆するライターの案件は1本あたり2000〜5000円程度です。(37歳男性・フリーランスエンジニア)
フルタイム案件の報酬相場は月額66〜77万円
また、大手フリーランスエージェントの「geechs job(ギークスジョブ)」で週5日勤務の案件を見ると、1案件当たり月額66〜77万円程度が相場と分かります(2021年5月時点)。
フリーランスエンジニアの月収に差が出る理由としては、人によって保有しているスキルと、獲得できる案件に差があるからです。高単価の案件を獲得できるようなスキルをもつフリーランスエンジニアなら、高い月収を得られるでしょう。
フリーランスエージェントで案件を眺めてみることも、自分の市場価値を知るのに役立ちます。記事内ではおすすめのエージェントも紹介しているので、参考にしてください。
2-2. フリーランスエンジニアの案件獲得の実態
フリーランスエンジニアは案件を獲得する際、会社員時代に築いた人脈の他にクラウドソーシングサービスを活用しているのが実態です。
アンケートでも、この2つの方法を挙げたフリーランスエンジニアが目立ちました。
私の場合は過去に在籍していた会社のお得意様からいただいた案件がほとんどということもあり、知人に案件を紹介してもらうのがおすすめです。知人からの依頼だと仕様の詳細確認などのやり取りもしやすく、不備が発生しにくいからです。 (28歳 男性 フリーランスエンジニア)
私は、クラウドソーシングサービスを利用して案件を獲得しました。掲載されている案件はスキルや難易度のレベルを問わず幅広いと思います。システム開発以外にも、アンケートや記事の執筆などの案件もあり、エンジニアとして幅広い案件を受注できるのもクラウドソーシングサービスの魅力です。 (37歳 男性 フリーランスエンジニア)
フリーランスエージェントとして案件を獲得するには、独立するまでに幅広い人脈を築くことが重要だといえます。
一方で、クラウドソーシングサービスを便利に活用して案件を探している方も多くいます。
自分がフリーランスエンジニアになったときにどのような方法で案件を獲得できるのかを考え、今からでも人脈づくりに取り組むなど、できる準備はしておくとよいでしょう。
20代でフリーランスエージェントに登録する人が多い
フリーランスを目指し、20代でフリーランスエージェントに登録するITエンジニアは多くいます。
フリーランスエージェントとは、フリーランスとして活動するITエンジニアやWebデザイナーに対し、希望に合った案件を無料で紹介してくれるサービスを指します。
国内最大級のフリーランスエージェント「レバテックフリーランス」では、20代の登録者が4割超を占める結果になりました(2020年12月時点)。
出典:【2020年12月発表】ITエンジニア動向総まとめ-データで見るレバテック-
フリーランスは、自分がかける時間や労力に対して、どれほどの報酬が支払われるかが明確にわかる働き方です。そのためタイムパフォーマンスを重視する若手がフリーランスに惹かれている他、「フリーランスとしてやっていけるのか」をチェックする力試しのような気持ちで登録している人が多いと推測できます。
現在の20代は、プログラミングなどのIT技術に親しむデジタルネイティブ世代です。10代も含めた若手のフリーランス市場への進出が、フリーランスエンジニアの若年化に拍車をかけているといえるでしょう。
3. フリーランスエンジニアにおすすめのエージェント
ここまでに紹介したフリーランスエンジニアの実態から、独立後に安定した案件獲得を目指すなら、フリーランスエージェントへの登録がおすすめです。
フリーランスエージェントへの登録がおすすめな人
- ITエンジニアとしての経験がある
- 営業はエージェントに任せたい
- 案件を継続して受注したい
また、フリーランスエージェントに案件紹介してもらうだけでも、自身のスキルでどの程度の収入を得られるかの予測が立てやすいでしょう。
ここでは知名度の高さや保有する案件数などをもとに、「レバテックフリーランス」「ミッドワークス」「ITプロパートナーズ」の3社をおすすめとして厳選し、比較しました。
案件数 | 案件の勤務日数(週3~等 | マージン | |
---|---|---|---|
レバテックフリーランス | 2万7699件 | 週3日~ | 非公開 |
Midworks(ミッドワークス) | 1995件 | 週3日~ | 20% |
ITプロパートナーズ | 3570件 | 週2日~ | 非公開 |
※2021年5月時点
レバテックフリーランスは案件数がもっとも多く、ITプロパートナーズには週2から働ける案件が豊富です。詳しく紹介していきます。
3-1. レバテックフリーランス|案件数が1万件以上
レバテックフリーランスは、ITやWeb領域の人材サービスを運営するレバテック株式会社が運営しています。
レバテックフリーランスの特徴
- 案件数:2万7699件*(常に1万件以上を掲載)
- 取引企業が多くマージンが低く設定されている
- 高単価の案件が多い(月額100万円以上の案件も掲載)
*2021年5月時点
高単価の案件が多いので、高い収入を目指す人におすすめです。またマージンが低く設定されているので、求職者がもらえる報酬が高くなります。
案件数も多いので、豊富な中からより待遇の良い案件を選びたい人におすすめのフリーランスエージェントです。
3-2. ミッドワークス|給与保障・サポート制度
Midworks(ミッドワークス)は、フリーランスエンジニアやデザイナーのための転職エージェントです。
ミッドワークスの特徴
- 案件数:1995件
- クライアントからの発注金額を明示
- 給与保障や福利厚生制度あり (2021年5月時点)
クライアントからの発注金額が明示されているので、エージェントのマージンや個人への還元率が明確です。また、生命保険料の半額負担や仕事が途切れた場合の報酬保障など、正社員並みの保障を受けることができるのも魅力でしょう。
そのため、エージェントを介したときの報酬の不透明さや保障のなさについて不安を抱える初心者フリーランスエンジニアの人におすすめです。
3-3. ITプロパートナーズ|週2日~勤務可能
IT起業家やフリーランスエンジニアを支援するエージェントならITプロパートナーズです。
ITプロパートナーズの特徴
- 案件数:3570件(常に2000件以上を募集)
- 勤務日数が週2日からの案件も多く掲載
- トレンド技術を扱う案件も多く掲載 (2021年5月時点)
週2日から働ける案件が多いため、自由な働き方をしたい人におすすめといえます。
新しい分野に興味のある人や、最新の技術に触れてみたい人も、トレンド技術の案件も多いITプロパートナーズなら希望の案件を見つけやすいでしょう。
4. フリーランスエンジニアにおすすめのクラウドソーシングサービス
クラウドソーシングサービス経由で案件を獲得しているフリーランスエンジニアが多いのも実態です。急成長しているクラウドソーシングサービスは運営会社も増えていますが、フリーランスエンジニアにおすすめなのが次の3社です。
- クラウドワークス
- ランサーズ
- ココナラ
クラウドソーシングの魅力といえば、レベルを問わずに幅広いなかから探すことができる点です。また、アンケートや記事の執筆など、システム開発以外の案件が受注できるのも特徴といえます。
4-1. クラウドワークス|日本最大クラス
クラウドワークスは、会員登録数300万人を超える日本最大級のクラウドソーシングサービスです(2021年5月時点)。
経験不問の案件から専門性の高い案件まで、200種類以上のカテゴリーの中から個人のスキルに応じた仕事を探せます。
大企業や政府も含め、70万社以上が仕事を発注しており、クラウドソーシング専門の上場企業のなかでは、取引額がNo.1となっています(公式サイトより)。
4-2. ランサーズ|案件の種類が豊富
2018年の調査で顧客満足度No.1を獲得したランサーズは、独自や非公開の案件が多いのも特徴です(公式サイトより)。
登録者数は110万人以上で、大手企業からベンチャー企業まで、35万社以上が案件を発注しています。
システム開発やWeb制作といったエンジニアの案件から、ライティングやコンサルティングまで案件の種類が豊富にそろっているので、自分の希望する仕事が見つけやすいといえます。
4-3. ココナラ|200種以上のカテゴリー
「得意を売り買い」がコンセプトのココナラは、ビジネスからプライベートまで個人のスキルを売り買いできるスキルマーケットです。
カテゴリーは200種類以上で、Web制作やアプリ開発から、ビデオチャットを使ったITに関する相談受付まで、多彩なスキルが出品されています。
自分の経験やスキルを気軽に出品できる点が、他のサービスとの大きな違いです。自分で金額を設定できるので、報酬に納得感を得やすいでしょう。
5. フリーランスエンジニアの実態~メリット・デメリット
フリーランスエンジニアのメリット・デメリットとして、それぞれ以下が挙げられます。
【メリット】
- 働く場所や時間に縛られない
- 仕事の掛け持ちが可能で、好きな技術を学べる
【デメリット】
- 案件を受注できるかどうかは営業力次第
- 安定した収入が保証されるわけではない
メリットは、縛られない自由度の高さですが、案件や収入の不安定さがデメリットといえます。
以降でメリット・デメリットの内容を詳しく紹介していきますので、フリーランスエンジニアを目指す人は参考にしてください。
メリット1:働く場所、時間を縛られない
フリーランスエンジニアのメリットのひとつが、働く場所や時間を縛られないことです。フリーランスは、自分の好きな時間・好きな場所を選んで働ける自由度の高さが魅力ですが、これは正社員には難しいでしょう。
現役ITフリーランスの口コミを見てみましょう。
フリーランスになった1番のメリットは、時間の縛りから解放されたことです。自分のペースで仕事ができるので、ストレスをほとんど感じることなく生活ができています。自宅で仕事ができることから、時間を有効活用できるのもメリットです。これまで通勤にかかっていた時間を仕事に充てられるようになりました。 (32歳男性・フリーランスエンジニア)
口コミからも、フリーランスの自由度の高さをメリットに感じている人の存在がわかりました。
メリット2:仕事を掛け持ちして学びたい技術を学べる
仕事を掛け持ちして学びたい技術を学べるのもフリーランスエンジニアのメリットです。
フリーランスは自分で仕事内容を選べるので、興味のある分野や学びたい技術の案件を掛け持ちすることができます。
現役ITフリーランスの口コミを紹介します。
フリーランスエンジニアのメリットは、自分でスケジュールを管理できるので他の仕事と掛け持ちができるところです。ちょうどやりたいことが複数あったので、一週間びっしりとスケジュールを組んでいました。また、会社では学べなかった仕事の交渉などを勉強できたのも良かったです。 (54歳女性・フリーランスエンジニア)
このように、やりたいことが複数ある人もフリーランスにメリットを感じています。
デメリット1:案件を受注できるかは営業力次第
フリーランスエンジニアが、案件を受注できるかは営業力次第という点もデメリットといえます。営業力が乏しい場合は、案件を受注できず収入を得られない可能性があるからです。
また、営業力以外にも、営業の仕方を工夫しなければ案件を獲得できないケースもあります。
デメリットを経験した人から以下の口コミが届きました。
仕事をするうえで甘えが出てしまい、月収が会社員時代の半分ほどになってしまいました。自分で営業活動している時間は報酬が出ないため、相対的に報酬が低くなってしまったこともデメリットです。また、実際の仕事内容が受注前のイメージと違っている案件が複数ありました。 (32歳男性・フリーランスエンジニア)
この口コミからもわかるように、営業の仕方によって収入が減ってしまうことがあります。
デメリット2:安定した給料が保証されるわけではない
安定した給料が保証されるわけではない点もデメリットに挙げられます。フリーランスは獲得できる案件数や単価によって月収が左右されるため、収入が不安定になるのが理由です。
1番のデメリットは、収入が安定していないことです。社会保険なども自分で加入しないといけませんし、ボーナスや有給休暇もないため、自分で体調管理を行う必要があります。また、仕事でミスをしても誰にも助けてもらえません。 (54歳女性・フリーランスエンジニア)
この口コミからもわかるように、フリーランスエンジニアは安定した給料が保証されていません。そのため、会社を辞めてフリーランスになるにはある程度の覚悟も必要です。
収入の不安定さは精神的な面でも影響を及ぼしかねる、代表的なデメリットといえます。
6. フリーランスエンジニアに向いている人・向いていない人とは?
フリーランスエンジニアに向いている人は、以下のような人が挙げられます。
- 営業力に自信がある人
- 人脈形成ができている人
- 学び続ける意欲がある人
- めげずにがんばれる人
先述のとおり、フリーランスエンジニアには営業力が必要なので、自信がある人には向いています。
人脈形成ができている人や決裁権を持っている人からの信頼を得ている人は、案件を受注しやすく単価も上げやすいでしょう。
IT業界は新しい技術が次々と生み出されるため、個人で案件を受注し続けるためには新しいことを学び続ける意欲も必要です。
仕事を提案して断られることがあってもめげずにがんばれる人も向いているといえましょう。
7. フリーランスエンジニアの実態~成功・失敗の体験談
ここでは、現役のフリーランスエンジニアとして活動している人から寄せられた成功・失敗の体験談を紹介します。
案件単価や月収、独立した理由など、フリーランスエンジニアの実態を詳しくうかがいましたので、今後の活動の参考にしてください。
7-1. 「稼げる」過信で失敗…ITエンジニアの体験談
【プロフィール】
システムエンジニアの26歳男性
Web開発・運営を行う企業で、システムエンジニアとして4年半勤務。2021年1月にフリーランスエンジニアとしての活動を開始。Webページ制作の他、コンサルティング業務なども請け負う。
Q.独立したのはなぜでしょうか?
A.独立した1つ目の理由は、会社の評価システムが自分に合っていないと感じたからです。PDCAサイクルを回して業務改善をすることが評価される仕組みでした。システム開発の仕事は3ヶ月〜半年といった長期間に渡るプロジェクトが多く、評価されるためには別で短期スパンの仕事をする必要があり、負担に感じていたこともあります。
また社会情勢の影響によりリモートワークが導入され、IT関係の需要の高まりを感じたことが2つ目の理由です。同じ会社に3〜4年勤務していると吸収できる技術が少なくなってきたと感じて、独立した方がスキルアップにつながると考えました。
Q.おもな受注案件内容と収入は?
A.主にシステム開発の案件を請け負っています。1案件あたり3000〜5000円程度で、月収にすると10〜14万円程度です。少し大きい案件になると、1案件6〜10万円になることもあります。
会社員時代は中長期のゲーム開発が主な仕事でしたが、独立後は数日や数時間といった短期間で完了するシステム開発やWebサイト制作がメインになっています。
Q.独立してよかったこと・悪かったことは?
A.独立して良かったことは、自分の裁量で仕事を決められることと、評価制度によるストレスがなくなったことです。自分は夜間の方が仕事が捗るタイプなので、好きな時間に働けるようになったことも良かったです。
独立して悪かったことは、独立前に想像していた月収には届いていないことです。月収30〜50万円程度を想像し「100〜200万円ぐらい稼げればいいな」とも思っていました。募集している案件は多いのですが、受注につなげるまでが大変です。
Q.フリーランス独立前後で違いはありますか?
A.独立前に特に準備せずフリーランスになってしまいましたが、独立してから「安定して収入を得られる取引先や人脈などを持っておくべきだった」と感じました。案件に取り組んでしまうと、営業をする時間が取れないからです。
「フリーランスは稼げる」と過信せず、フリーランスになって収入が得られなかった時のことを考えておくべきでした。家族の扶養に入ったり、税金の免除制度を利用したり、あらかじめ手段を考えておくことをおすすめします。自分は収入について楽観視していた部分があり、後悔しています。
7-2. 積極営業で月収110万円…ITエンジニアの成功体験談
【プロフィール】
ITエンジニアの34歳男性
大手Slerでプログラミング、システム開発を担当した後、2017年からフリーランスエンジニアとして活動。システム開発などを請け負う。
Q.独立したのはなぜでしょうか?
A.会社員時代はプログラミング・システム開発を担当していました。その中で、30代という年齢もあり、部下のマネジメント業務を求められるようになってきたんです。
私としてはマネジメントよりもプログラミングの技術を追求したかったので、フリーランスになろうと思い立ちました。仕事をちゃんと受注できるか不安もありましたが、「自分のスキルならやれる」と思いました。
いろいろな言語や案件に携わってスキルを磨きたいとも考えていました。
Q.おもな受注案件内容と収入は?
A.システム開発を中心に、3つぐらいの案件を掛け持ちで受けています。システム開発を請け負った会社にフリーランスが参画する、いわゆる受託開発ですね。
案件獲得には、ビジネスSNS「Wantedly」やフリーランスエージェントが便利です。自分から企業にアタックしたり、募集に手を上げたりして積極的に営業しています。
収入は時給ベースで5000円。現在の平均月収は110万円ほどで、経費を差し引くと、稼げている額としては年間900万円ぐらい。アプリ開発や事業立ち上げなど、稼ぐ方法はまだまだあると考えています。
Q.独立してよかったこと・悪かったことは?
A.よかったことは収入が増え、自由な働き方ができていること。会社員のままだったら在宅勤務すらも無理だったと思います。
小さい規模の開発案件に、半年以内の短いスパンで関われる環境も楽しいです。いろいろな案件を経験でき、スキルを身に付けられます。
独立してつらかったのは有給休暇の概念がないことですね。特に開発に参画する形の案件だと、平日休みたいと思っても調整するのが難しいです。
Q.フリーランスを目指している方にアドバイスをお願いします。
A.フリーランスエンジニア向けの案件は困らないほどあります。サービスを上手に使って企業にアタックし、意気投合さえすれば案件は取れますよ。
まずは5万円、10万円の副業からでもいいので、自分のスキルを試してみるのがおすすめです。いきなりフリーランスになるにはリスクもありますし。
あと、仕事を振られるまで待っている人にはフリーランスは向いていないかもしれません。
積極的に提案したり、話を聞きに行ったりした方がクライアントに喜ばれますし、自分の価値を上げることにもつながります。
8. フリーランスエンジニアの実態~成功に必要な3つのスキル
フリーランスエンジニアとして成功するには、以下の3つのスキルが大切です。
- 営業スキル
- 人脈
- 学習意欲
どれもフリーランスとして継続して案件を獲得するには大切な要素なので、フリーランスエンジニアを目指している人はこれらのスキルを習得するといいでしょう。
以下で、それぞれの内容について詳しく解説します。
スキル1. 案件獲得のための営業スキル
案件を獲得するためには、営業スキルが必要です。高度な技術を持っていたとしても、クライアントに自身のことを知ってもらわなければ意味がありません。
フリーランスエンジニアの場合、待っているだけでは仕事は舞い込んできません。だからこそ自分自身のブランディングを行い、広報活動をしたうえで、行動して案件を獲得しにいくことが大切です。
営業活動のポイントは、関わる人を増やしながら技術をアピールすることです。
自身を多くの人に知ってもらいながら、提供できる技術をわかってもらうことで、少しずつ大きな案件や単価の高い案件を獲得できるようになります。
スキル2. 社外に幅広い人脈を作るスキル
フリーランスエンジニアとして成功するには、会社を辞める前から社外に幅広い人脈を作っておくことも意識しておいてください。
実際に知り合いから案件を紹介してもらっているフリーランスエンジニアは多い傾向です。セミナーや交流会に参加したりSNSで積極的に発信したりすると、社外の人脈が広がるきっかけになります。
フリーランスになってからの人脈形成も重要です。安定して収入を得られる取引先や人脈、クラウドソーシングサイトなどを複数持っておく必要があります。
独立したての頃はまず会社員時代に築いた人脈からの案件受注を心がけ、仕事をこなしていきながら徐々に人脈を広げていくよう努力してみてください。
そうすれば、安定した収入を見込めるようになるでしょう。
スキル3. 新たな技術を身につけ続ける学習意欲
新たな技術を身につけ続ける学習意欲も必要です。
フリーランスエンジニアが案件を受注できるかどうかはスキル次第です。そのため、新しい技術について学び続ける意欲は会社員以上に大切だといえます。
というのも新しい技術について理解できていないと、クライアントからの信頼を失ったり、他のフリーランスエンジニアに案件を奪われたりすることも少なくないからです。
フリーランスエンジニアとして長く働くためには、常に新しい技術へ興味を持つことが重要となります。
求められるスキルやプログラミング言語の流行など、ITエンジニアを取り巻く環境は日々変化しているため、積極的に学習しましょう。
9. 未経験からフリーランスエンジニアを目指す方法
未経験からフリーランスエンジニアを目指す場合、まずエンジニアとして会社に所属し、経験を積んでから独立する方法があります。また、副業でエンジニアとしての経験を積むのも手です。
どちらの方法にしても、フリーランスエンジニアになる前に実務経験を積まなければなりません。その理由は、フリーランスエンジニアとしての技術や人脈、学習環境を未経験の状態で一から築くのは難しいからです。
また、フリーランスエージェントへ登録する場合も、実務経験が必要になります。
未経験からフリーランスエンジニアを目指すには、まずエンジニアとしての経験を積むことが大切です。
10. この記事のまとめ
この記事では、フリーランスエンジニアの収入や案件獲得の実態について、体験談も交えて紹介しました。内容を簡単にまとめます。
- フリーランスエンジニアの収入は、20~90万円と幅がある
- フリーランスエンジニアの案件獲得方法は「知人からの紹介」と「クラウドソーシングサービス」が多い
- フリーランスエンジニアは、「自由度の高さ」と「好きな技術を学べること」がメリット
- フリーランスエンジニアのデメリットは、「営業力が問われること」と「収入の不安定さ」
- 未経験からフリーランスエンジニアになるには、まず実務経験を積むことから始める
案件獲得には、フリーランスエージェントに登録するのもおすすめです。まずはクラウドソーシングやエージェントのサイトで、実際の案件を調べてみてはいかがでしょうか。
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