利用者数よりもユーザー価値を|音声市場をリードするVoicyが目指す世界観

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「音声で社会をリデザインする」をミッションに掲げて、ボイスメディア事業を手がける株式会社Voicy。

代表の緒方さんは海外在住時代に、仕事観を変える2つの体験に直面。その原体験もあり、ハッピーを生みながら、楽しく事業をつくる会社を創りたいという想いでVoicyを創業。今回は同社が大切にしている価値観やなぜ音声メディアなのか、について記事にしています。

※当サイトは口コミの一部を掲載しています。

1.Voicyが音声メディアにたどり着いた経緯

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まず、起業に至った経緯からご説明します。緒方さんは仕事観を変える体験が2つあり、それらがキッカケとなったそうです。それらの体験をする中で価値提供をすることで、色んな感謝や感動が生まれる瞬間に立ち会うことができました。元々、仕事や働くことに多くを期待しているタイプではなかったのですが、そのとき何かが心の中に生まれたそうです。

そして、音声メディアに至った経緯についてですが、大阪の毎日放送のアナウンサーだった父親が影響しています。話し方について、家でも指摘を受ける事があったりして、アナウンサーになりたいと思ったことはありませんでした。一方で、話したことを多くの人に届けられる仕事は面白いだろうな、という思いがあり、メディアに興味をもっていました。

そうした中で、世の中を見てみるとテキストメディアの全盛期。キュレーションメディアが新しいビジネスモデルになりつつあり、まさに文字情報とSEOの時代でした。

一方で緒方さんの中には「そんなに文字って必要なの?」という思いも。テキストは目から得られる情報ですが、耳から得られるコンテンツの方がいいんじゃないかな、と感じていたそうです。

そうした中で、ボイスメディア事業「Voicy」を立ち上げましたが、立ち上げ初期は周囲から「なぜ音声なの?」などと言われることもありました。

2.視覚情報が充実した今の時代だからこそ音声メディアに注目が集まる

Voicy利用者がサービスを利用しているイラスト

創業時は「なぜ音声?」と言われることもあったのですが、ここ最近は音声メディアにも注目が集まりつつあります。

注目が集まっている理由の一つに、画像やテキストなどの視覚的情報があふれている現状があるそうです。

音声は目で見るコンテンツと比較して、発信者の感情も伝えやすく、テキストと違った良さがある。文字や画像などのコンテンツが充実している時代だからこそ、人となりが出やすい音声メディアに良さを感じる人がいるのかもしれません。

その他にも音声操作デバイスが普及したことも音声メディアが注目を浴びている理由の一つ。Google Nestやアレクサ、Siriなど、音声操作のデバイスも出てきています。

3.Voicyならではの形で「一番搾りの声」を届ける

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実はVoicyをリリースした当初は、今と異なるコンセプトのサービスでした。音声メディアという点では変わらないのですが、いろいろな活字メディアと組んでさまざまなニュースが読めるようになっており、アンバサダーが記事を読み上げるというものだったそうです。

読み上げるネタも充実しているし記事にアンバサダーの主観ものり、盛り上がるサービスになると思っていたが、これが思いのほかうまくいかない。そうした中で音声メディアとしてのあり方を模索していく中で、今の形となりました。

人の声って1回目に話した時に一番熱量がある。例えば、美味しいものを食べた際に出た「美味い!」という発言を、後から「あれ美味かったねー!」って話しても、熱量はだいぶ下がってしまう。

だから、声は絶対一番搾りじゃないといけない。そのため、録音音声は基本的に編集できず、「一番搾りの声」を届けられるサービス設計にしています。編集して加工したものだと、綺麗さはあるが面白くない。特に声においては「本人らしさ」が重要だと思うので、編集はできないように設計されています。

編集機能を設けないメリットは他にも。編集技術ではなく、話しが面白い人がコンテンツを発信しやすくなるんです。編集が上手な人が音声を加工してコンテンツを上げてしまうと、他の人たちも「加工しなきゃいけない」と思うようになるかもしれません。そうなってくると、話が面白い人よりも、編集が上手な人の発信が増えてしまいますよね。

4.利用者数ではなく、ユーザー価値を追求したサービスでワクワクをつくっていく

Voicyファンフェスタの様子

Voicyでは、発信者はいまもずっと審査制を貫いています。社内でも「いまVoicyをCGMにしたらユーザー数が増えるのでは…?」といった声が出ることもあったそうですが、審査制である点は変えていません。

緒方さんもユーザー数を増やす誘惑と戦うことはよくあるようですが、「ユーザーが増える」ということは自己顕示欲に近いものだと考えているそう。

利用者数が多いものが必ずしも価値あるサービスであるとは言えません。緒方さんが常に自分に問いかけていることは、Voicyが本当に価値を生んでいるか?。その問いについて考えた際、CGM化による一時のユーザー増は何か大事なものを失う可能性を感じたそうです。

もちろんユーザー数が増えることで大きな価値に繋がる可能性はある。しかし、Voicyを大事に使ってもらいたいし、できればビジョンにも共感している人に利用してもらいたい。だから少し前まで(パーソナリティさんの人数が200人くらいまで)は緒方さん自身が直接DMやメールで連絡を取り合って、チャンネル開設の案内やカスタマーサポートをやっていた。Voicyが描きたい未来を自らが伝え、パーソナリティを増やしていったそうです。

少し語弊があるかもしれませんが、緒方さんは会社を儲けさせるためではなく、世の中にあるワクワクを増やすために事業をしています。

誰かが喜んでくれたり、お祭りのように盛り上がったり、サービスから派生していろんなハッピーや遊び心が生まれるような事業にしたい。そのためにクレイジーなことをできる組織であり、会社にしたい、そんな想いで会社を創っています。

話を聞いた企業

  • 会社名:株式会社Voicy
  • 設立:2016年 2月
  • 事業内容:ボイスメディア事業 / 音声ソリューション事業 / 音声インフラ事業

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