
「おすすめの転職エージェントはどれ?」「効果的な使い方は?」
おすすめの転職エージェントは医師の転職ニーズによって異なります。
▽常勤の転職先を探したい医師:M3キャリアエージェント
▽地方の勤務先を探したい医師:マイナビDOCTOR
▽サイトが使いやすい:医師転職ドットコム
▽非常勤の勤務先を探したい医師:リクルートドクターズキャリア
▽女性医師向け:ドクタービジョン
この記事では、そんな転職エージェントを利用するメリット・デメリットや効果的な活用法、希望タイプ別におすすめの転職エージェントを紹介します。
監修者
医療コンサルタント 栗田 宏和
医療コンサルティング会社「レスメッド」で医師紹介・M&Aなどを手掛け、現在はスポット事務長として低コストで集患・相続対策などの相談役も担う。医療経営士3級
この記事の目次
おすすめの転職エージェントランキングTOP5
医師向けの転職エージェントだけでも数えきれないほどの会社が存在し、それぞれのエージェントが違った特徴を持っています。
ここからは編集部が厳選した転職エージェントをランキング形式で紹介します。
転職エージェント名 | 特徴、強み | 求人を探す |
---|---|---|
m3キャリア エージェント |
医師の登録実績8年連続NO.1 条件交渉力が強み |
|
マイナビDOCTOR | 取引先医療機関数2万件超・地方求人も多数掲載 | |
医師転職ドットコム | サイトが使いやすく、細かい条件から求人を検索できる | |
4
リクルートドクターズキャリア |
非常勤・スポット求人も豊富 高収入求人多数 |
|
5
ドクタービジョン |
女性医師の転職にも強い |
ここまでいくつかおすすめの転職エージェントを紹介してきましたが、何を基準にして選べばいいかわからないという方もいるでしょう。
転職エージェントを選ぶ際は各社の特徴を理解することが何よりも重要です。
各社の特徴や希望別におすすめの転職エージェントを知りたい方はこちら↓
希望タイプ別におすすめの転職エージェント
医師専門転職エージェントの賢い活用方法
ここからは転職エージェントの効果的な活用法を3つのポイントに分けて紹介します。
これらを実践できれば、よりスムーズに転職活動が進み、理想の転職につながるでしょう。
複数の転職エージェントを利用する

1つ目のポイントは「複数の転職エージェントを利用する」ことです。
転職エージェントごとに特徴や強みがあることはすでに紹介しましたが、転職活動がうまくいくかは担当コンサルタントの質次第で左右されてしまいます。
複数の転職エージェントに登録しておけば、仮にA社で十分なサポートが受けられなくてもB社にすぐに乗り換えることで、スムーズな転職活動が可能です。
転職エージェントは登録から内定まで無料で利用できるサービスなので、少なくとも2社~3社に登録しておくことをおすすめします。
質が良い転職エージェントか見極める
まずは、転職エージェントが自身がどうなりたいかという希望ややりがいなどを親身になって聞いてくれるかを確認しましょう。
質が悪いエージェントは「ここの病院いいんですよ!」といって転職を急かしてきたり、希望条件をあまり聞いてくれない傾向があります。
またそういったエージェントは病院の詳しい情報をもっていなかったり、あまり共有してくれないことが多いです。
具体的には「病院の病床数はどれくらいか」「理事長・院長の出身大学はどこか」などの質問に対してスムーズに答えられなかったり、「今度確認しときますね」などとはぐらかすエージェントは怪しんだほうがいいでしょう。
つまり、エージェントの質が良いか見極める方法は
- 自身の希望や仕事のやりがいなどを親身になって聞いてくれるか
- コンサルタントが出し渋っている情報がないか
の2点を確認することです。
もし担当のコンサルタントに上記のような傾向があれば、担当の変更や他の転職エージェントを利用することをおすすめします。
出し渋っている案件がないか確認する
エージェントから案件を紹介された際に希望に合ったものがなければ「他の案件はありませんか?」や「もっといい条件はありませんか?」などと質問しましょう。
もし、もっと条件がいい案件が出てきた場合は黄色信号です。
質の良くないエージェントは条件のいい案件を出し渋ることがあります。
これには医師の希望に近い条件のものがあっても、採用される可能性が低い案件に関しては提案しない場合があるという背景があります。
すべてのエージェントがそういった対応をするわけではありませんが、質がいいエージェントかどうかを見極めるポイントになるのでおさえておきましょう。
医師の転職エージェントは信頼できる?

転職エージェントは、忙しい医師に代わって求人を探し、履歴書や経歴書のチェックまで行なってくれます。
さらには面接に同行してくれたり、企業と条件交渉まで担当してくれます。
医師によっては、「エージェントがそこまで負担してくれるのは報酬・マージンを得たいためであり、信頼できない」と考える方も多いようです。
その考えは正しいのでしょうか?
ここでは、医師が転職エージェントに対して抱く「2つの疑念」について詳しく見ていきます。
疑念その1:エージェントを利用すれば本当に希望した条件で働ける?
医師の方が転職の際に感じるハードルとして「本当に転職先で自身のやりたいことができるのか?」というものがあると思います。
例えば「試験に合格するために、手技の症例ができる病院に転職したい」という理由で転職する人もいるでしょう。
転職エージェントを利用すればそういった問題はほとんど解決することができます。
エージェントを利用することで、コンサルタントを通じて病院内部の情報(医師の人数や職場環境)など、自身で転職活動をされているだけでは得られない情報を収集することができます。
ですから、自身が希望する働き方ができるかどうかもある程度確認可能です。
もちろんエージェントの情報収集力にも限界はありますから、絶対に希望通りに働くことができると保証するものではありませんが、エージェントを利用することで希望通りに働ける可能性が上がります。
疑念その2:エージェントが報酬を欲しがり、転職をせかされる?
紹介した医師の採用が決まれば、転職エージェントは報酬を得られて業績も上がります。
その構造から、「転職エージェントは医師に無難な病院を紹介して転職をせかす」というイメージを持つ方もいますが、これも大きな誤解です。
転職エージェントのビジネスは、紹介先の医療機関との信頼関係があってこそ成り立つものです。
採用の数だけを重視して適当な医師を適当な病院に紹介しても、ミスマッチによる早期離職というリスクが高くなります。
そのような負の実績は医療機関との信頼関係を壊し、今後の取引停止にもつながってしまうかもしれません。
ですから、転職エージェントは早く転職させることよりも、ベストな転職をさせることを重視しています。
ただし、中には採用実績だけを重視する転職エージェントがいないわけではありません。
そのような悪質な転職エージェントを利用することがないよう、エージェントを見極める目を持つことも大切です。
疑念その3:守秘義務がずさんで、転職活動を漏らされる?
転職エージェントに相談した内容が外部に漏れ、転職活動をしていることが周囲にバレてしまうのは絶対に避けたいものです。
転職エージェントは個人情報や企業(医療機関)の情報を扱う立場上、コンプライアンスが徹底されており、コンサルタントも求職者のことを外部に漏らすことはありません。
医師が患者の話をよそで漏らさないように、エージェントにも固い守秘義務があるのです。
「転職活動が今の勤務先に知られるのではないか」「地元の医療関係者にバレるのではないか」という心配はごもっともですが、エージェントは個人情報を厳重に取り扱っているので安心です。
ですが、マイナー科の場合だと医師の絶対数が少ないため、医師や看護師、医師会などのつながりから転職エージェントを利用していなくても転職活動がバレることがあります。
情報漏洩は一概に転職エージェントが原因とはいえないことを留めておきましょう。
希望に合った転職エージェントを選ぶ
ここまで、転職エージェントにはさまざまな特徴があることや、どのように選ぶべきかを紹介しました。
そこで以下では様々な希望やタイプに応じた転職エージェントを紹介します。
自分が求める希望条件を整理し、自分に合ったエージェントを選びましょう。
【タイプ別】おすすめの転職エージェント
タイプ | 転職エージェント |
---|---|
常勤で働きたい医師 | ・M3キャリアエージェント (常勤12,942件・非常勤3,607件) |
非常勤やスポットで働きたい医師 | ・リクルートドクターアズキャリア (常勤10,514件・非常勤3,381件) ・マイナビDOCTOR (常勤11,351件・非常勤11,175件) |
幅広い求人から選びたい医師 | ・マイナビDOCTOR (常勤11,351件・非常勤11,175件) ・医師転職ドットコム (常勤21,642件・非常勤12,844件) |
女性医師 | ・ドクタービジョン (常勤約9,600件・非常勤約3,200件) |
キャリア相談をしたい医師 | ・リクルートドクターズキャリア (常勤・非常勤)上記記載 |
将来開業をしたい医師 | ・DtoDコンシェルジュ (常勤5,737件・非常勤1,609件・医院開業340件) |
*(求人数は2021/1/18時点のもの)
常勤で働きたい医師におすすめの転職エージェント
常勤で働きたい医師におすすめの転職エージェントを紹介します。
M3キャリアエージェント

【M3キャリアエージェントの特徴まとめ】
- 転職希望医師の登録実績8年連続NO.1(*公式HPより)
- 医師転職大手の「エムスリー」が運営しており、M3グループならではの医療業界に精通した情報網・情報量が魅力で、医師の転職を全面的にバックアップしてくれる
非常勤やスポットで働きたい医師におすすめの転職エージェント
非常勤やスポットで働きたい医師におすすめの転職エージェントを紹介します。
リクルートドクターズキャリア

【リクルートドクターズキャリアの特徴まとめ】
- 常時1万件以上を誇る「非公開求人」が魅力で、無料登録するだけで「非公開求人情報」が閲覧できるようになることもおすすめ
- 他のエージェントと比べて、非常勤の求人に関する情報に強い
マイナビDOCTOR

【マイナビDOCTORの特徴まとめ】
- 人材紹介大手「マイナビグループ」が運営する医師専門の転職支援サービスで求人数は業界トップクラス
- 非常勤やスポットなどあらゆるニーズに合った求人を保有していることが魅力
幅広い求人から選びたい医師におすすめの転職エージェント
幅広い求人から選びたい医師におすすめの転職エージェントを紹介します。
マイナビDOCTOR

【マイナビDOCTORの特徴まとめ】
- 人材紹介大手「マイナビグループ」が運営する医師専門の転職支援サービスで求人数は業界トップクラス
- 厚生労働省より「職業紹介優良事業者」の認定を受けており、プライバシーに関しても安心・安全に利用することができる
医師転職ドットコム

【医師転職ドットコムの特徴まとめ】
- 取り扱い求人数は業界トップクラスで、幅広い求人から選べる
- コンサルタントが直接病院へ足を運んで情報収集するため、現場の「生の声」をより詳細に知れる
女性医師におすすめの転職エージェント
女性医師におすすめの転職エージェントを紹介します。
ドクタービジョン

【ドクタービジョンの特徴まとめ】
- 医師専任のコンサルタントが「保育所・託児所ありの医療機関」など様々な希望に柔軟に対応した転職先を紹介
- 履歴書の作成から面接対策まで充実したサポートが特徴
キャリアの相談をしたい医師におすすめの転職エージェント
キャリアの相談をしたい医師におすすめの転職エージェントを紹介します。
リクルートドクターズキャリア

【リクルートドクターズキャリアの特徴まとめ】
- 業界経験豊富な医師専任のキャリアアドバイザーが先生の今後のキャリアに適切なアドバイスをくれる
- 1979年からの確かな実績があるため、信頼のおける会社に任せたいという人にもおすすめ
将来開業をしたい医師におすすめの転職エージェント
将来開業をしたい医師におすすめの転職エージェントを紹介します。
DtoDコンシェルジュ

【DtoDコンシェルジュの特徴まとめ】
- 開業実績4000件以上、継承開業物件情報500件以上(*非公開情報含む)
- 転職支援事業だけでなく「医師の開発支援事業」を展開しており、開業に関するノウハウが豊富
医師の転職エージェントを使って得られるメリットは?
医師の転職エージェントを利用することで得られるメリットは大きく分けて3つあります。
以下ではそれぞれのメリットについて詳しく紹介します。
膨大な求人情報を保有している

エージェントは、個人では決して収集できない数の求人を保有しています。
当然、理想的な勤務先が見つかる可能性は飛躍的に高まります。
「さすがにこんな都合の良い条件の勤務先はないだろうな…」とあきらめず、まずは相談してみましょう。
病院側に条件交渉をしてくれる
転職の際には「もう少し年収を上乗せしてほしい」「当直の回数を減らしてほしい」など給与や待遇面で様々な希望条件があるものです。
しかし、それを面と向かって病院側の担当者に伝えるのは気がひけるもの。
エージェントにお願いすれば、医師に変わって交渉を代行してくれます。
キャリアの相談にのってもらえる

転職エージェントは医師一人一人のキャリア相談にものってくれます。
具体的にこんなことがしたいというキャリアプランが決まっていなくても、自分がどういう方向に進みたいかをお話しすることで、自身のキャリアについて整理できます。
今転職するべきなのか、もしくは今の勤務先で働き続けるべきかなどを転職のプロが一緒になって考えてくれます。
特に、将来開業を考えている方はぜひ転職エージェントに相談しましょう。
開業のノウハウだけでなく、開業に向けてどんなことをするべきなのか、そういった案件の紹介など的確にアドバイスがもらえます。
転職を考えていない方でも、転職エージェントに登録し相談をするだけでも大きなメリットを受けられるでしょう。
履歴書の添削、面接の日程調整などもおまかせ
転職の際、大きな壁になるのが履歴書や職歴書などの書類作成です。
エージェントはこれらについても全面的にサポートしてくれます。
また面接の日程調整などの雑事もすべておまかせできます。
多忙な医師にとっては、非常に役立つサービスといえるでしょう。
Q&A
ここからは医師の方が転職する際によく感じる疑問についてお答えします。
複数回転職していると悪印象をもたれる?
場合によっては悪い印象を持たれる場合があります。
転職理由が「スキルアップのため」や「家族の都合」など前向きであったりやむを得ないことであれば悪印象を与えることはありません。
一方で、悪い印象をもたれるのは転職理由がはっきりしていない場合です。
転職理由が明確ではなく後ろ向きなものだと、本人になにか問題があるのではないかという印象をもたれてしまいます。
自身がなぜ転職をしたいのかについては具体的に説明できるように整理しておくことをおすすめします。
転職エージェントにデメリットはないの?
転職エージェントを利用するデメリットはほとんどありません。
しいてあげるとすれば、転職エージェントを経由して採用コストがかかった分、給料が低めに提示されることがあります。
ですが、これについてはコンサルタントといえど確認のしようがないので、一概に転職エージェントを利用するデメリットとはいえないでしょう。
HOP!ナビとは
転職やキャリアに関わるコンテンツを通じ、「今の仕事に悩む人」がより自分らしく働けるようにサポートしているメディアです。
不安のない転職活動や理想の転職先探しに役立ててもらうため、転職者や人材業界関係者へのインタビュー調査はもちろん、厚生労働省などの公的データに基づいたリアルで正しい情報を発信し続けています。
エムスリーキャリアエージェント
(2022年4月時点)
医師会員20万人以上の「m3.com」のエムスリーグループが運営している転職サイトで、コンサルタントの医療知識や転職サポート経験が段違い。 エムスリーの病院コンサルティングの実績から、病院への交渉力があるという点が大きな強み。年収などの交渉はもちろん、新規での医療設備・医療機器の導入(数千万円単位)を交渉してくれることもある。 常勤の求人をお探しの方におすすめのサイトです。
マイナビDOCTOR
(2022年4月時点)
国内トップクラスのお仕事紹介実績を誇る転職支援サービス。運営会社のマイナビは一般企業向け転職支援サービスも提供しているため、取引先企業とのパイプを活かしニーズに合った独自性の高い求人が魅力です。また、プライバシーマーク取得企業であり、個人情報の取り扱いに関して厳密な基準をクリアしているため、安心して利用できるのもメリット。