マネジメントは時代の流れとともに変わりゆくもの。ユアマイスター株式会社の代表取締役、星野貴之さんが辿り着いた答え

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「人を育てられず社員が辞めていく」「部下の能力を十分に把握できない」「モチベーション管理が難しい」など、経営者の多くが組織マネジメントに悩んでいる。

ユアマイスター株式会社の代表取締役、星野貴之さんもその一人だ。「自分と違うタイプの人を育成できず、マネジメントに苦労しました」と、前職時代を振り返る。

星野さんのプロフィール写真

星野 貴之(ほしの たかゆき)
ユアマイスター株式会社 代表取締役

楽天株式会社で営業を担当し、全社年間MVPを受賞。25歳で九州全域の副責任者へ昇格。26歳の若さで幹部育成プログラム1期生に選抜され、IRへ異動。決算・増資・投資家対応を担当し、史上最年少役員候補として活躍。2016年8月、ユアマイスター株式会社を設立。

※当サイトは口コミの一部を掲載しています。

自分とタイプが近い人しかマネジメントできなかった

前職の楽天時代、25歳で40人のチームリーダーを任せていただきマネジメントの難しさを痛感しました。

ずっとマネジメントされる側だったので、自分と近いタイプの人は教育できてもそれ以外のメンバーを活躍させられなかったんです。次第にメンバーの気持ちがバラバラになり、プロジェクトがなかなか進めなかったり、退職者が出たりと、状態は悪化する一方でした。

さすがにこのままではまずいと思い、大学院でマネジメントの基礎理論を学ぶことにしたんです。マネジメント理論を知識として持っていおけば、基礎理論にのっとった施策を打てる。何も知らないと無謀な戦いをする可能性が高いので。大学院に通ったことは、意味のある経験だったと思いますね。

私自身、マネジメントが苦手なわけではありません。ただ、楽天時代にチームビルディングがうまくいかなかった経験から、マネジメントに対する自信をなくしてしまったんですよね。

起業してしばらくは、ベンチャーという限られた人材の中でどうやったら良いチームができるのか、多様性を持って勝負できるのかということを考えていました。自分の中で成功事例が少なかったので、最初は手探りの状態でした。

ーー組織を大きくするには仲間の存在が必要不可欠だと思うのですが、チーム作りで意識したことは何でしょうか。

マネジメント能力が高い人材を、幹部ポジションとして採用しました。真っ先に浮かんだのが、楽天時代の上司であり弊社の取締役でもある高山 武佐士です。

各メンバーの得意不得意を見極めてモチベーションを維持できる適切な目標を設定したり、密にコミュニケーションを取りながら信頼関係を築いたり、周りを巻き込むのが本当に上手だと思います。

何か業務をお願いするときも丸投げするのではなく、最初に目的を伝えてあげる。進む方向がわかれば、メンバーの仕事に取組む姿勢も変わっていくんですよね。

人それぞれ価値観や考え方、趣味嗜好が違って当然で、ハレーションが起きるのも仕方がないこと。当時は、若くして上司になってしまったこともあり周りがよく見えていなかったのかもしれません。

マネジメントで大切な「EQ・IQ・AQ」

ユアマイスターの取材風景2

ーー楽天時代を含め、マネジメントで一番苦労したことや大変だったことはありますか。

やり場のない感情をうまく処理できず、フラストレーションが溜まるという点では大変でしたね。本質が伝わらなかったり、相手を傷つけてしまったりするのは、自分に責任がありますから。

ーー星野さんがマネジメントで大切にしていることは何でしょうか。

マネジメントで大切にしているのは、「EQ(心の知能指数)」「IQ(知能指数)」「AQ(逆境指数)」の3つ。要は心技体みたいなもので、EQは感情コントロール、IQがスキルや技術、そしてAQは逆境に負けない心の強さと表現されることが多いですよね。

IQが高くてもAQが低いと、問題に直面したときに原因を考え適切に対処するのが難しい。何かが欠けても偏っていても、ダメなんですよね。そのため、全社に向けて発言するときや経営戦略を考えるときなど、常にEQ・IQ・AQのバランスを意識するようにしています。

人それぞれ得意不得意があって成長スピードにも個人差がある。マネジメントは、個々に合った成長環境を提供できるか、能力を引き上げられるかを見極める必要があります。

さまざまなバックグラウンドを持つメンバーと関わる中で、マネジメントの本質を理解できるようになってたかなと。伝える側も受け取る側もお互いに努力が必要だし、歩み寄りながら焦らず少しずつ進んでいけばいいんですよね。

時代の流れに合わせてマネジメントも変わっていく

ユアマイスターの取材風景

起業してから4年が経ち経営の酸いも甘いも噛み分け思うのは、マネジメントに正解はないということです。多種多様な考え方がある中で、理想通りのチームを作り上げていくのは並大抵のことではありません。

フレックス制度やリモートワークなど働き方が多様化すれば、マネジメントも変化するものだと思っています。変化に柔軟に対応しながらチーム力を高めていくうえで、お互いの共通点を持っておくことが大切です。

趣味や大切にしている価値観など何でも良い。共通点がひとつでもあれば、会話が弾んで心の距離が縮まりコミュニケーションが円滑になります。話しやすい関係値を築くことで、部下にとっての良き相談相手にもなれます。

それから、成長実感を提供したり、仕事ぶりを褒めてあげたり、メンバーが会社にいる理由を作ることも必要です。周りからの評価が仕事への自信につながり、心理的安全性も高まっていきます。会社へのエンゲージメントも向上するので、離職率が下がり組織の成長にもつながるはずです。

ーーありがとうございます。ユアマイスターさんでは現在、50名を超えるメンバーが働いていますよね。採用において大切にしていることは何でしょうか。

20代の若い世代に関しては事業への共感と人間性。35歳以上の幹部候補になると、仕事の再現性を採用基準にしています。弊社はベンチャー企業ということもあり、数少ないリソースでどれだけ高い成果を残せるか、そして過去の成功体験を事業に横展開できるかを重要視しているんですよ。

メンバーが増え会社も成長し、私が現場にいなくても会社のマネジメントを行えるよう経営陣を強化していかなければなりません。以前は若手が多かった弊社も、今では経営陣に40代・50代の社員がおり、層が厚くなっています。

幅広い年齢が活躍できるベンチャーとしても成長しているので、「一緒に働きたい!」と思ってもらえる魅力的な経営者でありたいですね。

ユアマイスター株式会社では、中途・インターン採用を行っています。
「人々の大事なものがより大切にされる社会へ導く」という経営理念や事業に共感した方、実務経験やスキルを活かしたいという方は、ユアマイスター株式会社の門を叩いてみてはどうでしょうか。

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