勤務医の再就職。定年後どうする?

勤務医の再就職選択肢~定年後の医師がつかめる好条件とは?

定年退職を迎えた50代勤務医。専門分野の知識、経験をいかして生涯現役でいたい。しかし若い頃と違って体力に衰えがある。昔のような激務はできない。年齢を気にせず、のんびり働ける就職先はないものか・・・・。

長年の病院勤務を終えて再就職を目指すとしても、こうした悩みのため一歩先へ踏み出せない人は意外に多数派。技術や知見、経験などはキャリアに応じて高度に磨かれていても、やはり体がついていかないとなると不安です。

上のような要望を満たす転職先は、はたして存在するのでしょうか?

再就職か、開業か~50代医師にはもう遅い?

大学病院や公立病院の勤務を終えたら、退職金を元手に自分で医院や診療所を開業する。医者として生きてきた以上、こうした定年後の選択肢もありますし、一度はその可能性を考えたことがあるかもしれません。

しかし開業医となれば病院勤務と違い、経営感覚が求められます。今まで経営に携わった経験がないのはプレッシャーになるし、何より精神的、体力的に勤務医時代と同等のパフォーマンスが必要。
日本医師会が行った調査によると、開業によってストレスが強まったと答えた医師が半数以上の多数派。労働時間も勤務医時代より過重になったとの答えが40%を超えています。開業の平均年齢が41歳と若いのも、うなずける結果です。

医師は国家資格取得者ですから、自身が希望すれば生涯現役でいられる職業です。当然、開業も定年後のステージとして選択の余地があります。

とはいえ、体力や気力に不安を感じるなら、あまり推奨できることではありません。

また、内科系は高齢でも転職しやすい利点がありますが、外科医の場合は転職を希望するなら50代以前に行動するべき。高い技術や集中力、長時間の手術に耐えうる体力が必須ですから、年齢が再就職の妨げとなるケースが大半です。多くの外科系で、年齢やキャリアに応じたポストの空きがないという問題もあります。

定年後の医師たちがこぞって選ぶ再就職先~キャリアある50代だからこそ!

いきなりマイナスな話から始まりましたが、気を落とさないでください。

定年退職後の医師に人気があり、就職先自体も50代などベテランの雇用を望んでいる。しかも仕事もゆったり余裕をもって行える。年収など条件面もわるくない。そんなケースや雇用先が、じつはあります。

以下、順に紹介しましょう。

1.介護老人保健施設

要介護高齢者の自立支援を行う医療施設ですが、ここには常勤医が配置されます。原則、在宅復帰を目的としたリハビリテーションが主体であり、入院治療を要するような重症患者は入所していません。
 
ここでの仕事内容は、要介護者を医学的に管理すること。診療を行うケースもありますが、主として遂行するのは入所者の健康や身体の状態を把握した上での専門職への指示。堅い言い方をすれば指揮命令系統のトップの役割なので、むしろ50代などベテラン医師のほうが好まれるのです。

また、入所する要介護者は病状および症状が安定期に入っています。ゆえに一般病院に勤務するよりのんびりしており、ゆったり時間が流れます。それでいて平均給与が1000~1500万円となっていますから、収入の点でも恵まれています。

2.非常勤医

非常勤医師の場合は週1~3日の診療でOK。急患で呼び出される、常時待機しておく必要があるといった勤務医生活の激務から解放され、医師が陥りやすい過労とは無縁です。時間的に融通がきくので、定年後、家族との時間を優先したいベテラン医師からの需要が多くなっています。出産、子育てを経験してブランクのある女性医師からの人気も高いです。

報酬の面でも、意外に高給取りです。アルバイトや契約社員のような立場で固定給やボーナスはありませんが、非常勤とはいえ医師は医師。資格とスキルの威力は大きく、当直なら1回につき4万円程度。日中勤務でも時給換算で1万円と高額。日勤で週30時間程度の勤務でも、一般サラリーマンと同等の手取金額を得ることができます。

求人サイトなどで情報を収集しても、昨今の医師不足を反映してか需要が非常に増えています。
福利厚生の点ではさほど充実していないケースが一般的ですが、収入が多い上に時間的余裕がある。狙い目という言い方ができるかもしれません。

3.産業医

老健や非常勤医の他にも、産業医として再就職する手段があります。
 
産業医は企業内などで労働者の健康管理を行う医師。一定規模の事業所において、50人あたり1人の産業医選任が法令で義務づけられています。
産業医になるには厚生労働省令(労働安全衛生規則第13条の2)で定める要件を満たしている必要があります。

産業医の場合は勤務内容で人気が高くなっています。なぜなら、一般病院における医師と違い勤務形態が雇用先企業に準じるため、通常のサラリーマンと変わらないからです。月~金の勤務で完全週休2日制が保証され、有給休暇もある。勤務時間も9~18時など。当直や急患の可能性に縛られる勤務医と比べたら、それこそ天地の差といえるでしょう。生活重視、ライフスタイル充実といった感性を持つ医師に人気が高いのも当然です。

また、労働者の健康管理が主体な業務ですから、治療を行うケースはほぼありません。
年収は平均して1000万円ほど。サラリーマンの給与として考えるなら上出来ですね。
 
上記はほんの一例ですが、求職者ご自身のスキルやキャリアに応じた願ってもない求人が、どこかに眠っている可能性はつねにあります。少子高齢化が叫ばれる時代、医師としての経験や診療技術はひろく全国から求められるはず。

老老介護でなく、プロの診療。高齢ベテランの医師にこそ、できる仕事があるはずです!

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