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「企業で働く看護師ってどんな仕事をしているの?」
「企業の看護師向け求人はどう探せばいい?」
看護師のキャリアの一つとして、一般企業に転職して働く選択肢もあります。しかし、企業への転職と医療機関への転職では勝手が大きく違います。
この記事では、企業の採用担当者や転職サイトのキャリアアドバイザーへの取材をもとに、看護師が企業に転職した場合の業務内容や年収、有利な資格、メリット・デメリットなどを紹介します。
おすすめの看護師転職サイト3選 | |||
---|---|---|---|
順位 | 転職サイト名 | 総合満足度 | |
1 | 看護roo! |
4.66
|
|
2 |
レバウェル看護 (旧 看護のお仕事) |
4.40
|
|
3 | ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク) |
4.2
|
※当サイトは口コミの一部を掲載しています。
この記事の内容
企業に転職した看護師の主な業務内容6つと転職難易度
企業に転職する看護師の業務内容にはいくつか種類があります。まずは代表的な6つの職場と業務内容を、転職難易度とともに一覧にしました。
職場 | 難易度 |
---|---|
産業看護師 | 高 |
産業保健師 | 高 |
医療機器メーカーのクリニカルスペシャリスト | 高 |
医務室・保健室看護師 | 高 |
治験コーディネーター(CRC) | 中 |
コールセンター | 低 |
特に看護師に人気の業務内容として「産業看護師・産業保健師」「医療機器メーカーのクリニカルスペシャリスト」「医務室・保健室看護師」があり、転職難易度も高くなっています。
ここからは、それぞれの詳しい業務内容や転職難易度、採用要件などについて、キャリアアドバイザーへの取材で得た情報をもとに見ていきましょう。
企業看護師の業務内容1. 産業看護師
産業看護師の主な仕事内容は、オフィスや工場など、さまざまな現場で企業の従業員を対象とした健康管理・応急処置を行うことです。保健師の資格がなくても転職を目指せる産業看護師は、企業の看護師求人の中でも特に人気があります。
産業看護師の業務内容
- 産業看護師の業務内容
- 健康診断
- 健康相談(身体的な健康)
- メンタルヘルス相談(精神的な健康)
- 過重労働対策
- 働いている最中に起きたケガや病気の対応
このように、身体的・肉体的に不調がある従業員への対応だけではなく、予防や健康の促進も企業で働く産業看護師にとっては重要な仕事です。
企業によっても業務内容は異なるため、2つの職場の業務内容を例として紹介します。
【企業の健康保険組合の業務内容例】
雇用形態 | 契約職員 |
---|---|
勤務時間 | 9:30-18:00 |
業務内容 | 企業内診療所の診療介助、職員の健康診断、メンタルヘルス相談、健康相談など |
【企業保健師の業務内容例】
雇用形態 | 契約職員 |
---|---|
勤務時間 | 9:00-17:30 |
業務内容 | 産業保健活動全般(健診事後措置、衛生委員際、産業医面談調整、面談業務、ストレスチェック、健康啓蒙活動など) |
産業看護師を配置している中小企業は少ないため、比較的大手企業が求人情報を出しているケースが多くなります。
産業看護師への転職難易度
企業で働く産業看護師への転職難易度は高いといえます。
主に「出回る求人情報の少なさ」と「看護師からの人気の高さ」が要因です。そもそも求人が少なく、自分に合う企業が見つからなかったり、倍率が跳ね上がったりするケースが多くあります。
産業看護師に求められる経験や要件
- 3~5年の実務経験
- 産業カウンセラーや衛生管理者などの資格所持
- 説得力ある話し方や組み立てができる論理的思考力
- 企業人の中に医療職種一人で配属されても気後れしない
- 自分で考え試行錯誤しながら進められる推進力
採用には資格やスキル、経験が重視される傾向にあるため、産業看護師の業務が未経験の場合、正職員よりもパートやアルバイトなどで経験を積む必要があります。
企業看護師の業務内容2. 産業保健師
産業保健師は産業看護師の一種です。業務内容としては、企業の社員・従業員に保健指導を行う機会が多く、説得力のあるコミュニケーションが求められます。
勤務先の企業によりますが、データ分析や生活習慣病改善施策の提案・実行なども依頼されるため、論理的な思考力や発信力が必要になるケースもあるでしょう。
産業保健師への転職難易度
産業保健師への転職難易度は、産業看護師と同様に高い傾向にあります。特に未経験では難しく、業務経験が必須となる求人情報が多く見られます。
企業に転職したい看護師には人気の職種です。産業保健師経験者や内科経験者であれば有利に転職活動を進められるでしょう。
企業看護師の業務内容3. 医療機器メーカーのクリニカルスペシャリスト
企業に転職したい看護師の選択肢の一つとなるクリニカルスペシャリストとは、自社で開発した医療機器や用具の販売・営業および営業支援を行う職種です。
主に医療機器メーカーなどの企業で活躍しています。
クリニカルスペシャリストの主な業務内容
- 医療機器などの提案
- 製品説明(説明会開催も含む)
- 導入デモンストレーション
- 導入立ち会い
- アフタフォロー
このように、クリニカルスペシャリストの業務内容は、さまざまな医療機関に足を運び、医療機器などの商品提案からアフターフォローまでの一連の流れを担当することです。
ときには説明会や研究会の場で発表することもあります。
医療機器メーカーのクリニカルスペシャリストへの転職難易度
医療機器メーカーの求人はクリニカルスペシャリスト以外に総合職もありますが、求められる能力はほとんど変わらず、看護師からの転職難易度は高いといえます。未経験者の転職は非常に難しいでしょう。
クリニカルスペシャリストはさまざまな場所で勤務するケースが多いことから、環境の変化や看護師や成果の創出を楽しめる看護師におすすめの職種です。
クリニカルスペシャリストに求められる経験や要件
- 看護師・保健師としての臨床経験
- 積極性
- 変革力
- 海外に営業をかける際の英語力
- 成果への執着力
企業により、求められる臨床経験は違ってきます。総合職と肩を並べて対等に仕事ができる能力が求められるので、積極性や変革力、成果への執着力も必要です。
医療機器メーカーでの面接では、転職後に看護師としての経験や強みをどう活かせるかを伝える自己PR力が重要となります。
企業看護師の業務内容4. 医務室・保健室看護師
大学の医務室や学校の保健室も、企業看護師としての転職先の一種です。
生徒の応急措置や健康管理、相談活動、保健指導などが主な業務内容に当たります。
医務室・保健室看護師への転職難易度
看護師の医務室・保健室看護師への転職難易度は高いといえます。これは医務室・保健室の求人数が少ないことが関係しています。
看護師が転職するには、医務室での勤務経験があればとても有利になります。求められる主なスキルは次の通りです。
医務室・保健室看護師に求められる経験や要件
- 医務室経験
- 内科経験
- 人員が少ない職場でも業務を進められる推進力
- 周囲の理解を得ながら進められる巻き込み力
- 生徒との雑談や相談にも対応する包容力
医務室は他の職場と違い人員が少ないため、在籍しているスタッフと調和できるコミュニケーションスキルがあるかどうかも内定を獲得するのに重要な要素となるでしょう。
企業看護師の業務内容5. 治験コーディネーター(CRC)の業務内容
看護師が企業に転職する場合の仕事の一つ、治験コーディネーター(CRC)とは、企業内で治験の被験者のケアやサポートを主に行う職種です。
治験コーディネーターは被験者に治験内容の説明を行い、不安や体調の変化などをヒアリング・相談しながら、ストレスなく治験に参加できるよう支援します。
治験計画を理解し、検査機器の管理・スケジュール調整・医師のサポートや製薬会社との連携も担当します。
治験コーディネーター(CRC)への転職難易度
治験コーディネーターへの転職難易度は中程度で、それほど高くはありません。医療機器メーカーや産業看護師と比較して、内定を得やすいでしょう。
「多くの人との連携が得意な人」「新薬開発プロジェクトの一部ということに意義を感じられる人」に、治験コーディネーターはおすすめです。
治験コーディネーターに求められる経験や要件
- 治験への熱意
- 客観的に自己分析できる力
- 論理的な思考力(ロジカルシンキング)
- 巻き込み力
- 行動力
治験業界で採用されるには、看護師の経験を活かすだけでは不十分です。新薬開発プロジェクトの一部を担う仕事に意義を感じられるかや、治験への熱意が重視されています。
治験の仕事は、担当医師や各部署との連携が多く、周囲の協力を得てかかわるメンバーを巻き込みながら進めていく必要があります。そのため、行動力に加えて巻き込み力も求められます。
また、レポート業務も多く、特にCRA(臨床開発モニター)ではプレゼンテーションが必要になるため論理的な思考力も必要です。
面接では、客観的な自己分析力や治験で活かせる強みを面接官に伝える自己PR力が重視されるでしょう。
企業看護師の業務内容6. コールセンター
看護師・保健師の資格が活かせるのは、製薬会社、医療機器会社、保険会社が中心となります。
企業内のコールセンターでは、健康相談や医療機器の取り扱い説明などの業務に当たります。
コールセンターへの転職難易度
臨床経験やそれに関する知識、患者への対応力をそのまま活かせるため、即戦力として期待されることが多いでしょう。
ていねいに対応しながらも短時間で切りあげることが必要になるため、新規の患者と話すのが好きな看護師や、何事にも冷静に対応できる看護師に、コールセンター業務がおすすめです。
コールセンターで求められる経験や要件
- 適切な回答を返せる対話力
- 相手を不快にさせない人当たりの柔らかさ
- 成人病棟経験
病棟勤務で培った疾患やケアの知識、患者とのコミュニケーション力や傾聴力を活かせるため、臨床経験があれば比較的採用されやすいでしょう。成人病棟での経験があれば特に有利です。
病棟での患者や家族とのやり取りが電話での相談に代わると考えればわかりやすいはずです。
看護師が企業へ転職するのは難易度が高い?
医療業界での転職には苦労しない看護師も、転職先が一般企業となると事情はがらりと変わります。看護師に限定した企業求人は少ないのが現状で、転職の難易度は比較的高いといえるでしょう。
企業内での仕事は、必ずしも看護師資格が必要なものばかりではないからです。応募するのは看護師だけではないため、医療機関に転職するよりもライバルは多いというわけです。
一般企業で働いてきた人と比べて、看護師のビジネスマナーやビジネススキルは残念ながら劣る部分があるというのも企業への転職の難易度が上がるもうひとつの理由です。
企業の採用担当者による評価は病院や施設より厳しい
企業への転職では看護師以外にも応募者がいる分、採用担当者の評価が厳しさを増します。履歴書・職務経歴書対策や面接対策も、病院や施設への転職とは比較にならないほどの難しさとなるでしょう。
職種によっては薬剤師やMR、医療機器メーカー、製薬会社の社員、コンサル経験者など、スキルや知識、経験が豊富な人たちと同じ土俵で戦うことになります。
看護師が企業への転職を希望する場合は、内定を得られるまで何社も応募しなければならず、転職に時間がかかることも覚悟して臨んだ方がよいでしょう。
看護師にとって病院などの医療施設への転職難易度はそれほど高くないため、「採用してもすぐに辞めてしまうのではないか」と思われてしまい不利になるケースもあります。
転職活動を始める前に、本当に企業で働く覚悟があるか、やり遂げられるのかをよく考えてみる必要があります。
企業に転職したい看護師向け求人を探す方法
ここからはそれぞれの探し方別に、扱っている求人情報の種類やサポートの特徴を比較していきます。
取り扱っている求人情報やサポートの比較
まずは看護師向けの企業求人の探し方別に、求人数・種類の豊富さと転職サポートの質、非公開求人の有無を「◎」「〇」「△」「x」の4つで評価しました。
看護師転職サイト | 一般の転職サイト | ハローワーク | |
---|---|---|---|
求人数・種類 | |||
サポートの質 | |||
非公開求人の有無 |
医療機関が出す看護師向けの求人情報と違い、企業の求人は看護師向けの転職サイトだけでなく、一般の転職サイト・転職エージェントでも多くの取り扱いがある点が特徴です。しかし、一般の転職サイトではキャリアアドバイザーが看護師の転職に詳しくない場合があるので注意が必要です。
ハローワークは企業の看護師求人が少なく、看護師の企業への転職ノウハウも少ないためおすすめしません。
友人・知人・先輩の紹介は効果的
企業とのつながりがある友人や知人、先輩の紹介は、応募先によっては採用確率が高くなる可能性があります。リファラル採用と呼ばれる方法です。
この方法では、職場環境や実態を事前に把握することができます。すでに企業で働いている友人や知人、先輩がいる場合は、その方を頼ってみるとよいでしょう。
人脈がなければ転職サイトを利用
企業で働いている友人や知人、先輩がいない場合は、看護師向けの転職サイトと一般の転職サイトの利用をおすすめします。
取り扱っている求人数・種類やサポート内容がもっとも充実しているうえ、非公開求人と呼ばれる一般には公開されていない企業求人を紹介してもらえます。
また、応募先に合わせた履歴書の書き方のアドバイスや添削、面接対策のサポートも有用です。
登録や利用は無料で、キャリア面談や面接日程、職場見学の調整も含め、キャリアアドバイザーと呼ばれる担当者が転職活動を全面的にサポートしてくれます。
企業への転職を迷っている方や転職活動に自信がない方はぜひ利用してみてください。
企業の求人探しにおすすめの看護師向け転職サイト
ここからは、企業の求人探しにおすすめの看護師向け転職サイト6社と一般の転職サイト3社を紹介します。
一般の転職サイト
転職サイトによって、取り扱っている求人情報やサポート内容には違いがあります。企業への転職を成功させるためには、転職先に合った転職サイトを選ぶことが重要です。
また、看護師転職サイト2~3社、一般転職サイト1~2社と複数登録しておけば、より多くの求人情報を集められるうえ、担当者のアドバイスも比較しながら検討することができます。
看護師向け転職サイト:マイナビ看護師
- 対面での面談でじっくり相談ができる環境が整っている
- 病院などの職場の内部事情に詳しく、転職後のミスマッチを防げる
- マイナビブランドを活かし、企業や美容クリニックなどの人気求人も保有
「マイナビ看護師」は、転職後の職場への定着率にこだわって求人紹介をしている看護師向け転職サイトです。
運営会社は人材紹介会社大手の株式会社マイナビです。大手ならではのネットワークで、看護師の資格を活かせる一般企業の求人を多く取り扱っています。
また、他社で募集していない求人情報も扱っている場合があり、人気企業への転職を希望しているなら、登録しておきたい看護師転職サイトといえます。
「休日相談会」「出張相談会」などで対面でじっくり相談することもできます。キャリアアドバイザーの情報力や知識量の評価が高く、従業員・職員の定着率や残業時間などの情報まで伝えてくれるからこそ、失敗しない転職を目指せます。
マイナビエージェントとの違いは、看護師が企業に転職する際のサポート経験が多く、看護師としての今までの経験や今後の希望に合わせて、適切な企業看護師の求人を提案してくれる点です。
マイナビ看護師の企業求人例
産業看護師・産業保健師、治験、コールセンター、健康相談室、医療機器メーカー、クリニカルスペシャリスト、大手美容クリニック、医療脱毛求人
看護師向け転職サイト:看護師ワーカー(旧 医療ワーカー)
- 保有求人の3割が非公開求人
- 短期間・高収入の応援看護師の求人あり
- 年間転職成功実績10,000人の転職サイト
「看護師ワーカー(旧 医療ワーカー)」は、非公開求人数を公開している数少ない看護師転職サイトの一つです。求人が見つかるまで親身に相談に乗ってくれるという評価があります。
施設の事務処理や利用者様からの通報による応対、自治体等への連絡業務、利用者様からの生活相談業務等といった他ではあまり見かけない仕事の求人情報も扱っています。
看護師の経験を活かして企業で働きたいものの、産業看護師は敷居が高いという方にもおすすめです。
大学病院や基幹病院で5年以上の病棟経験、がん患者看護経験があってはじめて応募できる求人や契約社員の求人もあり、さまざまな職場・雇用形態の求人を取り扱っています。
最近注目されているナースエデュケーターや専門学校の教員なども他の転職サイトより求人数が多いので、看護師教育に興味がある方は利用を検討してみてください。
看護師ワーカー(旧 医療ワーカー)の企業求人例
専門学校の教員、ナースエデュケーター、治験コーディネーター、治験業務の支援、企業の社員のメンタルヘルスケア・健康管理、短期大学の教員、美容系医療機器のデモンストレーションやトレーニング業務、大手企業や法人のこども園・保育園、介護施設
看護師向け転職サイト:ナースではたらこ
- 登録者との対面面接を大事にしている
- 看護師の給料アップを応援してくれる
- ブランク看護師の復職支援を強化している
- 2年連続顧客満足度第1位(楽天リサーチ調べ)
「ナースではたらこ」は、働きたい医療機関を「逆指名」できる看護師転職サイトです。募集がなくても担当キャリアアドバイザーが求人状況を確認してくれる独自のサービスがあります。
看護師向けの企業求人としては、健康相談業務や医療機器メーカーや治験などを取り扱っています。珍しいところでは、緊急対応をするコールセンターの求人情報もあります。
「あんしんサポート窓口」では、転職サイト利用時の相談などに幅広く対応しています。
ナースではたらこの企業求人例
会員制メディカルサロンの相談業務、コールセンター、健康相談、健康指導の事業、治験、医療用製品の製造・販売会社
看護師向け転職サイト:スーパーナース
- 求人全体の60%以上が非公開
- プライベート看護の求人がある
- 介護施設の求人が多い
「スーパーナース」は、地域包括支援センターの求人を多く取り扱っている転職サイトです。
地域包括支援センターでの主な業務は、「地域の高齢者の健康管理及び相談業務」「地域住民の健康増進及び介護予防に関する普及活動」「予防ケアプランの作成」などです。
今後、ますます注目される地域医療や介護予防に興味がある方は登録を検討してみてくださいね。
また、エムスリー株式会社など大手医療系企業での保健師業務や、コンサルティング企業での産業保健師業務の求人も取り扱っています。
スーパーナースの企業求人例
会員制メディカルサロンの相談業務、コールセンター、健康相談、健康指導の事業、治験、医療用製品の製造・販売会社
看護師向け転職サイト:ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)
- 求人数が多く全国各地の求人を取り扱っている
- 都道府県の専任スタッフがいるので地域情報に詳しい
- 好条件、高給与求人が多い
「ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)」は人材業界での実績が豊富な看護師転職サイトで、全国の求人情報に対応しています。
都道府県ごとに専任のキャリアアドバイザーがいて、各地域の看護師の募集状況を把握しています。素早く適切な求人紹介ができる点が評価されています。
大手企業の産業看護師求人は取り扱い歴があり、募集状況の確認が可能です。募集がない場合は、同じ様な条件の求人を紹介してくれますよ。
ただし、産業保健師は取り扱いがあるものの産業看護師はごく少数で、全体的に企業の看護師向け求人情報は少ないといえます。
ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク)の企業求人
大手企業の産業保健師・産業看護師(少数)
看護師向け転職サイト:看護roo!
- 初めて転職する人でも徹底的にサポート
- 高給与・好条件求人が多い
- 1人のキャリアアドバイザーが看護師と転職先の双方を担当する一気通貫制
- 事業所は大都市の3拠点
「看護roo!(カンゴルー)」は、都市部の求人情報をメインに取り扱っている看護師向け転職サイトです。東京、大阪、名古屋に拠点を構えています。
看護師の医療機関や施設への転職では、紹介する求人の質、キャリアアドバイザーに定評があり、登録をおすすめしたい転職サイトの一つです。
看護roo!では大手法人や企業経営の医療機関・施設の看護師向け求人、保育園求人は探せるものの、企業看護師や医療機器メーカー、健康相談室の求人情報は公開求人の中にはほとんどありませんでした。
非公開求人として保有している可能性もあるため、気になる方は登録してキャリアアドバイザーに相談してみましょう。
看護roo!の企業求人例
大手法人や企業経営の医療機関・施設の看護師、保育園看護師
一般の転職サイト:リクルートエージェント
「リクルートエージェント」は、人材業界大手の株式会社リクルートが運営する一般の転職サイトです。
保有求人数は公開・非公開を合わせて30万件以上(2021年9月時点)あります。サポート実績が豊富で、企業の選考対策ノウハウが蓄積しています。
キャリアアドバイザーの育成制度が充実しているため、担当者によるサポートの質のばらつきが少なく、転職活動に自信がない方におすすめです。
強みを活かして即戦力であることをアピールするなど、転職ノウハウが必要な看護師の企業転職には欠かせない転職サイトといえます。大手企業や系列企業、上場企業の看護師向け求人情報も取り扱っています。
リクルートエージェントの企業求人例
産業保健師、医療機器メーカー、臨床開発モニター、治験コーディネーター
一般の転職サイト:doda
「doda」は、人材業界大手のパーソルキャリア株式会社が運営する一般の転職サイトです。
約13万件(2021年9月時点)の求人数を保有しており、幅広い選択肢から転職先を検討できます。転職フェアを多数開催していることから企業とのつながりも深く、転職の情報収集がしやすい点が特徴です。
サポートの手厚さへの評価が高く、はじめての企業転職でも安心して利用できる転職サイトといえます。大手企業や系列企業、上場企業の看護師求人も取り扱っています。
dodaの企業求人例
産業保健師、医療機器メーカー、臨床開発モニター、治験コーディネーター、医療業界特化の人材紹介コンサル、医療業界特化のクラウドサービス提案、マーケティングなど
一般の転職サイト:マイナビエージェント
「マイナビエージェント」は、20代~30代の若手の転職サポートに力を入れている一般の転職サイトです。日程の調整など事務的なやり取りも含め、最初から最後まで担当者が手厚くサポートしてくれる点が特徴です。
企業の看護師求人はリクルートエージェントやdodaと比較すると少なめですが、大手企業や系列企業、上場企業の看護師求人も取り扱っています。
マイナビエージェントの企業求人例
産業保健師、産業看護師、医療機器メーカー、治験コーディネーター、ケアコーディネーター、健康相談など
看護師が企業へ転職するのに資格は必要?
看護師資格があれば、他の資格は保有していなくても企業への転職は目指せます。
ただし、保健師資格があれば有利ですし、衛生管理者の有資格者もニーズが高いといえるでしょう。
ここではこの2つの資格について詳しく解説します。
看護師が企業に転職するなら保健師資格が有利
看護師が企業を目指して転職活動をする場合に、保有していると有利に働く資格が保健師です。保健師資格があれば産業保健師としての転職も視野に入れられるためです。
企業に入りたい看護師が目指しやすい転職先としては、他にも次のような職場が挙げられます。
- 医療機器メーカー
- 医務室
- 治験コーディネーター
- コールセンター
しかし、これらの職業・職場を目指すのは看護師ばかりではないため、競争率が高いのが現状です。
産業看護師や産業保健師も選択肢に入れ、資格で内定獲得の可能性を上げられれば、求人選びの幅が広がります。転職活動を有利に進められるでしょう。
一部の事業所では衛生管理者の資格も需要が高い
看護師として働いた経験を活かせるうえに、企業に必要とされている資格が労働者の健康を守る「衛生管理者」です。
衛生管理者とは
社員の健康や職場の衛生を管理し、労働環境を改善するためのプロフェッショナル。アルバイト、パートタイマーを含め常時50人以上の労働者が働く事業所では、1人以上の衛生管理者を置くことが法律で定められています。
労働者の人数が増えるごとに衛生管理者の人数も増やさなければならず、さらには同じ会社であっても支社や支店、店舗ごとに衛生管理者が必要となります。そのため多くの企業が求人募集をしています。
資格取得には実務経験が必要ですが、看護師または准看護師として働いた経験は実務経験にあたるため、すぐにでもチャレンジが可能です。
衛生管理者資格の取得は企業の人事や総務部門への転職に有利になるだけではなく、資格手当がつくこともあり収入アップにつなげられるのはメリットといえるでしょう。
衛生管理者の仕事は看護師の業務に通じる部分も多いことから、自己PRにもこれまでの経験をうまく盛り込みましょう。
看護師が企業へ転職する5つのメリット
看護師が企業へ転職する場合のメリットや注意点は気になるところですよね。まずは次の5つのメリットについて紹介します。
注意点も次の章で詳しく解説しますので、併せてご覧ください。
メリット1. 夜勤がなく規則正しい生活が送れる
看護師が企業に転職した際に一番に感じられるメリットが、夜勤がなく規則正しい生活が送れるという点でしょう。
看護師が病院の病棟などで勤務すると、早出や遅出などさまざまなシフトがあり、不規則な生活に陥りがちです。夜勤があれば心理的負担や、体調管理の難しさを感じてしまう看護師もいます。
一方、企業に転職すると一部の職場を除いて夜勤はありません。規則正しい生活が送れるようになり、心身の健康管理もしやすくなるでしょう。
メリット2. 残業が少なく休みも取りやすい
看護師は前残業やサービス残業が当たり前といわれる業界ですが、企業の場合は労働基準法のもと、従業員の残業時間の削減に努めている職場も多くあります。
始業・終業時間もほぼ一定のため業務スケジュールが立てやすいでしょう。有給休暇の取得率も病院勤務の看護師と比較すると高く、格段に休みが取りやすくなります。
企業にもよりますが土日出勤のない職場に転職できればカレンダー通りの休みが取れるので、家族や友人と過ごす時間も増えます。
メリット3. 肉体的な負担が少ない
企業に転職するとデスクワーク中心で立ち仕事ではなくなり、肉体的な負担はとても少なくなります。看護師の業務のように、患者の移動介助やベッド移動も必要ありません。
病棟での勤務に肉体的な限界を感じていた方は、比較的楽に仕事ができるようになるでしょう。
ただし、デスクワークに慣れるまでは、意外と腰痛に悩まされることもあるので、ストレッチをするなど意識的に運動を取り入れる必要があります。
メリット4. 責任の重さから解放される
企業に転職した看護師からは、病院で働いていたときと比べて「責任の重さから解放された」という声も聞こえてきます。
例えば「モニターのアラーム音がしなくなり、周囲が静かになった」「企業に転職してはじめて自覚していた以上にプレッシャーを感じていたことがわかった」と感じる看護師が多いようです。
看護師は、患者の命や健康を預かる重責を担っています。小さな変化の見落としが容体の急変につながるというプレッシャーや、医療事故を起こすかもしれない不安を感じ、精神的に張り詰めた状態にあることも多いでしょう。
企業に転職するとそうした不安や、責任の過度な重さからは解放され、気持ちが楽になったと感じられるかもしれません。
メリット5. 福利厚生が充実している職場が多い
産業看護師や産業保健師など、看護師向けの求人情報を出しているのは大手企業や大手の系列企業、外資系、急成長中の企業が中心のため、福利厚生が整っている職場が多いといえます。
福利厚生が充実していると、給与がそれほど高くなくとも満足感を得られる方も多いようです。
看護師が企業へ転職するときの4つの注意点
看護師が企業に転職すると、今までとは全く違う環境で働くことになるため、次の注意点を意識する必要があります。
実際に企業に転職した看護師や転職サイトのキャリアアドバイザーの口コミも併せて紹介します。企業への転職を目指す前に、自分の中の希望条件がかなえられるかを確かめておきましょう。
注意点1. 病院と企業とでは業務内容が大きく違う
1つ目の注意点としては、病院やクリニック、介護施設などの医療施設と企業では、業務内容が大きく違います。企業での勤務に慣れるまでは時間がかかります。
勤務先にもよりますが、看護師としての経験以外に次のようなスキルが求められる場合もあります。
- 基本的なビジネススキル
- プレゼンテーション能力
- 折衝能力
- 英語力
思うような結果が出ず焦ることもありますが、腰を据えてやり切る覚悟をもっておきましょう。
医務室に転職した方からは「仕事内容が想像とは違って合わなかった」「デスクワークが合わず苦痛だ」という声も聞かれました。
また、企業で働くよりも臨床現場で患者に接していた方がやりがいを感じられたと後悔し、看護師として医療機関に再転職するケースも見られます。
注意点2. 企業文化など職場環境が異なる
企業と病院では文化や風土、ルールなどの職場環境が異なるため、転職後にギャップを強く感じる看護師が多くいます。
また、企業風土や所属部署の雰囲気、規則、従業員の年齢層などは、会社や部署ごとにさまざまで、入ってみるまでわからないことが多いものです。
他に看護師がいない職場では、従業員とうまくコミュニケーションが取れず、誰にも相談できずに悩みを一人で抱えてしまうパターンもあります。
企業に転職する前に、看護師として働いている今の職場と環境がどれぐらい違うのかを調べ、理想と現実にギャップが生じないよう対策する必要があります。
注意点3. 企業内でスキルアップできるか不安を感じる人もいる
新しい看護知識や技術を学ぶ場がなく、企業内でスキルアップしていけるか不安を感じる人もいます。
企業に勤務して全く違う仕事をしていても、さらなるスキルを身に着けたいと考える方や、看護師に戻る可能性も考慮して「以前のように働けなくなるかもしれない」と感じる方もいるのです。
転職を考えている看護師の方は、その企業でどのようなスキルを身に着けられるかも考慮して応募先を選ぶとよいでしょう。
注意点4.収入が減少する可能性が高い
企業への転職において、看護師以外の職種で採用された場合は収入が減る可能性があることも頭に入れておきましょう。
看護師が企業へ転職する際に収入がダウンしがちな理由としては、未経験から新たな職種へのチャレンジとなるケースが多いためです。
医療機関と企業では人材の評価制度が異なることも多く、看護師時代の感覚でいると思ったように昇給できずに焦ってしまうこともあるようです。
また、看護師のように夜勤がないのも給料が減ってしまうもう理由の一つです。一般的な会社員への転職後は、看護師のように夜勤の回数をこなして稼ぐことはできなくなります。
編集部には、次のような口コミも寄せられました。
看護師が企業に転職した場合と病棟勤務の年収相場を比較
実際に、看護師が企業に転職すると年収は下がるのでしょうか。ここでは、看護師が企業に転職した場合と、病棟勤務をする場合の関東地方の相場を比較しました。
もちろん企業によっても年収は異なるため一概にはいえませんが、確かに
【企業の看護師と病棟看護師の年収比較】
転職先 | 関東の年収相場 |
---|---|
病棟勤務の看護師 (夜勤あり) |
440~470万円 |
病棟勤務の看護師 (夜勤なし) |
380~420万円 |
産業看護師(総合職) | 350~480万円 |
産業看護師(一般職) | 350~400万円 |
医療機器メーカー | 380~470万円 |
医務室 | 330~400万円 |
治験(CRC) (残業手当を含む) |
380~410万円 |
コールセンター (夜勤あり) |
420~440万円 |
大企業の産業看護師や医療メーカーの場合は、総合職として採用されると給料は高くなる傾向があります。
他の職場と比べると医務室は年収が低めですが、残業がなく業務に余裕があるため仕事量を考慮すると妥当といえるかもしれません。
企業で働きながら年収アップを目指すなら、一般職ではなく総合職の求人を探したり、残業の多い治験コーディネーターや夜勤のあるコールセンターで働いたりする選択肢も視野に入れてみましょう。
【職種別】企業への転職に向いている看護師の特徴
看護師の経験を活かして転職を目指せる企業の仕事はさまざまです。ここでは、それぞれの仕事に向いている看護師の特徴を、転職サイトのキャリアアドバイザーへの取材をもとに紹介します。
治験コーディネーター(CRC)
・被験者である患者のケアやサポートに注力するだけではなく、周囲のさまざまな立場の人と連携できる看護師
新薬を開発する製薬会社、治験を行う医師や医療機関のスタッフ、患者など、多くの人と関わるため、それぞれと連携を取れるコミュニケーション能力が必須です。
医療機器メーカーのクリニカルスペシャリスト
・臨床経験を活かして営業の成果を出そうと積極的になれる看護師
オフィスに留まらずさまざまな場所で勤務することから、環境の変化を楽しみながら働けるかどうかも重要となります。
コールセンター
・患者の不安や疑問を解決できるだけの疾病の知識がある看護師
特に成人病棟での勤務経験を活かせるでしょう。短時間で多くの患者の話を聞いて回答を返せる対話力も必要です。
医務室
・内科での勤務経験者や、自分で考えて業務を進られる能力がある看護師
病院とは違ってスタッフが少ないため、自分一人で業務をこなせる対応力が必要です。病棟勤務よりも余裕をもって働けるので、プライベートの時間を確保したい人におすすめです。
産業看護師・産業保健師
・産業カウンセラー・衛生管理者などの有資格者や、医療職種一人で配属されても気後れせず試行錯誤できる看護師
一般企業の中で唯一の医療スタッフとして働くことが多い職種です。資格があれば自己PRの材料になるでしょう。
看護師が企業への転職を成功させる5つのコツ
看護師が企業への転職を成功させるにはコツがあります。ここでは、主な5つのコツを見ていきましょう。
1. 求人情報をたくさん集める
看護師が企業への転職を目指す場合、転職難易度が高いため、いかに効率よく多くの求人情報を集めるかが大切になります。
転職サイトで実際に具体的な職種名で検索し、希望の求人を多く扱っているサービスに複数登録して、最新情報を入手しやすい状態にしておくとよいでしょう。
転職サイトに登録すると非公開求人も紹介してもらえるので、より条件の良い情報も入手しやすくなります。
2. 正社員以外の選択肢も検討する
看護師の企業転職では、常に良い求人が出ているとは限りません。どうしても企業に転職したい場合は、アルバイトや派遣、契約社員で働くことも検討してみましょう。
特に未経験の場合、非常勤として転職し、数年後に正社員になったという実例もあります。
3. 選考準備は入念にする
看護師の企業転職では、履歴書作成や面接対策などの選考準備を入念に行いましょう。倍率が高いからこそ、常に100%の力で準備しなければ選考を通過できません。
企業の求人に応募してくるのは、看護師だけではないからです。職種によっては薬剤師や、MR、医療機器メーカーの営業マンなどスキルも知識も経験も豊富な人がたくさん応募してきます。
そこで、看護師が企業の選考を受ける前に確認しておくべき重要なポイントを紹介します。
【面接前に確認しておくべきポイント】
- 自分の強みを根拠立てて説明できるか
- 質問に対して端的でに的確に回答できるか
- 深堀の質問にスムーズに答えられるほどの自己分析を行ったか
- 第三者と一緒に書類添削や面接練習して客観的な意見を得たか
- 「何を工夫して」「どのような結果を出したか」説明するためのエピソード作りができているか
上記に加え、企業の経営理念や募集要項、IR情報などから、どんな人材が求められているかを考え、入社後に発揮できる価値をしっかり伝えることが重要です。
4. 業務理解したうえで転職する
企業看護師への転職を決意する前に、業務内容や企業側が求めている役割、成果を把握することが大切になります。
業務内容への理解が乏しいまま転職すると、「こんなはずじゃなかった」「もう一度転職したい」「看護師に戻りたい」と後悔することになるかもしれません。
特に「企業看護師は定時出勤だし夜勤もないから楽な仕事だろう」と考えている場合は、転職後にギャップを感じる可能性があります。企業看護師は決して楽な仕事ではありません。
看護師以上に多くのことを求められる場合が多いですし、常に実力を上げていく努力が必要です。
5. 短期間で結果を出そうとしない
企業への転職は、医療機関への転職と比較して時間がかかりますし、不採用になることも多いため、短期間で結果を出そうとしない意識が大切です。
また、企業に転職した後も、業務を理解し、経験したことがない業務を身に着けるには時間がかかります。病院での看護師としての経験が役に立たないこともあります。
企業の社員が当たり前に身に付けているビジネススキルさえ、自分にはないと感じる瞬間もあるでしょう。違う業界に転職したのですからそれはある意味仕方がないことです。
しかし、看護師として働く中で身に付けてきたストレス耐性や観察力、細やかな気配りなどは他の人よりも秀でていることが多いのです。時間がかかっても確実に学び、企業で働くことに慣れていきましょう。
力を発揮できるようになるには、最低2年はかかると考え根気強く取り組む覚悟が必要です。
企業へ転職した看護師の体験談~医療機器メーカー
ミライトーチMedia看護師は、医療機器メーカーへの転職を成功させた元看護師にインタビューをしました。
体験談として紹介しますので、実際に転職する前に企業での業務をイメージしてみましょう。
ー看護師を辞めて企業に転職しようと思った理由を教えてください。不安はありませんでしたか?
狭い看護業界で、看護師としてできる仕事が限られていると感じるようになったのが理由です。
だからこそ、新しい業界で新しい仕事にチャレンジしたいと思い、企業への転職を考えました。でも、病院勤務だったのでお給料が良く、転職したあとに収入が減る不安がありました。
ー企業での業務は入社前の想像通りでしたか?
無事、企業への転職に成功し、医療機器メーカーの企画マーケティング職で働くことになりました。
製品を扱っている病院へ行き、医師やコメディカルに製品を説明したり、使い方のレクチャーなどを担当しました。
業務内容は想像していた通りでしたが、看護師時代とは医師との関係性ががらりと変わったので少し戸惑いもありましたね。
ー企業で働くために努力したことは?
看護師が医療機器メーカーに転職するのは難しいといわれています。
それでも転職できたのは、看護師時代に透析病棟に勤務していた経験を活かして、透析に関連する医療機器を扱う会社を転職先に選んだからだと思います。
一般的な社会人と比べるとパソコンスキルが足りないので、転職するまでに独学でパソコンの操作を勉強したのも役に立ちました。
ー看護師時代と比べてお給料はどう変わりましたか?
基本給にプラスして営業手当がつきましたが、看護師時代の給与より月10万円以上は手取り額が減ってしまいました。
看護師のような交代勤務ではないことや、看護師としての採用ではないため、お給料が下がったのは仕方のないことだとは思います。
ー転職して変わったことはありますか?
看護師として働いていたときとは違って、規則正しい生活が送れるようになりました。業務時間外の委員会もなく、プライベートも充実しています。
企画と営業を兼ねているので、接客スキルも身につきました。新たな可能性を発見できたと思います。
また、さまざまな業界で働く人たちと仕事で接することで、いろんな人の考え方を知ることができたり、知識も増え、世界が広がったと感じます。
正直なところ、看護師時代と比べてお給料が下がったのは痛手です。また、一度臨床を離れると、また看護師として働くのは難しいだろうなと感じています。
それでも、看護業界以外の世界を知ることができ、社会人として成長できたので転職して良かったと思っています。
看護師の企業への転職Q&A
最後に、企業への転職を目指す看護師からのよくある質問をQ&A形式でまとめました。
転職活動の前に疑問を解決しておきましょう。
Q1. 産業看護師と産業保健師に違いはありますか?
A1.「産業看護職」としてセットで語られやすい産業看護師と産業保健師ですが、この2つの業務は厳密には異なります。主な違いは次の通りです。
- 産業看護師・・・すでにケガや病気を負った従業員の治療・看病
- 産業保健師・・・従業員のケガや病気の予防・メンタルケア
産業看護師は「すでに起きた『体』の異変の対処」、産業保健師は「健康促進を含めた『心』の健康の対処」がメインの業務です。
とはいえ実際の産業看護の現場では協力し合うことも多く、産業看護師・産業保健師の線引きにはあいまいな部分もあります。
Q2. 企業への転職に有利な資格は?
A2.産業保健師になるためには、保健師の資格が必要です。産業看護師への転職は衛生管理者の資格があると有利です。
常時50人以上の労働者を使用する一定の事業場では、1人以上の衛生管理者の配置が義務付けられており、他との兼任ができないため、有資格者の需要は多いのです。
また、企業で働く場合、パソコンスキルは必須となります。スキルを証明するための資格として、マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)をもっておくと役立つでしょう。
Q3. 企業看護師で高収入を得る方法はありますか
A3.企業看護師で高収入を得るには、まず医療機器メーカーの高収入案件を探すのがおすすめです。 面接では「興味がある」だけではなく、「自身の経験を活せること」をアピールしましょう。
例えば、「循環器病棟の経験が豊富」であればペースメーカーなどの循環器疾患の治療・検査に関する医療器具を病院に提案する仕事(クリニカルスペシャリスト)が転職先の選択肢となります。
病院で夜勤をしているときと同水準の給与を目指せる可能性も出てくるでしょう。
ただし内定を獲得するには、看護師としての経験だけでなく、プレゼンテーションスキルや営業力なども必要になってきます。
Q4. 企業から医療機関の看護師に再転職できますか?
A4.企業の看護師から医療機関に再転職することは可能です。実は、企業に転職後、再び医療機関に戻る方は大変多いのです。
看護師は常に人手が不足しているので医療機関に戻りたくなったときに戻る職場がないということはありません。
しかし、転職前と同等の収入が得られるかどうかは、看護師経験や企業での在籍期間や業務内容により異なります。
企業での経験が2年以上あれば、「医療機関だけではなく広い視野で考えられる」「全く違う環境でも勤務を続けることができる」など、プラスの経験として考慮してもらえる可能性が高いです。
在籍期間が短い場合は、「なぜ戻る気持ちになったのか?」「また他職種に転職したくなるのではないか?」など、面接で詳しく聞かれることは覚悟しておきましょう。
答える内容によってはマイナス評価になってしまうこともあります。
Q5. 転職サイトに複数登録するほうがいい理由は?
A5.転職サイトを選ぶ際に、利用するサービスを1つだけに絞るのはなるべく避けましょう。
どれだけ評判のいい転職サイトに登録しても、キャリアアドバイザーによって性格や考え方は異なり、相性が合わないことがあります。
1つしか登録していないと、担当者と相性が合わないことに気づかず、希望と異なる求人を紹介されたり、転職に時間がかかってしまったりすることもあります。
また、得られる情報量も限られてしまいます。これは求人が少ない企業への転職には大きな影響があります。最低でも2~3社に登録し、紹介される求人やサポート内容を比較するとよいでしょう。
看護師転職サイトはいくつもありますが、それぞれ特徴や強みが異なります。複数の転職サイトを利用することで、一つの転職サイトでは得られなかった情報も、広く情報収集ができ比較・検討できるようになります。
Q6. 求人サイトは使わない方がいいのですか?
A6.はじめて企業に転職する場合、求人サイトはおすすめしません。求人の傾向を見て参考にする程度にしておくといいでしょう。
求人サイトのIndeedや求人ボックスなどにも企業の看護師求人はありますが、多くは、企業が運営する医療機関や施設の求人であり、看護師経験がなくてもできる営業や事務職の求人も含まれています。
また、求人サイトにはキャリアアドバイザーのサポートがないため自力で応募し、日程調整や対策も一人で進めなくてはなりません。
求人情報が少なく難易度が高い企業への転職では、ノウハウをもっているキャリアアドバイザーのサポートを受けた方が、内定を得られる可能性が上がります。
どうしても求人サイトで検索したい場合は、クリニカルエデュケーター、クリニカルスペシャリスト、CRC、CRA、産業保健師など、具体的な職種名で検索すると求人情報を見つけやすくなります。
この記事のまとめ
医療機関への転職とは違い、看護師の経験を活かして企業で働くのは決して簡単なことではありません。
狭き門を突破するためには、入念な準備や対策が必要です。不慣れな企業への転職だからこそ、自分一人でがんばりすぎずに転職サイトの助けを借りましょう。
転職サイトでは求人紹介に加え、看護師が苦手とする履歴書の作成や面接対策もキャリアアドバイザーがしっかりとサポートしてくれます。
頼りになる相談相手が一緒なら、活躍できる職場をきっと見つけられるはずです。
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保健師は看護学生時代の実習にも組み込まれており、「憧れの企業で働けるという」イメージができているため、産業保健師を希望する方が多いです。