主婦(夫)の職務経歴書の書き方|企業はどこを見ている?【テンプレートあり】
主婦(夫)から会社員を目指す場合、職務経歴書はどのように書けばよいのでしょうか。
本記事では、主婦(夫)の方向けに経験や実績を書く際のポイントや、具体的な職務経歴書の見本を紹介します。
また、履歴書の志望動機や本人希望欄の書き方についても解説します。
目次
企業は主婦(夫)の職務経歴書・履歴書のどこを見ている?
主婦(夫)の職務経歴書・履歴書に対して、企業の採用担当者が特にチェックしているポイントを解説します。
1.主婦(夫)になる前の実績や経験
企業の採用担当者は、まず主婦(夫)になる前の経験やスキルを確認します。
応募する仕事に生かせる経験がある場合は、ブランク期間があったとしても評価されやすくなるでしょう。
もし会社員として働いた経験がない場合は、パート・アルバイト経験や副業、ボランティア活動などの経験を書くとよいでしょう。
2.ブランク期間の長さや過ごし方
主婦(夫)期間中について何も触れていないと、ただのブランク期間とみなされ実務能力を不安視されてしまう可能性があります。
主婦(夫)期間中に資格取得や自己啓発などを行っていた場合は、自己研鑽力のアピールになるため、職務経歴書に記載しておきましょう。
また、下記のような社会活動も書いておくとよいでしょう。
<主婦(夫)期間中の社会活動の例>
- PTAなど子どもが通っている学校での役割
- 地域・主婦(夫)サークルでの活動
- ボランティアなどで事務をした経験
3.定時帰宅や長期休みの希望の有無
パート・アルバイトに応募する場合は、勤務時間や長期休みの希望を応募書類に書いておくとシフト調整の参考になります。
ただし、フルタイムの正社員・契約社員に応募する場合は、応募書類に勤務時間や休暇希望を記載すると勤労意欲を不安視されてしまう可能性があります。
働ける時間に制限があり仕事に影響がある場合は、履歴書の本人希望欄で補足しておきましょう。
4.働くことになったきっかけ・環境など
働こうと思った背景や環境を記載しておくと、企業側の理解が深まります。
また、差支えがないのであれば、主婦(夫)を選んだ理由を書いておくのもよいでしょう。
<働くことになったきっかけの書き方例>
- 「子ども二人が中学生になりフルタイムでの勤務が可能になりました」
- 「両親と同居することになり育児にかかる時間が減ったため、経験を生かして働きたいと考えております」
- 「○○の資格を取得しその知識を社会で生かしたいと考え、○○職を希望しています」
(主婦(夫)を選んだ理由を入れた例)
- 「親の介護のために主夫を選択しましたが、施設に空きが出たことで入所可能になったため、勤務が可能になりました。」
- 「夫の海外転勤をきっかけに専業主婦になりましたが、夫が在宅ワークになり家事を分担できるようになったため、転職を決意しました」
主婦(夫)向け|職務経歴書の書き方と例文
主婦(夫)向けの職務経歴書の書き方を見本を交えながら解説します。
1.職務要約
主婦(夫)になる前の経歴のうち、応募先に生かせる経験を中心に記載します。
現在は主婦(夫)であることを書きますが、主婦(夫)期間中に経験したパートやPTAなど仕事に生かせる可能性があるものは書いておくとよいでしょう。
例文
大学卒業後、株式会社〇〇に入社し、東京都内を中心とした中小規模の法人顧客をXX社担当。
担当地域内の既存顧客フォローを中心に、4年間はOA機器関連のリプレースなどを提案していました。
結婚と出産を機に退職し、現在は主婦をしています。
主婦期間中にはPTAの役員を1年間担当し、多くの保護者様とコミュニケーションを取りながら意見をまとめ、レポートを作成していました。
2.職務経歴
在籍した企業ごとに、勤務期間や業務内容、実績などを記載します。
企業名のみではなく、事業内容や資本金なども補足しておくと採用担当者が経歴をイメージしやすくなります。
パート・アルバイト経験は職務経歴に含めなくても問題ありませんが、応募先に生かせる場合は職務経歴に記載し、職務要約でも触れておきましょう。
主婦(夫)期間中については、職務経歴では「家庭の事情のため職歴なし」という記載で問題ありません。
例文
時期 | 業務内容 |
20XX年X月〜20XX年X月 | 株式会社〇〇(所属:第三営業部)
事業内容:OA関連機器の販売 【担当業務】 【実績】 |
20XX年X月〜現在 | 家庭の事情のため職歴なし |
3.生かせる知識・スキル・資格
主婦(夫)になる前〜主婦(夫)中に取得した資格や、知識・スキルを身につけるために勉強していることがあれば、応募先に生かせるものから書いておきます。
特にPCスキルは多くの仕事で求められるため、操作レベルも含めて必ず記載しましょう。
例文
■語学スキル
英語:基本的な日常会話が可能
■PCスキル
Excel:VLOOKUP関数を用いた表作成が可能
Word:画像を用いた文書作成が可能
■資格
20XX年X月:普通自動車第一種運転免許(AT限定)
20XX年X月:実用英語技能検定 準1級
20XX年X月:Microsoft Office Specialist(Word、Excel) 勉強中
4.自己PR
職務経歴書には自己PRも記載します。
特に主婦(夫)経験が長く、応募先に生かせる経験・スキルが少ない場合は、自己PRで強みをアピールすることが重要です。
採用担当者の「即戦力として活躍してもらえるのだろうか」「長く働いてもらえるか」といった懸念を払拭できる内容を意識しましょう。
<自己PRのポイント>
- 応募先に生かせる経験・スキルを中心に書く
- ブランクを感じさせないよう努力することの熱意を伝える
- 主婦(夫)期間中に取り組んだことがあればアピールする
例文
私の強みは提案を重視した営業活動です。
顧客のもとに定期的に訪問し、商品提案だけでなく他社や他業界の事例紹介や情報交換を行うことで、訪問の価値を感じていただくことを心掛けていました。
また、商品に対する評価やご要望などをヒアリングし、お客様の声を商品開発に生かすことで、ニーズに応えた商品づくりとご提案ができていたと自負しています。
家事・育児に専念するため20XX年に退職しX年間のブランクがありますが、1日でも早く戦力になれるよう○○の資格学習と○○の通信講座を受講しセールススキル検定3級を取得しました。
前職で培った経験を生かし、貴社の売上向上に貢献したいと感じています。
主婦(夫)向け|履歴書の書き方と例文
主婦(夫)経験者の履歴書において、特に重要となる3つの項目の書き方と例文を紹介します。
1.学歴・職歴欄
履歴書の学歴・職歴欄では、主婦(夫)期間については特に言及はしません。
結婚のために勤めていた企業を退職した場合も、結婚には触れず「一身上の都合」と記載しましょう。
具体的な書き方は、下記の記事を参考にしてください。
2.志望動機
志望動機には、応募企業を選んだ理由や生かせる経験・スキルを書きましょう。
さらに、「両親の協力を得られた」「子どもが自立する年齢になった」など、復職を希望する理由や背景を補足しておくと、採用担当者の理解を得られやすくなります。
例文
育児と介護を両立していた専業主夫のときに、宅食サービスに助けられました。
子どもは自宅近くの保育所に預けており、緊急時は両親がサポートしてくれることになり、復職を決めました。
フルタイム勤務で、ユーザー視点で宅食サービスを考えられている貴社で働きたいと考えております。
3.本人希望欄
本人希望欄は、応募企業にどうしても伝えておきたいことを記載します。
また、募集している職種や勤務地が複数ある場合も、希望する職種・勤務地があれば明記しておきましょう。
ただし、年収や休暇など待遇や条件に関する内容を本人希望欄に書くと、一方的な印象になる可能性があります。
待遇や条件に希望がある場合は、応募書類に書かず面接で具体的な話を聞いてから切り出しましょう。
例文
子どもの保育園への送迎があるため、月水は17時での退勤を希望します。
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株式会社キュービックが開発したミライトーチは、情報を入力していくだけで、履歴書だけではなく職務経歴書も作成することができます。
煩わしい職歴の表作成なども自動で行ってくれるため、とても簡単に職務経歴書の作成ができますよ。
また完成した職務経歴書はPDFでダウンロードもできるため、メールでの添付はもちろん、コンビニ等で印刷するのも便利です。
まとめ
主婦(夫)経験が長く、すぐに職場になじんで働けるか不安な場合は、応募する企業の求人票だけでなく、公式HPも確認しておきましょう。
社員の1日や仕事内容などを把握しておくと、働く姿をイメージできます。
自分の強みや経験のうち、何が生かせそうかどうかも判断しやすくなるでしょう。