派遣薬剤師って大丈夫?高時給の理由は?福利厚生などを正社員と比較

1.派遣薬剤師が高時給である理由と時給相場

派遣は高時給

「派遣は高時給」といわれていますが、実際どうなのでしょうか?詳しくみていきましょう。

派遣薬剤師が高時給である理由

派遣薬剤師が高時給のワケは「即戦力を期待しているから」です。

一般的には、正社員の退職や長期的な欠勤が発生した店舗、風邪やインフルエンザが流行る繁忙期、人手が慢性的に足りない店舗などで派遣薬剤師の募集がかけられます。

つまり薬剤師が不足することで店が回らないリスクがあるため、高い人件費を払ってでも人手不足を解消したいというのが店舗側の意図なのです。

また派遣薬剤師は調剤業務を求められることがほとんどなので、調剤業務ができる、つまり即戦力であることが前提となっています。

では調剤未経験の場合はどうすればよいのでしょうか。詳しくみていきます。

調剤未経験で派遣薬剤師になるのはハードルが高い?

派遣薬剤師の求人が多いのは主にドラッグストアと調剤薬局です。

ドラッグストアでは、調剤やOTC医薬品の販売・管理、調剤薬局では調剤業務が派遣薬剤師の主な業務になります。

そのため調剤業務の経験がない薬剤師が派遣として転職・就職するのは難易度が高いでしょう。しかし可能性がゼロというわけではありません。方法が2つあります。

ひとつは未経験でも働ける職場を選ぶ方法。大手調剤薬局などの研修制度が整った調剤薬局や調剤未経験可の職場であれば、派遣薬剤師として働ける場合があります。

もうひとつは派遣会社に登録し、研修制度を利用する方法です。

派遣会社には入職時研修などの研修制度が整っているところもあります。特に大手派遣会社のファルマスタッフでは、業界トップクラスの充実した研修制度が整備されています。調剤未経験でも安心して働き始められるでしょう。

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より詳細に派遣会社を比較したい方は、以下の記事もご覧ください。

【地域・エリア別】派遣薬剤師の時給相場

気になる派遣薬剤師の時給をみていきましょう。

派遣薬剤師の実情に詳しい派遣コンサルタントにインタビューし、地域別の派遣薬剤師の時給をまとめました。

都市部  :¥3,000~¥3,500

地方都市部:¥2,800~¥3,700

地方   :¥3,000~¥4,000

派遣薬剤師の時給は3,000円を超えるケースがほとんどですね。

東京や大阪、神奈川といった都市部より地方の時給が高いのは意外かもしれませんが、地方は薬剤師が不足しているため、おのずと時給が高くなる傾向にあります。薬剤師ならではの逆転現象です。

注意点

「じゃあ時給が高い地方で働こう!」と言いたいところですが、派遣を始める際に注意すべきポイントがあります。それは「求人数に地域差があること」です。

たとえば大手派遣会社のファルマスタッフをみてみると、時給3,500円以上の派遣1,777件の内訳は関東圏646件、関西圏387件、東海圏373件となっており、これら都市部・地方都市部に約80%の求人が集中しています(2020/4月現在)。

地方では派遣の時給が高いのは事実ですが、そもそも自分の家の近くに求人が出ていない可能性もあるので注意が必要なのです。

2.派遣薬剤師に福利厚生はある?年収は?正社員との違い

派遣薬剤師が高時給の理由や時給相場については理解いただけたと思います。次に、派遣薬剤師の福利厚生や年収を正社員と比較しながら紹介していきます。

正社員と派遣の福利厚生の違い

誤解されがちですが、派遣薬剤師にも福利厚生や有休はあります。有給に関しては、雇用形態ではなく労働時間が関係しているので、正社員と同じ時間働けば、派遣でも同程度の有給を取得できます。

ただし派遣社員は派遣元から雇用されているので、派遣先ではなく派遣元から有給を付与されることになります。福利厚生も同様に派遣元のものを受けられます。簡単にまとめました。

福利厚生の有無 福利厚生の適用先
派遣 あり 派遣元の福利厚生
正社員 あり 就業先の福利厚生

派遣薬剤師の育休産休・有給休暇について

出産や子育てを控える女性薬剤師にとっては、保険や育休産休、有給休暇などの福利厚生も気になりますよね。それが理由で派遣が不安という方もいるでしょう。

安心してください。薬剤師の派遣会社では、各種保険や育休産休が整備され、正社員に引けを取らない福利厚生が用意されているのです。

宿泊施設の割引なども充実しているため、プライベートを充実させたい薬剤師にもおすすめです。

育休産休・有給休暇は、各種法律に基づき労働者が請求できる権利なので「休暇を取得できない」ということはありません

休暇制度について明文化していない会社もありますが、その場合でも申請すれば取得できます(取得にあたり条件がつく場合もあります)。

薬剤師派遣会社のホームページからわかる実情は以下の通りです。

育休産休 有休
薬キャリ 取得可能 法律に則って支給
ファルマスタッフ 記載なし 6ヶ月以上
就業の場合支給
ファル・メイト 取得可能 記載なし
アプロ・ドットコム 記載なし 記載なし

薬キャリでは育休産休の取得に関し、「担当エージェントが勤務先への取得交渉を担当」とも記載されていました。

派遣薬剤師の保険制度について

派遣薬剤師に関係する保険は、主に「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」「労災保険」「薬剤師賠償保険」の5つです。

それぞれが整備されているかどうか、大手の薬剤師派遣会社ホームページを調査しました。

◯は記載あり、×は記載なしを表しています。派遣会社選びの参考にしてみてください。

健康 年金 雇用 労災 賠償
薬キャリ
ファルマスタッフ
ファル・メイト
アプロ・ドットコム × × × ×

健康保険に関しては、薬キャリは関東ITソフトウェア健康保険組合、ファルマスタッフは東京薬業健康保険組合に加入していると明記がありました。

加入する健康保険によって、受けられる福利厚生の質も変化します。

福利厚生が特に充実している派遣会社が薬キャリです。

薬キャリでは、ママ薬剤師への出産付加金9万円給付、勤務歴3ヶ月で産休育休取得ができるなど福利厚生が充実しており、業界内でもトップクラスを誇ります。

せっかく働くなら、より制度が整った派遣会社への所属をおすすめします。

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派遣薬剤師の年収シミュレーション

それでは、派遣薬剤師として働いた場合の年収はいくらになるのでしょうか?

フルタイムで働いたケースをシミュレーションしてみました。

<例>東京でフルタイム勤務、時給¥3,000の場合

月収:¥3,000 × 8時間 × 20日 = ¥480,000

年収:¥480,000 ×12ヶ月 = ¥5,760,000

年収576万円というと、正社員薬剤師に匹敵もしくはそれ以上の収入といえます。

地域や時期によっては、時給が4,000円を超えるような求人もあるので、これ以上の収入を目指すことも可能です。

ほかにも様々な時給でシミュレーションをしてみました。

時給 勤務時間 年収
¥3,500 8h×20日 672万
¥4,500 8h×15日 648万
¥5,000 8h×15日 720万

時給4,500円を超えてくると、月の半分休みでも年収600万円を超えるのは驚きですよね。効率よく稼ぎたい人にはぴったりの働き方ではないでしょうか。

正社員と比べると?

では、派遣と正社員の収入はどれくらい差があるのでしょうか。

結論からいうと、正社員よりも派遣薬剤師の方が高収入を狙える可能性が高いです。

2019年度の薬剤師正社員の平均年収は4,420,380円(人事院『民間給与の実態』より)です。

これは先ほどシミュレーションした派遣の年収576万円よりも低い金額ですし、派遣がいかに高給かを表す明確なデータと言えるでしょう。

もちろん、地域や時期によって異なる場合もありますが、正社員と比較して派遣薬剤師が収入面で損だということは決してありません

一方で、派遣薬剤師にはデメリットがあるという点も忘れてはいけません。大事なポイントなので、ぜひご覧ください。

3.要注意!派遣薬剤師のデメリット

派遣薬剤師の福利厚生や年収について正社員との比較しつつ、お分かりいただけたと思います。

しかし、派遣が調剤未経験だとハードルが高いということ以外にも気をつけらればいけないこと、デメリットがあります。派遣を始めるうえで重要なので、ぜひご覧ください。

派遣薬剤師のデメリット

  • 職場が限定的
  • 「派遣切り」の可能性がある
  • キャリアアップが難しい
  • 同じ職場の勤続年数に上限がある
  • 派遣への風当たりが強い職場がある
  • 忙しい職場が多く、即戦力が求められる

最大のデメリットは、やはり「雇用期間が決まっている」「派遣切りの可能性がある」という点でしょう。残念ながら現在も派遣切りは発生しているようです。同じ職場で長期間、じっくりと働きたいというタイプにはおすすめできません。

逆に「いろんな職場を経験したい」「人間関係がわずらわしい」という薬剤師にはメリットにもなり得ます。

4.そんな派遣薬剤師にもメリットはたくさんある!

派遣のメリット

  • 残業がほとんどない
  • 転勤がない
  • 派遣会社の福利厚生が受けられる
  • 単発勤務が可能
  • 働き方(シフト)が自由で家庭も大事にできる
  • 在庫管理などの副次的な雑務がほとんどない
  • 正社員になる前に派遣で職場体験できる

やはりシフトの融通が利いたり、転勤がないというのが大きなメリットですよね。

5.本当にあなたは派遣に向いている?

派遣薬剤師のメリットデメリットを見ればわかるように、派遣は人によって向き不向きがあります

では具体的に、どんな人が派遣に向いているのでしょうか。逆に派遣で働くべきでない人はどんなタイプなのでしょうか。

派遣が向いている人

  • 結婚、出産、育児などライフスタイルに変化があった女性薬剤師
  • 子供が幼稚園や学校に行っている間残業なしで働きたいママ薬剤師
  • 実際に働いてから正規入社したい方
  • 職場との関係を割り切れるタイプの方
  • 短期間(2〜3ヶ月)で一気に稼ぎたい方

やはり、メリットを最大限活用できるタイプが派遣には向いています。たとえば子育てを重視したいのでフルタイム勤務が難しいママ薬剤師、職場に対してドライなスタンスを取れるタイプなどが挙げられます。

派遣が向いていない人

  • 将来的に管理職としてキャリアアップしたい薬剤師
  • 同じ職場で働き続けたい薬剤師

派遣薬剤師は繁忙期などの期間限定雇用が多いので、長期間での雇用はまず望めません。管理職ならではのマネジメントなど、組織的な業務もまかせられることはないでしょう。

将来的に管理職としてのキャリアを歩みたい薬剤師や、長期間雇用を望むタイプは、派遣薬剤師に向いていません。

ここで一度、派遣に向いているのかどうか自問自答してみましょう。

「自分はもしかしたら派遣薬剤師には向いていないかもな…」と思った方もいると思います。そう思った方は是非一度、派遣会社に登録して、所属する薬剤師専門の転職エージェントに相談することをおすすめします。

例えば大手派遣会社のファルマスタッフは対面や電話でのキャリア面談に加えて、面接の同行まで行っています。一人ひとりのキャリアに真摯に向き合ってくれ、派遣求人を探すためではなく、相談相手としても派遣会社を活用できます。

さらに、全国に支店があるので、どこでも対面でエージェントと面談することができます。

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6.派遣薬剤師の始め方とは?

実際に派遣薬剤師として働くにはどうすれば良いのでしょうか。派遣薬剤師を始めるまでの流れは以下の通りです。

派遣薬剤師を始めるまでの流れ

  1. 派遣会社(転職サイト)に登録
  2. 派遣会社から求人を紹介
  3. 雇用契約を結ぶ
  4. 就業を開始する

ここで注意すべきポイントは、派遣を取り扱っている転職サイトを選ぶことです。

派遣会社も複数あるので、その中からあなたの要望が叶いやすい派遣会社に登録するのが良いでしょう。

求人情報を見る際の注意点

派遣の求人情報を見る際に注意しなければならないのは、掲載されているだけで応募できない求人の可能性があるという点です。

これは決して求職者をひっかけようとしているのではなく、「応募したけどタッチの差で募集が埋まってしまった」といった場合が起きうるからです。

好条件の派遣求人は人気も高くすぐに枠が埋まってしまうため、派遣会社に早めに希望を伝えて求人をスピーディーに確保してもらいましょう。

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7.派遣薬剤師おすすめの派遣会社一覧

派遣薬剤師のデメリットよりもメリットに魅力を感じた方、もしくは派遣の働き方が自分に合っていそうだと感じた方は、次のステップ「派遣会社選び」に移りましょう。

薬剤師の派遣会社は「どれを選んでも一緒」ではありません。それぞれ特徴が異なりますので、自分が求める条件と派遣会社の強みを一致させることがポイントです。

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  • ファルマスタッフの派遣求人数は業界トップクラス!高時給求人(3,500円以上)は1,900件以上
  • 「3,000円以上」など希望の条件で求人検索が可能。スムーズに求人を見つけられる
  • 教育研修やスキルアップ講座、JPラーニングなど教育環境が充実、知識やスキルの不安が解消できる
  • 全国に支店があるため、原則どこでも面談ができる

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8.まとめ

ここまで薬剤師の派遣について紹介してきました。

大事なのは、まず派遣薬剤師のデメリットとメリットを踏まえて、自分が本当に派遣という働き方が向いているのかどうかを判断することです。

しかし、自分ひとりだけで判断するのもなかなか難しいはず。そんな時に頼りになるのが転職エージェント。 気軽に相談して、理想の派遣ライフを送りましょう。