薬剤師の在宅医療の意義は患者さんのQOL向上と地域医療推進

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全国の医師・薬剤師・看護師不足や、医療費の高騰が問題になっている、現在、在宅医療が推進されています。

在宅医療に欠かせない、地域薬剤師はどのような役割を担っているのでしょうか。

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1.薬剤師による在宅医療の役割・意義は患者さんのQOL向上

医師不足、看護師不足に続き薬剤師不足は深刻です。特に、昨今はドラッグストアの出店が相次ぎ、OTC薬局と調剤薬局、院内薬局とも求人が減ることはありません。求人が多いからこそ、働く場の選択肢が多い…これは薬剤師にとって非常に有利です。給料で選ぶ、ロケーションで選ぶ、あるいは交通の便の良さで選ぶ、など条件を絞ることで好条件の仕事が待っています。ですが、中には「不特定多数の患者を扱う」よりも「限られた患者への対応をしっかり行う」ことを望む方もいらっしゃるでしょう。

「出来れば、一人の患者により丁寧に時間をかけて薬剤説明、投薬指導を行いたい」こうした患者に寄り添う薬剤師。それならば在宅医療を受けている患者を訪問する仕事が良いでしょう。例えば、がん、糖尿病、脳血管疾患、統合失調症といった慢性疾患患者は年々増加していますが、実は在宅患者も増加しているのです。

今、日本の在宅医療患者はどのくらいなのでしょうか?

厚生労働省作成の資料「在宅医療の現状」(平成28年7月6日)では、2014年(平成26年)の在宅患者訪問診療件数は、なんと月645,992件(レセプト数)。3年前に比べざっと20万件も増加。このうち89%が65歳以上の高齢者で、その割合はますます増加傾向にあります。

在宅医療患者数は15.6万人。2014年(平成26年)の調査ですが、やはり3年間よりも45万人増加しています。なぜ増えているのか?理由は沢山ありますが、ひとつは医療制度の改革。長期入院しずらい制度に変化していることと、長期入院施設が減っていることが主な原因です。長期入院の場合、当直勤務の看護師、医師が必要ですが、どの病院でも不足。在宅医療が進むことで医療関係者の過労問題も病床数の不足も少しずつクリアでき、国民医療費も削減できる…というのが国も考え方です。

と、なれば入院患者が在宅で定期的に受診し、看護サービスを受ける「訪問看護」は重要ですが、そこに”調剤”のプロがいなければ意味がない…ということになります。寝たきり患者の床ずれ症状を軽くできるのは看護師ですが、症状に合わせて適正な投薬を量るのは薬剤師しかいません。高齢化社会、患者一人ひとりのQOLを高めていくには薬剤師の力も絶対に必要。看護師や場合によっては介護関係者が行っていた投薬指導も、薬剤師が行うことでインシデントも解消されるでしょう。

2.高齢化社会における薬剤師の在宅医療のメリット

2025年の日本、65歳以上が3,685万人…人口の3人に1人が高齢者となることが総務省の国勢調査から推測されています。ところが、介護の必要な高齢者や、障害者をケアする介護関係者は大幅に不足。そして、投薬指導を行う看護師も圧倒的に不足しています。老人ホームや障害者施設などの現場では「嚥下障害」によって、薬がきちんと飲み込めないケースが少なくありません。

嚥下障害は、脳障害、脳血管障害が原因で麻痺症状になったケースや、歯が悪い、噛み合わせが悪い、などといった要因でも容易に起こりえます。まず患者に合わせた適切な剤形(錠剤を粉砕したり、とろみ添加や速崩性錠剤にするなど)や、服薬指導も欠かせません。細粒剤、水剤、注射剤、外用剤など、選択することも必要なスキルでしょう。

患者一人ひとりの年齢、体力に合わせて薬を飲む量を変える、あるいは時間を変えるといったフレキシブルな対応…こういったことも、薬剤師の仕事ですが、介護士や看護師には不可能です。また、精神障害やアルツハイマー症例などでは、患者が投薬そのものを拒否したり、失念するケースもあるでしょう。薬の効果を理解できていない患者へのトークも薬剤師だからこそ説得力が伴います。

これらの例では、老人ホームや介護施設、障害者施設などで患者一人ひとりへの「投薬の正確さ」さえ危ぶまれるケースもあることが解ります。実際に「必要な薬の量を飲んでもらえなかった」「薬を飲みたがらなくなり、そのままになった」「業務が忙しくて、間違えた薬を飲ませてしまった」などということもあるようです。

お分かりのように、国は在宅医療を推進しています。その流れは今後変わらないわけで、在宅医療での薬剤師の力は非常に大事になってきます。今までは薬局に出向いたくれた患者との対面から、今後はこちらから患者の住まいに向かい、患者の「投薬力」「投薬状況」などを把握して処置する…こうしたスキルも在宅薬剤師には欠かせないのです。

3.薬剤師による在宅医療で地域でもチーム医療を

最近は、国立病院でも在宅医療に力を入れています。その一つが「地域緩和ケア」。緩和=つまり、がんに罹患した場合に特有な疼痛緩和は非常に難しいもの。痛みが治る、というよりもより痛みから解放した中で終末期を迎える…のもこの「がん」という病です。また、がんの末期症例には「幻惑」「幻視」などといったものもあります。これは、薬(麻薬)を的確に投与することで患者の精神的な安定性を確保できます。中には、「地域緩和ケア」というリンクスタッフ制度を設けている病院もあります。ここでは、薬剤師もカンファレンスに参加、医薬品の調整や品質管理、供給管理とともに薬学的な患者ケア、薬物療法の問題点の把握と薬学的提案、医師と共同作業で処方提案、処方設計支援を行うことになります。

チーム医療で大事な点として、薬物療法について医師の負担を減らす、というものがあります。医師の指示により調剤を行うだけでなく、患者服用後の効果と副作用評価を医師に伝えること、それによって処方のフィードバックが行われることでより効果的な医療が行われるのです。在宅医療では特に患者の容態を調べ、医師に評価を伝える能力も大事になります。

日本薬剤師会会長、山本信夫氏の「在宅医療における薬剤師の役割・課題・取り組み」という資料(厚生労働省)に依れば、2007年度(平成19年度)の後期高齢者の服薬状況は、1年間の飲み残し薬剤の費用推定額が年間475億円、薬剤師の訪問指導などで改善した額が424億円…と推計。つまり、潜在的に飲み残した薬の額の90%程度が薬剤師の力できちんと飲まれている、ということになるわけです。

全てはチーム医療、そして様々なプロから守られていることの安心感。これこそが薬剤師の在宅医療への大きな関わり方のポイントと言えるでしょう。かかりつけ医の存在が有り難いように、かかりつけ薬局の存在があり、いつも薬をいただいている薬剤師がいる…という意思疎通があれば、このチーム医療はスムーズに移行していくに違いありません。

4.日本薬剤師会による在宅医療推進プランで課題解決

2014年(平成26年)12月31日現在で、薬剤師の数は288,151 人。医師の数は30万人を超えていますので、140万人とも言われる看護師(+准看護師)を合わせると約200万人の医療関係者が日本にいることになります。

医師には専門医、看護師には認定看護師や専門看護師といった内部制度があります。それに対して、日本病院薬剤師会では「専門薬剤師」という内部制度を作り、病院内でのチーム医療に専門薬剤師を投入してきました。これに対し、薬剤師組織で最大の日本薬剤師会は調剤薬局やドラッグストア、クリニックの薬剤部など地域のエキスパートが対面する患者の抱えている問題や様子のチェックを、「食事」「排泄」「睡眠」「運動」の4つのキーワードで把握し、適切な薬剤や副作用をアセスメントするように進めています。

在宅医療では、訪問看護ステーションとの連携、介護職との連携で「医薬品情報」「適切な服薬介助」「重篤副作用情報」などを伝え、看護師やケアマネージャーからは「症状チェック」「副作用の状態」「ケアプラン」などを情報交換していきます。積極的にコミュニケーションを行うことで、今までは「待ちの仕事」だった薬剤師が、かかりつけ薬剤師としてスキルアップする在宅医療推進プランですが、地域社会でも期待されるでしょう。

5.在宅医療薬剤師の資格について

在宅医療薬剤師になる場合、どのような資格があるのでしょうか?まずは「薬剤師認定制度認証機構」による「在宅療養支援認定薬剤師」があります。特徴としてはバイタルサイン(SpO2=経皮的動脈血酸素飽和度、脈拍、血圧、意識、呼吸、体温)講習を受けていること。現在の薬学部は6年間の教育で医学的な知識も必要ですが、以前は4年であったことから、こうした資格が”経験”として役立つことになるでしょう。ただ、給与に上乗せされる訳ではなく、2014年に始まったばかりの資格。求人応募に有利になるかどうかは求人側との面接でPRすることが大事になります。

6.在宅医療薬剤師への転職は、転職サイトがおススメ

在宅医療薬剤師の求人を探す場合は、薬剤師専門の転職サイトを活用するのがおススメです。正社員希望の場合、給与額がかなり違うことがあります。在宅薬剤師は提携する医師の診療科目により提供薬剤単価が大きく変わることが反映しています。内科なのか、耳鼻咽喉科なのかで、もかなり差が出てきます。

「在宅医療」だけに特化した項目がないところでも、事業としては在宅を行っているケースがあります。その際は交通費(ガソリン代)がどのくらい出るのか、高速代もあるのか…などで目星が付くでしょう。薬剤師専門のキャリアコンサルタントに希望条件を率直に伝えるとあなたの条件にあった求人を探してきてくれます。

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