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こんにちは。もうすぐインフルエンザの季節が来るので、戦々恐々としているけちゃおです。 もうすでに学級閉鎖になっている学校もあるみたいですね。
今回は、そんなインフルエンザに関するニュースなど、3 つのニュースについて色々と考えてみました。
薬の副作用、MRがスマホで報告 キヤノン系
ニュース概要
キャノン IT ソリューションズは、MR が自社医薬品の副作用症例を報告する際に、スマートフォンで報告 できるシステムを発売しました。製薬会社は自社医薬品の副作用情報を入手した際、PMDA への報告が義務付けられています。
医療機関が 作成した調査票を MR が自社の安全管理部門に提出する際、これまでは電子メールやFAX を使っていましたが、スマートフォンのカメラで撮影し、専用ネットワークを利用することで安全面を向上させることができます。
画像調節を自動で行うほか、症例報告の管理システムとも連携できるなどのメリットもあり、製薬各社への導入が期待されています。
日経新聞 2019/11/8
コメント
私もMRとして働いていた経験がありますので、本記事にある副作用報告にスマートフォンが使えるというシステムはかなり便利だと感じます。
MRは自社製品の売上を上げる=営業としての側面を見られることが多いですが、本来は医薬品の安全性、有効性などを医療機関から情報収集する「医薬情報担当者」というのが正しい姿です。
そのため、自社医薬品で副作用が起きたなどの情報を入手したら、すぐさま自社の安全管理部門に伝えなければなりません。
これまではFAXやメールでの報告ばかりでしたが、それでは手間がかかってしまいますし、後回しにして報告し忘れてしまったというケースも聞いたことがあります。
スマートフォンのカメラで撮影ということになれば、調査票をもらったその場で報告することが可能になりますので、MR の負担もかなり少なくなるのではないでしょうか。
そもそも、私がMRをしていたのは5 年以上前の話ですが、その頃には会社携帯もスマートフォンではなく、電話以外の用途はほぼありませんでした。
その頃と比較すると時代は変わって便利になったと思いますし、今後は一層スマートフォンが業務に活用されていくなどして、業務が簡略化されていくかもしれません。
特に、MRは内勤業務に時間を取られてしまう印象です。業務日報など、毎日やらなければならない事務作業も多く、負担が大きいのです。
調剤薬局では調剤業務に関してロボットを活用したり、事務員の調剤が可となって薬剤師が調剤をする時間が減り、患者さんと接する時間が増えてきています。
それと同じように、 MRも事務作業には必要最低限の時間で、残りの時間をDrとの関係構築など、外勤業務に費やすことができるようになれば、より効率性も増すのではないかと思います。
今回のシステムのように、業務簡略化のためのシステムがもっと増えていって欲しいなと思います。
インフル大国 世界とずれ
ニュース概要
インフルエンザは毎年、国民の 10 人に 1 人がかかるとされる感染症です。日本では、このインフルエンザ に対して予防接種や発症後の治療など、薬に頼りすぎているきらいがあります。
インフルエンザは、小児や高齢者、糖尿病などの持病がある人以外は、十分な休養と栄養をとれば自然に治る病気です。欧州など海外では、健康な人への治療は不要とされ、診断、治療を行わない国もあります。
インフルエンザ新薬の「ゾフルーザ」は、初年度から爆発的にヒットしましたが、薬価はタミフルの 1.8 倍かかります。タミフルの後発品と比較すると 3.8 倍の差になります。インフルエンザから少し早く回復するためだけに多額の医療費が使われる必要はあるのか。薬のあり方を考える必要が出てきています。
日経新聞 2019/11/7
コメント
このニュースでは、インフルエンザへの対応が日本と世界各国で異なることが指摘されています。
確かに、日本ではインフルエンザの予防接種が始まったらあっというまに予約でいっぱいになりますし、その時期に熱が上がったら病院で検査をして、もし陰性であっても熱が下がらなければ翌日にもう一度検査をして…といったケースも良く聞かれます。
それだけ、インフルエンザに対して過敏になっている点は否めないと思います。
しかし、私個人としてはインフルエンザに対してはそこまで対策を取らなくてもいいのでは、と思っています。
海外では、健常な大人に対してはインフルエンザは特別な治療をせず、充分な休養と水分、栄養を取る事が一番に推奨されているそうです。
もちろん、診断を受けることで隔離して周りに移さないようにするという目的もありますし、学校や会社をインフルエンザで休む場合には診断書の提出が求められますので、病院にかかることが無意味だとは思いません。
しかし、診断を受ける為に無理して病院に行って、他の人から菌をもらうことでより悪化してしまう、という可能性はあると思います。
薬に関しても、抗インフルエンザ薬はどれも使ったとしても症状の改善が 1 日早くなるだけです。
中には、症状が出てから 2 日以上経過しているにも関わらず抗インフルエンザ薬が出ているケースもあります。
抗インフルエンザ薬は、どれも発症から48 時間を経過してしまうと、意味がないと言われています。
インフルエンザと診断されて薬が出ないと不安なのでもらいたい気持ちはわかるのですが、こういったケースでの処方は、「薬の無駄」といわざるを得ません。
新薬「ゾフルーザ」に対しても、これまでとは異なる画期的な新薬として話題となりましたが、大きなメリットと言えるのは 1 回きりという飲みやすさだけで、治療効果については他の薬と大差はありません。
また、最近では耐性菌ができやすいという研究結果もあり、日本感染症学会では「12 歳未満の小児の使用は慎重に」との提言もされています。
価格面も考えると、ゾフルーザは他の抗インフルエンザ薬よりも高くなりますので、無理にそれを選択する必要はないのでは、と思います。
しかし、医療機関側からすると、インフルエンザの流行時期は「稼ぎ時」です。病院は患者数が増えるだけでなく、予防接種や検査を行うことで利益を上げることができますし、それに付随して調剤薬局でも患者増による利益アップは期待できます。
日本では「インフルエンザ発症=薬」というイメージが染みついていますし、今すぐに「薬は必要ない」という流れに持っていくのは無理があると思います。
ただ、インフルエンザに関しては、日本の治療方針と世界のスタンダードは大きく異なるということは、皆さんが認識しておくべきなのではと感じます。
UPSとCVS、ドローンで処方薬を米住居に初配送
ニュース概要
米大手運送会社の UPS と、ヘルスケア大手の CVS が協力し、商用ドローンによって顧客の自宅に処方薬の配送を実施したと発表しました。今後数ヶ月かけて同様の配送プログラムを複数回実施して、将来的な規模拡大を計画しています。
今回の配達では、ドローンは自律飛行で顧客宅まで行き、荷物を落下させたとのことです。
TechCrunch 2019/11/6
コメント
ドローンによる医薬品の配送は最近話題になることが多いですが、日本よりも海外、特にアメリカで実証実験が進んでいるように思います。
医薬品に限らず、ドローンは今後の運送業界の新しい柱になっていくものと思われますが、日本での取り組みはどうなっていくのでしょうか。
現状としては、海外に比べて遅れを取っているように思います。その原因についていくつか考えてみたいと思います。
まず一つは、規制の問題です。日本では18年まで、人の目が届かない場所でのドローン飛行が禁止されていました。
現在はこの規制は緩和されていて、今年に入って楽天などがドローン配送を始めることを明らかにしています。
もう一つは、国土の問題があると思います。
アメリカと比較すると、日本は非常に面積の小さい国です。アメリカでは、国土が広いため配送の行き届かない地域も多く、そういった地域ではドローンの需要は高いと思います。
しかし、日本ではある程度配送網が発達していることもあり、過疎地以外ではそこまでドローンの需要は高くないのではと思います。
他にも、日本は1軒1軒の敷地面積が狭いので、上空から荷物を落とすにしても、その家にドローンを着陸させるにしても、難易度が高いのではと思います。
しかし、本格的に活用されるのはまだ先の話ですが、私個人としてはドローン配送のシステムは速いうちに しっかり構築しておく必要があると感じています。
それは、先日の台風や大雨での被害を見たときに強く感じました。大雨による冠水で、医薬品も含め一次的に物資が滞るという状況が起こりました。
大雨だけではなく地震など他の災害でも当てはまることですが、在庫がなくなり、また陸路からの配送が難しいという状況になった場合、必要な地域にピンポイントで配送することのできるドローンは、大いに活躍できると思い ます。
まとめ
いかがでしたか。今回は、
- スマートフォンによる副作用報告システム発売による MR のあり方の変化
- インフルエンザに薬は必要なのか。海外との比較から考える
- ドローンによる医薬品配送の今後
の 3 つについて考えてみました。
特にインフルエンザに関しては、これから流行が始まるにあたり、考えさせられたニュースでした。
今回、自分の考えとして「インフルエンザに薬は必要ないのでは?」といった ことを記述しましたが、もし実際に自分がインフルエンザにかかってしまったら、家には小さい子供もいま すので、「移したくない」「早く治したい」と考えて薬を積極的に服用するんだろうな、と思います。
皆さんも、自分に置きかえて色々と考えてみてください。
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