薬剤師はどこへ行くのか?生き残るためには何が必要?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

薬剤師はどこへ行くのか?生き残るためには何が必要?

~Where do pharmacists go ? what is it necessary for pharmacists to survive ?~

この度、こちらのHOP!薬剤師でコラムを担当させていただくことになりました。

「あっきー(仮)」と申します。

このコラムを読まれている皆様は日々考え・悩まれていらっしゃると思いますが、医療業界を通じて業務のお役立ち情報や、薬剤師としてどうすべきかなど日常業務のヒントとなればと考えております。

みなさま、何卒よろしくお願いいたします。

まずは自己紹介させていただきます。

「あっきー(仮)」

企業勤務、病院、保険薬局など幅広く経験がある。獲得した資格も30を超えているが、激動な社会で生き残るために歌って踊ってトークのできる薬剤師を目指し、現在も幅広くスキルアップを実施中!趣味は食べ歩き。ただ、困っている人を見ると助けずにはいられないというかなり痛い性格も持っている。

1.医療の現状とお金

昔は、調剤やドラッグストア(以下、「調剤薬局等」と記載)は、お店の中で待っていれば患者さんが誰かしら入店され、それなりに売り上げが上がる時代、言わゆる待ち商売でした。

しかし最近では、大手の調剤薬局等は企業なので、戦略的に売上げを増やすよう対応しており、攻めの商売にシフトしています。

医療従事者として収益を上げることに嫌悪感を示す団体もありますが、業務をしているのにも関わらず、薬剤師自身でディスカウント(算定しない)しているのが医療ともいえるのかもしれません。

また診療報酬改定は現状2年に1回行われており、保険収益の取り合いが行われています。別の言い方をすると、国に収益を守られているのも医療の特徴であると言えます。

筆者としては、売上の議論を嫌う薬剤師が比較的多く感じるのですが、自分の給料はどこから出ているのかを一度考えてみてほしいところです。

売上を増やすということは、需要があるからこそさらに供給を増やすということです。上記の調剤薬局等はたしかに利益重視ではありますが、別の側面からみると社会の役に立っているからこそ利益があるとも考えられます。

お金の議論ができない薬剤師は残念ながらマーケットから最初に退出する方といえるのではないでしょうか。

2.今後の医療業界の変遷とは?

現状、医療業界は国内企業のみですが、今後は業種や外資、投資ファンドなどの参入が見込まれています。

それにより、医療業界の常識が覆される可能性もあります。今のビジネススタイルでは通じない時代が到来し、時代にあわせた柔軟な対応がさらに求められることは間違いないのです。

他業種はすでに多様性(ダイバーシティ)、M&A、投資などにも幅広く対応しています。また、医療情報を収集しビックデータを活用することで、疾患の予防に役立てるという動きもあります。近い将来、ビックデータを元に疾病予防すら行われることとなることでしょう。

さらに、「日本の労働人口の49%、人工知能・ロボットで代替可能に 10~20年後 NRI試算(2017年12月2日)」という記事があります。

薬剤師は代替可能性の高い・低い職業には入っていませんでしたが、今一度考えてみてください。

今、行っている仕事は果たして代替可能でしょうか?

今は、錠剤のピッキングマシーンや水剤調整器など性能がいい機械もできてきています。服薬指導内容も、ネットで調べてみるとありきたりの答えであれば患者さん自身で答えを得ることができる時代です。

はたして、ピッキング、服薬指導、健康相談などの業務だけでどれだけのメリットを患者さんが感じているのか?今後、生き残る薬剤師としてどのようなスキルが必要なのか?を真剣に考えなくてはいけない時代に残念ながら突入してきているのです。

もはやアウトプットができない人材・企業は、マーケットから去らなければならないという厳しい現実を突き付けられているということです。医療業界も、他の一般企業と同様になることでしょう。

3.今後の薬剤師のありかた

それでは、薬剤師業務において代替え不可能な業務は何になるのでしょうか?

上記の通り、ピッキングなどの調剤業務については代替え可能であるので、筆者としては、服薬指導やセミナーなど渉外能力も要求されてくると感じています。また、売上管理、部下育成など薬局内管理能力も求められてくるでしょう。

現在、調剤のオートメーション化や診療報酬減収など医療業界自体がより厳しさを増しており、人材の淘汰及び能力主義がより明確になることでしょう。

そのため、変化を嫌う薬局・薬剤師は間違いなく淘汰されるといっても過言ではありません。

なぜなら、厚生労働省は薬局を減らす方向で動いており、スーパー・コンビニなどの他業種も調剤・ドラッグを扱うようになります。戦うフィールドはより多岐にわたることとなるでしょう。

ここまでを読んで、薬剤師は未来がないと思っていらっしゃる読者はすごく多いのではないでしょうか?

しかしそれに対する筆者の答えは「No」です。

なぜかというと、薬剤師というのは基本的に国家資格でありますが、その人にどれだけ実力があるのかは、残念ながら把握できません。今まで出会った薬剤師を思い出しても、すごいと思える薬剤師から、別な意味ですごいと思える薬剤師まで色々な方がいました。

要は、実力を測るのが難しいのも薬剤師の特徴であるといえます。

つまり筆者は、何かしらのスキルを身に着け、世間にアウトプットできる薬剤師こそが今後生き残る薬剤師ではないかと考えているのです。

アウトプットできる薬剤師だからこそ、日常業務に付加価値をつけることができ、高い金額であっても患者さんは納得して購入される、もしくは選ばれるのではないでしょうか。

考えてみてください。患者さん、行政、企業などに対してアピールできる、もしくは確実に自信のあるスキルをあなたは持っていますか?

もし、自信をもって持っていると答えられる人については、すでに方向性を導き出しており筆者が関与してあげることができない方かと思いますのであえてここで触れることはしません。

身につけた方がいいスキルは、薬局外(渉外)スキルと薬局内(管理)スキルですが、まずはその意識付けから始めてみることをおすすめします。

スキルについては、次以降のコラムで述べていきたいと思います。

4.まとめ

新年から、厳しい内容になってしまいましたが、最近ではハーボニー偽造薬事件から、医療に対する規制もより一層厳しくなってきています。

また世間情勢の変化に伴い、他業種の参入に対するビジネスの変化及び国民に対しての薬剤師の存在意義の重要性をアピールすることが必要です。

薬機法(旧薬事法) 第一条に記載がある通り、薬剤師を含めた医療従事者は国民の保健衛生の向上に努めなければなりません。

今一度、原点に立ちかえりながら、薬剤師として何ができるのかを真剣に考えていかなければならないのです。

インターネットが普及し、時代の流れはよりその速さを増しています。

今変わらなければ、間違いなく不要な存在になってしまうのです。社会のニーズに合ったスキルアップ・業務などを行うことにより、薬剤師としての差別化を図ることができ、生き残る薬剤師になることでしょう。

5.最後に

薬剤師の世界は、閉鎖的であることは否めません。そのために悩み苦しんでいる薬剤師が多いのも筆者は知っています。

本気で悩まれている薬剤師については一人でも多くいい方向に向かうことを切に願っています。本気の薬剤師であれば、筆者としても何かしら協力したいと思っています。

コラムを通じて質問なども受け付けようと考えているので何かあれば以下のお問い合わせフォームまでご連絡ください。

お問い合わせはこちらから

関連記事

薬剤師におすすめの資格 ‐全般編及び労働安全衛生編‐

みなさん、こんにちは! HOP!薬剤師でコラムを担当している薬剤師の「あっきー(仮)」です。 ある一定のキャリアや年収があると、どの職場においても仕事に求められる能力も上がってきます。転職活動にお…

あなたの職場は大丈夫?‐最近の規制(主に薬局)‐

みなさん、こんにちは! HOP!薬剤師でコラムを担当している薬剤師の「あっきー(仮)」です いよいよ、2018年度の診療報酬改定を間近に控えて、各医療業界は様々な対策を講じているころだと思われ…

服薬指導を健康サポートの足がかりに

こんにちは!栃木県宇都宮市の保険薬局で管理薬剤師を務めている船見です。 調剤報酬改定が間近にせまり、次第に今回の改定の内容が明らかになりつつあります。 今回の調剤報酬…

「誰にでもできる仕事」の先にある“笑顔”

こんにちは!栃木県宇都宮市の保険薬局で管理薬剤師を務めている船見です。 現在、2年に1度の診療報酬・調剤報酬改定に向けて、中央社会保険医療協議会(中医協)で議論が進められています。 その議論の…

“嫌われる薬剤師”を目指す!?

この度、こちらのHOP!薬剤師でコラムを担当させていただくことになりました船見と申します。 栃木県宇都宮市の保険薬局で管理薬剤師を務めています。 こちらのコラムでは、普段の保険薬局での業…