辞める時に賞与を減らされたら違法?ブラック企業の特徴と見分け方

三六協定について語る社労士さん
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なにかと話題に上がるブラック企業。最近では『ブラック企業大賞』なんていった不名誉な賞が世間を賑わせています。就職や転職のとき、有名企業や大手企業なら大丈夫と考えている人も多いのではないでしょうか。

しかし、今年の『ブラック企業大賞』にノミネートされている企業をみると、誰しもが聞いたことのある大企業の名もチラホラ。つまりブラック企業を避ける上で、大企業や有名企業かどうかは判断基準にはならないのです。ではブラック企業は、どのように見分ければよいのでしょうか

そこで今回は、社労士である油原 信(ゆはら・しのぶ)さんに『ブラック企業の特徴』について伺ってみました。ブラック企業に入社しないためにも、ブラック企業ならではの特徴を理解しておきましょう。

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■HOP編集部

<ライター>菊地

前職で月の残業が200時間超えたことがある。

<プロデューサー>高橋

友人に残業代未払い問題を相談されたことをキッカケに、労働問題への関心が高い。

■ブラック企業の特徴、定義とは?

ブラック企業の特徴について語る社労士さん

菊地:先日、ブラック企業大賞が発表されましたね。大手企業も多く受賞していて驚きました。

油原:そうですね。『大手企業=ホワイト企業』というのは、大きな間違いかもしれません。大手企業の方が、昔ながらの長時間労働といった風習を残している場合もあります。だから定義付けすることは難しいんですよね。離職率で測ることも正解とは言いづらいですし……。

■ブラック企業の見分け方

菊地:ではブラック企業は、どのようにして見分ければ良いのでしょうか?ブラック企業の特徴を教えてください。

油原:そうですね。一概に◯◯だからブラック企業、と決めつけることは難しいですが、労働時間は一つの判断基準になり得るでしょう。

菊地:長時間労働ということですね。では、どの程度の残業時間に達したら、ブラック企業と言えるのでしょうか。

油原:業種にもよりますが、一ヶ月の残業時間、つまり時間外労働が80時間を超える場合は、ブラック企業と言えるかもしれません。というのも、過労死が認められる一つの基準として、時間外労働が80時間を超えたかどうか、と言うものがあります。

菊地:一ヶ月の時間外労働が80時間ということは、1日4時間以上も残業している計算になりますね。(月の出勤時間は20日と仮定)

長時間労働を強いるブラック企業

油原:そうですね。ただ、これは目安の一つと考えてください。80時間に満たない場合も、過労死が認められることは十分にありえます。

菊地:80時間に満たなくてもブラック企業の可能性は十分にあるということですね。

残業が80時間を超えるとブラック企業

菊地:そもそも残業を必要とする業務量を、従業員に課すことは違法にならないのでしょうか?

油原:それも難しい問題なんですよ。ひとくちに従業員といっても、仕事の得意不得意はありますから。Aさんだったら50時間で終わる業務量でも、Bさんでは100時間かかってしまうこともありますよね。

■サブロク協定を結んでいないのに時間外労働は違法?

三六協定について語る社労士さん

油原:ただ、基本的に従業員に残業をしてもらうには、『サブロク協定(労働基準法36条)』を結んでもらう必要がある。この『サブロク協定』を結ばずに、時間外労働を従業員に課すことは違法となります。

法定の労働時間を超えて労働(法定時間外労働)させる場合、または、法定の休日に労働(法定休日労働)させる場合には、あらかじめ労使で書面による協定を締結し、これを所轄労働基準監督署長に届け出ることが必要です。この協定のことを労働基準法第36条に規定されていることから、通称「36協定」といいます。

【引用】:時間外・休日労働に関する協定届(36協定)

菊地:では『サブロク協定』さえ結んでおけば、いくら残業しても違法性はないということですか?

油原:いえ、『サブロク協定』では、原則として残業できるのは月45時間までとされています。つまり45時間を超える残業は、基本的には違法になります。もちろん、残業代を支払わないなんてもってのほかですよ。

菊地:それは『みなし残業』の場合もですか?僕は昔勤めていた企業から「みなし残業は、あらかじめ残業代がお給料に含まれているので、どんなに残業しても残業代はつかない」と言われてしまったことがあります。

油原:それは違法ですね。残業代は必ず払わなくてはいけません。会社はどんな理由があろうと、従業員が残業した時間に対して賃金を払う義務があります。ちなみに、みなし残業は正式には『みなし労働』、発生する賃金は『固定残業代』といいます。

油原:みなし労働というのは、『一定時間(月45時間まで)の残業をするものとみなし、あらかじめ固定残業代として給料に含める』という仕組み。つまり、従業員がその一定時間を超えて残業をした場合、企業は超過分の残業代を支払う義務が発生するんです。

菊地:じゃあ、みなし労働時間を超えていた分の残業代は、請求すれば受け取れたんですね。かなり損していたなあ。

みなし労働でも残業代未払いならブラック企業

油原:菊地さんは前職を辞めてどのくらいですか?残業代は、最長2年前まで遡って請求することができます。まだ手元に、前職の雇用契約書や就業規則のコピー、給与明細、長時間労働を立証できるものがあれば、すぐにでも請求することができますよ。

菊地:なるほど! でもどの資料もすでに捨てているかも……。

油原:それでしたら、メールの送信履歴やタイムカード、当時の日記やブログはありますか? それらでも証拠になり得る場合もあります。

菊地:ブログならまだあります!では実際に請求する場合、どうしたらよいでしょうか?

油原:方法は色々ありますよ。自分で会社に直接請求することもできるし、不安であれば弁護士や労働基準監督署、社労士に相談することもできます。

菊地:自分で請求するのは不安なので、社労士さんや弁護士さんに相談しようと思います!

土日出勤がブラックかどうか語る社労士さん

高橋:僕からもよろしいでしょうか。ずっと疑問に思っていたのですが、従業員に土日出勤を課すのはブラック企業といえるのでしょうか?高校時代の友人が、尋常じゃないくらい土日出勤をしていて……。

油原:業務の関係上、どうしても休日出勤をしなくてはならない場合も考えられますから、土日に出勤したからといって、必ずブラック企業というわけでありません。ただ、土日出勤をして、それに対する賃金が未払いならブラックですね。法定休日なら3割5分増し、法定外休日(土曜日など)なら、2割5分増しの残業代を請求できます。

高橋:でも会社に、残業代を請求したり労働時間について意見するのは、報復や嫌がらせを受ける可能性が付いて回りそう。

油原:企業が社員を解雇するには、正当な理由が必要になります。だから意見したくらいでは解雇することはできません。社員を解雇するためには、「極度な能力不足」や「業績不振による整理解雇」「懲戒事由に該当する場合の懲役解雇」などに限りますから。なので、そのほかの理由で解雇を言い渡されたのなら、ブラック企業と言えるでしょう。

不当な解雇通知はブラック企業

■退職を伝えたら賞与を減らされるのは違法じゃない?

高橋:ではこれはどうでしょう。僕の友人に、退職を申し出たら賞与(ボーナス)を減らされた人がいるのですが、こういった対応はブラック企業と言えますか?「辞めるんだから賞与減ってもいいでしょ?」と言われたそうです。

油原:単純に退職を申し出ただけで賞与を減らされたのであれば、ブラック企業と言えますね。しかし、賞与は評価によって額が変わるものなので、「今回は評価が低かったから賞与が減った」と言われてしまえばそれまで。あくまで不当と主張するのであれば、個別労働紛争や労働裁判などの制度を利用して会社側を訴えることは可能です。

個別労働紛争の流れ

【引用】「個別労働紛争解決制度(労働相談、助言・指導、あっせん)」

■労働環境のトラブルは訴訟以外で解決することはできる?

高橋:でも、やっぱり会社を訴えるというのは、勇気がいるな……。「あいつは会社を訴えるようなやつだ!」と業界に広まったりしたら、転職活動にも悪影響がありそう。

油原:たしかに裁判を起こすのは、それなりに労力がかかりますね。でも安心してください。訴訟までは起こさずとも解決する方法はあります。例えば、都道府県労働局の紛争委員会や厚生労働省であれば無料相談もできます。もちろん弁護士や社労士に相談するのもオススメですよ。

■従業員が社労士に相談するのはあり?

従業員が社労士さんに相談している画像

高橋:弁護士はわかるのですが、従業員が社労士に相談しても良いのでしょうか?ドラマなどでは、経営側の相談役として登場していることが多いので、従業員の味方というイメージがあまりなく……。

油原:労務にまつわる相談は、社労士の仕事の一つです。なので、全く問題はありませんよ。それに社労士にも守秘義務がありますから、相談したことが外に漏れる心配もない。

ただし、自分が所属している会社の顧問社労士に相談した場合は、個人が特定されない範囲で経営側に「こういった相談がありましたよ」とアドバイスすることはあります。あくまで、経営をより良くするためのアドバイスですが。

■労基と社労士への相談はどちらがおすすめ?

菊地:労働問題は労働基準監督署(以下、労基)に相談するものだと思っていたのですが、労基と社労士、どちらへ相談する方が良いのでしょうか。

油原:労基は執行権を持っているので、捜査などに強制力があります。その点、社労士は民間の士業なので強制力はありません。ただ民間だからこそ、相談者の相談に真摯に乗るなど手厚い対応はできるかもしれません。

■ブラック企業を辞めたい。オススメな辞め方は?

菊地:ではいざ会社を辞めるとなった場合、どのようなカタチが一番良いでしょうか?

油原:まずはブラック企業だからといって、こちらが不義理な行いをするのは辞めたほうがいいですね。いくら相手がブラック企業とはいえ、急に出社しなくなるというのは訴えられる危険性もありますから。ちゃんと会社のルールに沿って退職の手続きを踏みましょう。

菊地:辞める理由はどう伝えたら良いでしょうか。「ブラック企業なのでやめます」と単刀直入に言うわけにもいかないし……。

油原:もちろん退職届や辞表を出したあと、やめるまで少し期間があきますから。事を荒立てるような理由は避けたほうがいいでしょう。ただこれ以上、残業代未払いなどに悩む従業員を増やさないためにも、勇気を出して正直に伝えてみるのも手だと思います。

ブラック企業で働いていると、感覚が麻痺してしまうこともある。「これくらいで弱音を吐くなんて……」と自己嫌悪に陥ってしまう人もいます。

でも決してそんなことはないんですよ。ツラかったらやめてもいいじゃないですか。精神的に追い込まれて、社会復帰できなくなってしまった人や、自ら命を立ってしまった人もいます。そうなる前に辞めようと決心しただけでも、大きな一歩だと思いますよ。

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