医師転職サイトのランキングは意味がない

医師専門転職サイトの「ランキング」に意味がない理由

医師の転職に限ったことではないのですが、転職サイトを選ぶ際に「人気ランキング」というのはあんまり意味がないように思っています。

というのも、医師の転職を真剣に考えたときには、基本的には以下の最大手3社の使い分けぐらいしか正直考える必要はないんじゃないかと。

まず、転職サイトの求人情報の取り扱い数がこの最大手3社と他とでは段違い。持っている求人情報が1万件にも満たない求人サイトが多い中、上記の3社は30,000件〜40,000件を取り扱っています。

メディウェルは医師の他にも薬剤師の転職等を手がける医療系人材会社の大手になりますが、アインファーマシーのグループ。一部上場企業のグループ会社ですね。エムスリーキャリアエージェントはご存知日本一の医療情報配信サイトの「m3.com」からの派生サービス。そしてリクルートドクターズキャリアは国内人材最大手のリクルートグループということになります。

となれば上記3サイト以外の医師求人サイトがなかなか追いつけないのも仕方のないところです。

で、結局医師の転職の成功・失敗は、「この3社をどう使うか」で決まってきます。今回の特集では、この3社の使い分けについてお話します。

常勤で勤務する先の病院を探しているなら「医師転職ドットコム」は必須。+1〜2サイトに登録を。

まず、非常勤やスポットのアルバイトを捜しているのではなく、常勤で働く医師の求人情報を探しているという医師の方向けのサイトについて。常勤医師の求人情報をどこよりも分厚く準備しているのは医師転職ドットコム(メディウェル)です。しかも「当直なし」「オンコールなし」「休日しっかり」など、医師のワークライフバランスを非常に気遣った求人情報を「非公開で」たくさん揃えているのが特徴になっています。

求人情報探しはまずは「数」「量」が大事ですので、とりあえず医師転職ドットコムは利用したいところ。さらに、医師の求人情報はサイトによってまったく違ったものがかなりありますので、エムスリーキャリアエージェントリクルートドクターズキャリアのどちらか片方を併用。これで求人情報を探していくにあたっては準備OKです。

医師の年収平均は1,500万円〜1,600万円と言われていますが、その15%ほどを医師はアルバイトで稼いでいるというデータもあります。非常勤で働ける勤務先を探したり、スポットでアルバイトを捜したりしている医師の方も多いことと思いますが、少なくとも常勤で勤める病院の転籍を検討されている方や、初めての転職の医師の方は、まずは医師転職ドットコム(メディウェル)です。

最初に利用すべきサイトとして「医師転職ドットコム」を押す、非常に大きな理由があります。それは、他社では現在行われていない、医師転職ドットコムが唯一やっているサービス。特に勤務条件の設定が重要になる常勤勤務医師や、転職が初めての医師の方にとって、とても心強いサービスです。

非常勤アルバイト探しではなく、常勤での転職を検討されている医師の方は、転職サイトのランキングなどは見ずに、まず医師転職ドットコムは必須で利用するべき。さらに、エムスリーキャリアエージェントもしくはリクルートドクターズキャリアのどちらか片方に登録するのが良いと書きました。

医師転職ドットコムが「常勤医師」の求人情報探しに必須と言える理由についてですが、常勤医師の求人情報の数が多く、質が高いことは当たり前。実はもっとも大きい理由はほかにあります。

病院は「勤務条件」を曖昧にしたまま採用しようとする

医師転職ドットコムの最大の特徴(他の医師転職サイトではやっていないサービス)は、「3者間の勤務条件合意書の作成」です。これは、勤務条件(年収、日当直の有無、オンコールの有無、年間休日日数、ポストなど)に関する病院と医師との合意につき、書面でしっかり固めてしまうというもの。

実は、転職後に起こるトラブルの大半は、この勤務条件をあいまいにしてしまったことが原因。勤務条件については病院があえて曖昧にしようとするので非常に注意が必要なのです。

病院としては約束を後々ひっくり返せるように曖昧にしておいた方が有利です。年収や日当直の有無などを確定させてしまうと、万が一の際に打つ手がなくなってしまいますからね。また、人事まわりについては大手企業のようにしっかりしている病院も少なく、医師や看護師の労働条件の保護という思想がそもそも業界的に薄いというのも、ついつい病院側が医師との勤務条件の約束を曖昧にしてしまう理由のひとつでしょう。

「当直なしの約束だったはずなのに、結局日当直は避けられないということで、以前の勤務先と変わらない毎日を過ごす羽目になった」
「給与定時の際、【ボーナスは別】という話だったが、結局ボーナスも込みでの年収提示だと病院に後から言われてしまい、想定していた年収が100万円以上ダウンした」

こんなトラブル、実は枚挙にいとまがありません。

そこで、転職確定の際に病院と医師との間で勤務条件をばっちり書面で固めてしまうことが大事。給与の話や休日の話など、あまりしやすい話ではないのですが、転職サイトのキャリアコンサルタントが間に入ってくれるとこのあたりの話はとてもスムーズにすすみます。

さらに、曖昧にされてしまわないように「医師転職ドットコム」も入り、3者でまったく同じ書面を作ってハンコを交わします。これにより、勤務条件が曖昧になることや後々ひっくり返されることを避け、医師を守ろうという取り組みです。

実際、医師転職ドットコムでは転職半年以内の医師の離職率が非常に低く、この3者間合意書面の作成は評価されるべき取り組みと言って良さそうです。

病院・医局の退職をサポートすることができる

転職の際のひとつのハードルになるのは勤務先の病院や大学医局、医局長たる教授への転職意向を伝えることです。医師の世界はまだまだ狭く、退職の仕方を誤ると、それはそれはたいへんなことになるとかならないとか。。その医局の影響力があるエリアではもう仕事ができなくなってしまうなど、いろんな噂を聞きますね。

退職・退局の仕方にもノウハウがありますが、もちろん「どんな場合にも通用するテクニック」があるわけではなく、個別具体的な対応が必要になります。医師転職ドットコムはここに強く、「トラブルになりにくい退職理由の作り方」「退職を切り出すタイミング、周囲との相談の仕方」などを個別の事情を聞き取りながらアドバイスすることに強みをかなり持っています。

もっとも、実はエムスリーキャリアエージェントリクルートドクターズキャリアもサポートしてくれる部分なので、転職サイトをひとつ以上使っていれば問題ありません。

非常勤の勤務先やスポットアルバイトを探している場合と違い、常勤での転職では「勤務条件」の確定に非常に気を遣います。特に、転職が初めての医師の方は病院側の思惑を読み切れず、後々トラブルになってしまうことも多いので怖いところです。医師転職ドットコムでは書面で勤務条件確定を行い、医師の権利や立場を守っってくれることが、大きなポイントになることについてお話しました。

医師転職ドットコムを利用しつつ・・・残る大手2社であるエムスリーリクルート、どちらか片方も併用していくのが当サイトのお薦めフォーメーションです。

少し変わった・特殊なニーズがある方はm3(エムスリーキャリアエージェント)へ

エムスリーキャリアエージェントは「医師のワガママ」に最後まで付き合ってくれる、「病院との交渉力」を売りにしているサービスです。たとえば・・・

  • 60歳を超えての転職にも対応してくれます。
  • 医師の要望に応じ、新規での医療設備導入(数千万円単位)を実現してくれたりします。
  • 応募枠のなかった病院に応募し、転職を実現させてくれることも。
  • 先進的医療・高度な医療・特殊医療など、選べるこだわりポイントが多く、そもそも細かいニーズに合う求人情報を選びやすくなっています。
  • 登録しておくだけで、お薦めの求人情報が流れてきます。週4日勤務のお薦め、院長職の優良求人ベスト5、学会参加費用負担求人、専門医資格歓迎など。

その他、とにかく様々なニーズに対応するのがエムスリーの得意技なので、キーワードごとに求人情報を選びやすくなっています。

・常勤求人情報:産業医、内視鏡、病理、糖尿病、在宅、製薬、緩和ケア、透析、読影、緩和、放射線治療、乳腺、後期研修、カテーテル、訪問診療、リウマチ、PET、心カテ
・非常勤求人情報:内視鏡、糖尿病、午後、透析、健診、在宅、産業医、半日、乳腺、外来、ゆったり、救急指定なし

ただし、このエムスリーの最大の強みはやはり転職先病院との条件交渉力。医師に変わって年収や休日などを交渉してくれるわけですが、この強みは非常勤医師の転職では生きてきません(非常勤ならむしろ、この後ご紹介するリクルートドクターズキャリアがベストです)。

複数の医師求人サイトから求人情報を集めてきてくれる

エムスリーキャリアエージェントのもう1つの特徴は、他の医師求人サイトから求人情報を集めてきて掲載しているところ。ネオキャリア、ドクタービジョン、メディキャリア、ジェイ・エム・シー、メディカル・ステージ、ソシオメディカル、クラシス、医師のとも、キャリアブレイン、日本ドクターズクラブなどなど・・・

求人情報の「数」では医師転職ドットコムの4万件弱にはかないませんが、それでも3万件以上あることを思えば十分あると言って問題ありません。また実際、医師転職ドットコムの求人情報は「実際に優良と言える求人情報の比率」は実はあまり高くないのです。エムスリーキャリアに集まっている求人情報は「様々な求人情報サイトのエース級」と言えるものや、「少し変わったニーズにも対応できる(特徴のある)求人情報」などが多いようです。

このため、「初めての転職」「とにかく忙しい医局を抜け出したい」「年収と勤務時間、休日のバランスが欲しい」という方は医師転職ドットコムのみでもいいかもしれませんが、やはりニーズが明確な40代以降の医師の方(常勤勤務をご希望)はエムスリーキャリアエージェントとの併用が必須になるでしょう。

また、「現在ある求人情報」の中から転職先を選ぶのではなく、「求人情報を出していない・募集が終わってしまった病院に転職したい」「求人情報としてオモテに出ている条件よりも、良い条件で転職したい」といった、ワンランク上の難しいニーズを持っている医師の方にも、エムスリーキャリアエージェントは大きな力を発揮するサイトです。m3.comの持つブランドや営業力、交渉力、レベルの高い独占求人情報など、こちらも魅力的な求人情報サイト。

そして最後にリクルートドクターズキャリア。このサイトに集まる求人情報は特徴がはっきりしているため、使い分けを考えるうえでは以下を抑えておけばOK。

  • 週1日〜OK、日12万円以上などの定期非常勤アルバイト案件がとても多いのが特徴。
  • 常勤でなく非常勤のアルバイト探しに専任の担当者を付けてくれるのは、おそらくリクルートドクターズキャリアだけ。
  • 院長や副院長、部長のような役職付き+年収2,000〜3,000万円の医師求人情報が最も充実しているのもリクルート。
  • 診療科目別のコンテンツが充実しているので、マイナーな科目での転職をされる医師の方にもおすすめ。

あとは、そもそも「非公開求人情報」を一通り見てみたいという医師の方。無料登録だけで非公開求人情報まで全部見られるのは、リクルートドクターズキャリアだけです。

まとめー医師転職ドットコムの利用は必須で

  • 転職が初めてだ
  • 常勤勤務を希望しているが、当直やオンコールを避けたい
  • とにかく忙しすぎる現状をなんとかしたい、休日をしっかり取りたい
  • いったん医局を辞めたい
  • 退職に大きな不安がある
  • 休日をしっかり取りたい

などなど、年収や勤務時間、休日や出勤頻度など、ストレートな勤務条件を転職で改善したい医師の方は医師転職ドットコムをメインで使います。

突っ込んだニーズを満たしたい40代以上の医師はエムスリーキャリアをメインに

  • しっかり常勤で勤務することを希望している
  • 専門医・認定医の取得に意欲があるor既に取得しており、優遇してくれる病院を探したい
  • 先進医療、特殊技術を学べる勤務先・生かせる勤務先の相談をしたい
  • 他の医師と比べて少し特殊なニーズを持っている・こだわりたいポイントがあるため、「詳しくわかるヤツ」に相談したい
  • 転職したい先の病院の目星がついていて、医師を募集していないが、なんとか交渉して欲しい
  • 新規の医療機器の導入や施設の設置等、自分の勤務条件以外のことまで病院と交渉してくれるコンサルタントが欲しい

といった方はエムスリーキャリアエージェントをメインに。「わかるヤツ」「詳しいヤツ」「頼れるヤツ」がいるのがここです。さすが日本一の医療情報配信サイト「m3.com」。

常勤・非常勤ともに「割のいい求人」「高額年収求人」はリクルートドクターズキャリア

  • 院長、副院長、部長など重要ポストの年収2,000万円以上の求人情報を探している
  • 大きな優良病院での勤務を希望している
  • 外来1日12万円以上、当直1回10万円以上等の非常勤の求人情報を探している
  • とりあえず「非公開求人情報」というものを見てみたい

この場合にはリクルートドクターズキャリアですね。常勤・非常勤ともに「割のイイ求人情報」が固まっている印象です。

・・・といろいろ書きましたが・・・

求人サイトの登録は非常に簡単、1分程度で無料ですぐできます。あまりごちゃごちゃ考えずに最大手3サイトにはすべて登録してしまってから、求人情報の紹介を受ける準備を整えていくのが最短かつ最良と言っていいでしょう。