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オーナー社長の暴力息子にひれ伏すしかなかったブラック企業

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埼玉県にあるその会社は今で言えば十分に「ブラック企業」に該当すると思います。その会社に正社員として就職した大きな理由は、給与が良かったからですね。何らかの怪しさは感じたのですが、面接でもそのブラックさを感じさせるようなことはありませんでしたし、見学させていただいた社内の雰囲気もいたって普通の会社でした。

月額で手取り30万ちょっともらえるのはやっぱり魅力だったんですよね。仕事の内容に比較してちょっと高いかなとは思ったんですが、手取りの魅力にはかないませんでした。結局、1年も勤めることになってしまったその会社なのですが、どのあたりがブラックなのかを書いてみたいと思います。
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日常的な暴力

先ず、普通はあり得ないのですが、日常的に「暴力」が繰り返されていました。言葉の暴力ももちろんそうですが、現実の身体に対しての暴力行為が頻繁になされていたのです。体育会の部活じゃあるまいし、まさか事業会社でそんなことがあるとは想像を超えていました。

なぜ、それが日常的になされていたのかというと、止める人がいないからです。なぜ、止められないか。その部門の一番の上席が暴力行為を主に実行していたからです。その上席は、オーナー社長の息子です。こうして書いてみると、すでに組織として何かをなし得るという「会社」としての形態はなかったんだなと改めて思います。

暴力がなされるのは、何か作業上のミスをしたとかの理由で蹴りが飛んでくるわけではなく、その人の気分しだいなんですね。職場の雰囲気は、かなりの緊張感に包まれていました。仕事のミスをしないように、ではありません。カレの気分を損ねるような言動や態度はなるべくしないようにしていましたからね。当時の従業員たちは、作業の内容よりも、そのほうに気を遣っていました。その上席の同僚も部下もすべて。

鎮痛剤を毎食後飲まないとやっていけなかった

言葉の暴力もすごかったですね。ちょっとの作業ミスを捉えて、「そんなのオマエじゃなくたって出来るんだ、明日からオマエの息子連れて来い、三歳でもできるんだ、そんな仕事!」とか、「そんなあり得ないミスするなんて知ってたら採用しなかったぞ、面接のときにオレは出来ないオトコです、ダメなオトコですって言えよ(笑)」とか言われたことがあります。しかも、大勢の社員の前で。

そのときのストレスのかかり具合は自分にはかなり応えました。胃の痛みのため病院にもかかり、鎮痛薬を毎食後飲んでいたのを覚えています。それでも、給与が良かったから、なかなかその職場を離れるキッカケがつかめなかった原因です。

日常的に、蹴りとか罵詈雑言を浴びせられていると、それ自体が当たり前のことになってしまっていました。たまに、暴力がない日などがあるんですが、無事に済んだという安堵とともに、なんだかちょっと足りないような不思議な感覚でした。人間に本来備わった柔軟性ということなのでしょうか、慣れというのは怖いものですね。通常の感覚を麻痺させてしまう。
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入院したらあっさり解雇

胃の痛みに耐え切れなくなり入院したことで、やっとその職場と縁を切ることができました。自分から辞めると言ったわけじゃなくて、その機会をいいことに解雇されました。この期に及んでもこのブラック感はすごいですよね。

なんというか、やり放題なんです。一時入院しただけで別の理由をつけて解雇、これ労働基準監督署にかけこんだら問題に出来ますよね。身体的な問題がすでに限界だったので、いくばくかの「見舞金」をもらって退職となりました。

現在の仕事はまったく暴力もなく、当然ですよね、いたって普通の社員さんたちと楽しく作業をしています。思えば、工場のライン作業というのは閉鎖的な職場なので、人間も閉鎖的というか、心が狭くなってしまいがちですよね。外部との交流の機会がほとんどありませんから。そんな中でも、ちゃんと自分をしっかり持って、作業に誇りをもつとか、他に趣味を持つとかしないといけないですね。

本来的に閉鎖的な仕事に精力をつぎ込みすぎると、究極的には暴力にいくような状態にもなってしまうのかもしれません。

ブラック企業に入ってしまったのは「運」なのか

今の職場の同僚とは、草野球でつながっています。毎週末には練習や試合でも会うほどに仲がいいです。前職とは大違いですね。人間関係がうまくいっていると、メンタルの疲れがほとんど感じません。つらい仕事でも、その辛さを緩和してくれるのが良好な人間関係ということなんでしょう。

それが、面接のときに分かる方法があればいいのでしょうけど、こればっかりはある種、「運」ですよね。入った会社自体は良くても、教えてくれる直属の上司がいやな人だったりする場合もありますし。

いずれにしろ、前職のブラック会社のブラックぶりは、現職でも「話のネタ」として使わせてもらっているので、今となってはいい経験です。

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