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短納期のお仕事を受注。担当営業が支払い段階で「逃げ出す」という前代未聞の事態に

職業:フリーランスのWEBディレクター
困った依頼:全国の保養施設カタログをWEBサイト化する 

とある全国の保養施設(温泉やレストラン、ホテルなど)と提携しているディスカウントカードの、ご利用可能施設をWEBサイトに起こすという案件でした。施設数は合計約3000箇所。これを1週間で上げるというとんでもない短納期作業でした。まさにトラブル案件の匂いがしますが、問題は作業後に起こりました。

短納期なのに勢いで受注してしまった案件らしい

事の経緯は、いつも仕事を受注している企業の営業担当の方からのお願いでした。小さな街のインターネットカフェを併設していて、そんなに大きい規模ではない制作会社なのですが、どうやら勢いで受けてしまったらしいのです。

自社でも調整したがスケジュールが合わなく、止む無く外注制作会社何社かに作業を依頼したそうですが、あまりの短納期なので全て断られているとのことでした。とっても困っているご様子です。

相談を受け、お世話になっているのは事実だし、おそらくこのシチュエーションでは私のようなフリーランサーでないと対応出来なそうだなと思った事と、丁度時間も空いているし、前の仕事でスポットのアルバイトを5名使っていたので、そのまま一週間延長で作業出来ないか調整してみることにした。

基本的にこんなリスクが高い仕事は受けないのだが・・・という前提で営業担当へ話しをし、前仕事の締め作業をしているアルバイトに話をしてみる事にしました。

5営業日で3000件の突貫作業

アルバイト達は快くOK。見積では間に合うかどうかギリギリの、こんな危険な仕事なので、割増の作業料金と、取っ払い(納品後即振込又は現金支払)での支払いをお願いしました。アルバイト達にも取っ払いを約束し、これで契約成立です。早速作業に取り掛かりました。

作業打ち合わせをしてみると、仕様が非常に曖昧でした。さすが短納期の案件です。まずページの基本レイアウトが決まっていない。どのようなレイアウトにしましょうか?と尋ねてみると、なんと決まっていないので決めて欲しいとのこと。

ではカタログページ以外のトップページや、サイト構成にも不安が出てきましたが、まず自分のタスクはこの3000件を終わらせる事で、この時点ではそこまで頭が回っていませんでした。

「では本案件は時間がないので、とてもシンプルな構成にします。デザインはあとで合わせてください。まず3000件終わらせる事を優先します」とお伝えし、PHPにてページを自動生成する仕組みを1日で作成。

アルバイト5名はひたすらデータの入力と、カタログの写真データをスキャンして取り込むといった突貫作業。3000件なので5営業日換算で1日600件。写真データは複数あったので手間が掛かりましたが、なんとか納期ギリギリでなんとか間に合いました。

納品時取っ払いの約束が・・・

納品の日です。連続で徹夜をして疲労困憊のアルバイト達を帰宅させて、朝一番で依頼主のオフィスへ行き、出来上がったサイトを納品しました。担当営業は出来上がりを受け取り、このまま作業完了との事でした。

「問題無いでしょうか」という私からの問いに対しても「問題無い・・と思います」となにやら煮え切らない返答。それもそうです。依頼主もクライアントとの詳細な仕様の詰めをしていないのですから、判断出来る理由がありません。

それでは、約束通り作業料金のお支払いをお願いしますとお伝えすると、担当営業はそのまま事務所の奥へ行きました。なにやらヒソヒソ話をしていて、一向に出てきません。そして、出てきたと思ったら「本日料金を支払うことが出来ない」との事でした。

私は「見積上でもお約束していますよね」と食い下がり、「アルバイト達にも取っ払いで支払いをする必要があります。どうしても本日支払いが必要です。なんとかしてください」と強く要望しました。担当営業が言うには、今会社に現金が無いのでお渡し出来ないとのことでした。

それでは振込でも結構ですのでお願い致しますと伝えると、また事務所の奥へ行きヒソヒソと話をしていました。煮え切らない私は語気を強めて、いつまでに結論が出るのか時間を確約してくれと依頼しました。30分待って下さい、との事だったので一時事務所の外へ行き、コーヒーを飲んで待つことにしました。

担当者が逃げてしまった

そして30分後、戻って受付で担当営業の方を呼んで見ると・・・外出したとの事でした。営業の方の携帯電話を何度呼び出しても折り返しなし、約束のお支払いはどうなるのですかと受付に問いただしても、わからないの一点張り。

困り果てた後、依頼主の社長が戻るまで待たせて貰う事となりました。そして夕方頃、社長が戻った所で事の経緯を説明しました。担当営業は逃げ出してしまったのです。なんと本案件に関しては社長は知りませんでした、担当営業の独断で進んでいた事が分かりました。社長も困り果てていましたが、事情を理解して頂いて、なんとか現金にてお支払いしてもらう事が出来ました。

今回は短納期の作業で、最初からトラブルの匂いがしていましたが、まさか担当営業が支払い段階で「逃げ出す」といった事は後にも先にもこの件だけでした。結局集金にまる1日使ってしまったトラブル案件でした。