給料がよくても退職する看護師たち。表向きの理由は家庭の事情

高給取りなイメージの看護師の実態は

厚生労働省の調査によると、2012年度の看護師の平均月収は33万円というデータがあります。賞与を含めた平均年収は471万円で、平均年齢は34.6歳。男性看護師の平均年収は488万円、女性看護師は470万円と男女差もごくわずかです。といっても、男性の割合は7.3%だけなのでやはり女性色が強い職業でね。

対して、国税庁の民間給与実態統計調査によると、30代前半の女性の平均年収は297万円というデータがあります。ちなみに同世代の男性の平均年収は431万円ですから、やはり看護師の給与はかなり高いですね。

おまけに給与以外の待遇も充実しています。病院の近くに寮があったり、院内に保育所を設置しているところも少なくありません。医療も日々進歩しますから、常に新しい情報を習得しないといけないという大変さはありますが、新人看護師向けだけでなく、長年勤めている看護師や管理職向けの研修まで用意している病院も多いです。

ただ、看護師の仕事は体力的にも精神的にもタフでなければ務まりません。立ち仕事で時間も不規則な上、患者さんへのケアにも神経を使います。命を預かっていますから、医療ミスを起こすことは許されません。給料が高くないと割に合わない、というのが看護師の本音なのかもしれません。

実は高い、常勤看護師の離職率

日本看護協会によると、2012年の常勤看護師の離職率は10.9%で、高給にも関わらず10人に1人は退職しているのです。関東や関西の都市部では12~14%代とさらに高い数値になっています。また、長時間の夜勤がある病院の離職率も高く、月に80時間以上の夜勤がある病院の離職率は17.3%に上ります。

離職する理由の上位は結婚や妊娠、出産、育児、介護、ご主人の転勤など、家庭のやむを得ない事情になっています。ただ、これらは表向きの理由で、本当の理由は残業や夜勤が長時間に及ぶことや、意外と人間関係によることが多いようです。 

某看護師転職サイトが行ったアンケートで面白いものがありました。看護師の離職理由ランキングが建前編と本音編で2つあるのです。建前編だと家庭の事情が1位なのですが、本音編だと10位になっており、本音編のダントツ1位はいじめやパワハラなどの人間関係です。次いで、労働環境の不満が続きます。

どこの医療現場でも尽きない人間関係の悩み

残念ながら、人間関係の悩みというのはどこの医療現場でもあるようです。逃れられないなら、立ち向かう勇気も持ちたいです。陰口をたたかれ、その内容が耳に入ってきて改善の余地があるようでしたら、改善しましょう。また陰口を言う人は一部でしょうから、陰口を言わない人たちと人間関係を作るよう努めるのもいいですね。

意地悪な上司がいても、大きな病院ならそのうち異動になるかもしれません。仕事自体に不満がないなら、受け流す術を覚えましょう。ただ、無視され続けたり、ひどいいじめやパワハラなど、解決策を見いだせず我慢し過ぎて心身にも影響を及ぼすようであれば、思い切って転職を考えてみるのもいいかもしれません。