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プロジェクト破綻後、元クライアントがコードをパクり、別アプリとして販売

職業:SE
困った依頼:アプリソフトの開発 

今はフリーでプログラマー兼SEをやっていますが昔は会社でみっちりコードを書いていました。10年近くコードを書いて地味な仕事に耐えきれずに飛び出してフリーをやっています。仕事内容は様々で日々勉強ですが今までにあった変わった仕事依頼を挙げてみます。

自分が作成したコードを別案件で修正させられる

会社に勤めていた時の話です。入社5年目くらいの新人プログラマーでしたから、何のコードだかよく分からないアプリ系のソフトを作っていました。仕事自体はいつも通りに地味ですからひたすら朝10時から夜8時ごろまで椅子に座り、カタカタとタイピングの毎日でした。

そんな日々を2週間続けて、ようやく自分の担当部分が終わり、作動検査も無事終了してホッとしてコーヒーを飲んでいました。そして机に戻ると上司に呼ばれて「新しい仕事」を渡されました。

こんなのは当たり前の光景なのですが、その仕事内容を見るとどこかで見覚えがありました。良く見ると先ほど終えたばかりの仕事に「手を加えろ」と言う仕事でした。

まあ、コードを打つだけの身分としては特に驚きませんでしたから、不必要な部分を消して新しくコードを記入していく作業に取り掛かりました。しかし、消す部分が多くて、しかも細かい。

プログラマーとしては最悪の気分

更に、自分が先ほど終えた仕事を消してやり直すというのはプログラマーとしては気分最悪と言った感じです。それでも我慢して地道に1週間ほど徹夜の毎日でした。クライアントの依頼で急いでいるそうだったので、上司にも急かされて何度もコードを書きかえて、相談してアルゴリズムの変更をしました。

4日連続の徹夜をフラフラになりながら何とか終えて、やっと完成して作動確認で問題が少しありましたから、そこを調整して自分の担当部分は完成しました。その後いつものことですが、周りのサポートに回ります。新人プログラマーは仕事が遅いですから私たちのような先輩プログラマーがサポートするのが会社の基本体制です。

私の担当は二人ほどいましたからその後輩をサポートしながら動作確認を終えてプロジェクトが終了しました。その後はノリノリで会社を出て居酒屋で大騒ぎして、家で泥のように寝るのがスタイルです。

サポートに回った後にプロジェクトが破綻

その時点で何となく嫌な予感がしていました。クライアントは結構な1000人以上の社員がいる大手の情報システム管理会社ですから、すっぽかされることは心配していませんでしたが、ケチで有名です。何度も担当者が会社に来て、予算のことでうちの会社ともめているのは聞きました。

末端の社員にはよく分かっていませんでしたがよく営業の友人は愚痴を言っていました。そんな会社ですから仕事のやり直しがあった時も驚かなかったのです。それで休日を挟んで翌週会社に行くと慌ただしく動き回っている社員がたくさんいて「夜逃げでもするのか」と冗談がてらに聞いてみるとプロジェクトが破綻したと聞きました。

時期的にボーナスの計算がされる時期でしたから、私たちにしてみると由々しき問題ですし、何よりも700万円以上の大型案件です。総勢30人以上がかかわっていることですからわが社にしてみると大問題でもありました。

それでだんだんと事件の概要が分かってきました。結局プロジェクトはなくなり、私たちが3週間かけてフラフラになりながら書いたコードはなぜかクライアント側に渡っており、プロジェクトの一方的破綻通告されました。

クライアントがこちらのアプリをパクって販売

ただコード書くだけの仕事でも完成した例えばアプリゲームが世の中に出ると嬉しいものです。それだけが生きがいですから、このようなことは初めてでした。そして私たちが作ったアプリを返してもらうのに1年もかかりました。なぜならばそのクライアントは私たちが作ったアプリに手を加えて新しいスマフォ用ソフトを作って販売していたからです。

あまり自慢できることではありませんがアプリと言うものは内容が似ているということはコードも似てきますし、基本コードが存在しますから、業界内ではこの様な話はよく聞きます。コード自体簡単見られますからすぐに誰が作ったものなのか分かるのです。携帯ゲーム会社の大手が良く似たアプリゲームを出してもめて法廷闘争になったのは有名な話です。

私たちみたいな下請け会社にとって大手からこのようなことをされると大きな声では言えませんのでうやむやにされるのが一般的です。ただ今回は事情が違いました。あまりにも似すぎていたのです。

どう考えても私たちが作ったソフトに素人には分からない変更を加えて自社製品として販売していたのです。デザイナーの書いた絵が似ていることにはすぐ気が付きました。本人も泣いていました。「パクる」行為は良くはありません。しかしこれだけのアプリ会社が乱立するとこのようなことは起こりうることです。それでも限度があります。

上司が怒って穏やかな会社が一瞬にして地獄絵図でした。その後社長とあちらの社長が話し合って、金額はある程度支払われたそうですが、いくら支払われたのかは分かりません。噂では100万円程度と聞いています。

下請けですからその後もその大手会社とは取引を続けていますが、皆は怒っていました。