志望動機の文字数は何割?職務経歴書と面接時の目安と少ない時の裏技

転職の選考で、志望動機は必ず問われる重要な項目です。しかし、いざ応募書類を前にすると、どれぐらいの文字数が適切なのか悩んでしまいますよね。また、応募先によっては文字数制限があるところもあります。多すぎず、少なすぎずに書類記入する方法、そして面接場面でもうまく伝える方法を解説しましょう。

志望動機の文字数の目安が知りたい!職務経歴書・履歴書・面接の平均文字数を紹介

ここでは、中途採用の選考段階である「書類選考」と「面接選考」で、うまく志望動機を伝える平均的な文字数を解説します。はじめに、文字数が指定されておらず、また面接官から話す時間の指示もなかったという前提で、何文字程度あれば適切かという目安について説明したいと思います。

(1)書類選考を通過するための必要文字数

①「職務経歴書」の志望動機は約500文字

〇職務経歴書の記入は3部構成で

職務経歴書は、転職活動の応募書類で一番重要視される書類で、その出来映えは転職成功を左右します。メインの職務経歴と、今回のテーマである志望動機、そして特技や資格といった自己PRを、3部構成で書きます。

それぞれ大事なテーマなので、文字数の割合としては、職務経歴、志望動機、自己PRそれぞれ3分の1ずつと考えて下さい。

〇A4用紙1枚を基本に作成

一般に職務経歴書は、A4用紙1枚にまとめます。40字×36行=1440字が標準的なA4用紙全体の文字数なので、「志望動機」としては3分の1の、約500文字程度(改行を含み12行が目安)を記入します。

もちろん、前職数が多くて職務経歴部分が長くなったり、保有資格はじめPRポイントがたくさんある場合も考えられますが、その分は枚数増としてA4用紙2枚を使うようにして、志望動機については約500文字(約12行)を確保するようにします。

②「履歴書」は職務経歴書の要約版で約200字

〇JIS規格の標準タイプがおススメ

履歴書は応募者の氏名や住所、学歴などを中心に、応募者の個人属性をフォーマルに伝えるのが目的です。市販されている履歴書類では、項目の枠取りが少しずつ変わっていて、学歴・経歴の枠取りの広いのもあれば、志望動機や自己PR、趣味・特技にスペースを割いているものなど様々です。

したがって、履歴書類のフォーマットが変わる以上、文字数も決められないというのが実態ですが、一般的にはJIS規格の標準履歴書を使うのが一番取り組みやすくおススメです。

理由は、フォーマットがシンプルで「職務経歴書の要約版」という目的を果たしているからです。実際の話、慣れた採用担当経験者なら前段の職務経歴書を中心に転職者の詳細を見てくれます。

〇手書きが基本で1行20文字×10行

このJIS規格の履歴書の志望動機欄は、「特技、好きな学科、アピールポイントなど」といった、自己PR欄と一緒になっています。要は、どれを選んで書いてもいいということなので、ここは迷わず先頭の「志望動機」を選んで書きます。

さて本題の文字数ですが、履歴書作成は手書きが原則で、ということは書く人の文字の大きさによって変わるので要注意です。用紙に書かれている印刷文字(フォントサイズは9ポイント)では小さ過ぎます。

手書きの場合、印刷文字のようにキチキチと詰めた字はなかなか書けません。したがって、大き目で「フォントサイズ14~16ポイント程度の手書き」にすると、「1行=約20文字」となり、記入スペース全体で約200字前後(目安は、改行・空白を含み10行程度)となります。

〇職務経歴書との重複を気にせず記入

ここで、職務経歴書の志望動機と内容が重なるが大丈夫か、という心配がありますがまったく無用で、あくまで要約というスタンスで書いておいて問題はありません。

また、タイトル項目に羅列してあった「特技、好きな学科、アピールポイントなど」で、特に志望動機より先にどうしてもPRしたいことがあれば、それぞれ箇条書き(1~2行)にして、最後尾に『詳細については、職務経歴書をご参照下さい。』と明記しておけば大丈夫です。

③実際に書く時の文字数の注意点

〇改行を必ず行うこと

職務経歴書にしろ履歴書にしろ、実際に書く時は必ず改行することを覚えておいて下さい。改行を行わずに一気に書いてしまうと、息苦しい印象を与えますので注意しましょう。

職務経歴書の500文字なら2~3回程度改行すると非常に読みやすくなります。結果的に、実際の文字数は1割減の450文字が目安となります。

また、JIS規格履歴書の手書きで改行を含むと約200文字(10行程度)が、実際には1割減の180文字が目安となります。

〇Wordなど文書作成ソフトで文字数を確認

いずれの応募書類も、Wordなどの文書作成ソフトを使うと文字数カウントができるので、それで確認をします。また、履歴書は手書きですが、自分の筆記グセで用紙に記入し、だいたいの文字数を数えるようにします。

そしてすぐに手書きせず、一旦Wordで打って文字数を確認してから手書きの清書をすると書き損じたリ、文字量を間違うことがありません。

〇応募書類は手書きかパソコン作成か

職務経歴書は手書きする必要はありません。職務経歴と自己PRを入れると文字数がかなり多くなり、読みやすさの点から指定がない限りパソコンで作成します。

一方、履歴書は手書きを推奨される場合がほとんどです。名前、生年月日、住所など入社後の人事書類として保管されるフォーマル書類なので、応募企業は本人による手書きを求めます。

(2)面接で話す時間を文字数に換算

①一次面接で1分間話せば約300文字

書類選考を通過すると次は一次面接です。また、書類選考をせずに書類を見ながら一次面接を一緒にやってしまう会社もありますが、いずれにしろ転職者の志望動機は転職面接でも重要な質問項目です。

特に一次面接は、人事担当者の中でも若手の採用担当が行い、“粗(あら)より”といって、応募者を幹部クラスが行う最終面接へ推薦するにふさわしいかどうかを選別するのが目的です。

したがって、面接時間を20~30分という比較的短時間で進める傾向があり、ひとつひとつの質問に対してコンパクトに返事を返していくのが好まれます。志望動機への答えとしては、時間的には1分程度と考えて下さい。

この1分間に話せる文字数は、アナウンサー的な口調だと一般的に約300字と言われます。アナウンサーほど流ちょうに話せないのが普通ですが、別にニュースを読むわけでもないので、「え~っ」という間が多少入ったり、言葉を時々忘れたりするというプラスマイナスがあり、結局準備としては300文字前後と考えて下さい。

②最終面接では「突っ込み質問」も想定

最終面接は、一次面接の面接官とは雰囲気が多少異なり、ちょっと重そうな幹部クラスが登場してきます。最終面接用に新たな志望動機を用意する必要はまったくありません。まずは、一次面接で聞かれた時と同じ応答に徹します。

しかし、会社幹部ともなれば自社への愛着は若手以上なので、深堀質問やいわゆる突っ込み質問は想定しておく必要があります。したがって、当初の予定の300字に加え、応募先企業の情報を整理して、たとえば次のような突っ込み(深堀)質問を想定しておきます。

いずれも、100文字~200字程度話せるように用意しておくと安心です。

「同業他社との比較で当社を志望する理由は?」
「HPの中で当社を志望しようと思った項目は?」
「当社の企業理念のどの点に引かれて志望したのですか?」
「当社は本命企業ですか?」
「当社の募集職種を志望する理由は?」

志望動機に文字数制限がある場合、何割埋めればいいの?

この章では志望動機の文字数に指定がある場合について解説しましょう。会社指定の志望動機書やエントリーシートでは自ずと文字数が制限されます。また、面接では話す時間を〇分以内と指定してくる場合もあります。多すぎず少なすぎず、何割ぐらいにまとめれば一番いいのかという悩みに答えたいと思います。

(1)書類で文字数が指定された場合

①指定の文字数(記事スペース)の9割が目安

指定の文字数は、具体的に「〇〇文字以内」と明記される場合もあれば、独自に作った志望動機書やいわゆるエントリーシートでは記入スペースが結果的に文字数制限となります。文字数、記入スペースを9割を下回らないように書くことが基本です。

いくつか理由がありますが、ビジネス的にいえば指定文字数は「与件」といわれるもので、仕事をする上での与えられた条件と同じ意味を持ちます。この場合だと、志望動機を語れるチャンスとして文字数を精一杯、できればすべて使い切ることが好評価となります。

仕事を完成するのに3日あげようと言われたが、1日でさっさと済ませたとなると、あと2日を使ってもっと良い出来映えに仕上げられたのにもったいないとなり、ビジネス効率的には非効率と言わざるを得ません。

記入スペースの考え方も同様です。9割以下の余白を作ることは「もったいない」につながり、チャンスを活かし切れていないという判断になります。

②文字数(記入スペース)がオーバーしてもいいのか

逆に指定文字数より多くなる場合はどうでしょうか?これも、ビジネスセンス的にはアンダーコントロール、つまり制御不足でNGとなります。文字数が少しオーバーしてごめんなさい、少しぐらいイイでしょという発想は仕事場面のいい加減さにつながります。

たとえば1ヶ月という仕事納期を1日だけオーバーした、使用経費限度を若干超えてしまった、いずれも許容範囲を勝手に少し増やしたというのはビジネス的にはありえないことなのです。

応募書類の記入スペースをはみ出し余白まで記述していたり、違う項目のスペースへ進出しているのは見た目に非常に見苦しいものがあります。手書きにせよパソコン作成にせよ意味は一緒です。

③指定の文字数が多い場合と少ない場合の違い

指定文字数がたとえば1000字以内だと、志望動機的としては多い文字数の部類に入ります。また、100字だと少ない部類に入ります。

原則9割以上にまとめるのが基本ですが、注意しておきたいのは指定文字数が少なければ少ないほど、余白が目立つということです。100文字の9割なので90文字で収めればいいようなものですが、見た目の印象は指定文字数が1000文字のように非常に多い場合の9割に比べ、「空白感」が顕著なので注意しましょう。

(2)面接で話す時間を指定される場合

①時間管理はビジネスの基本

面接時に「志望動機を1分間で話して下さい。」といったように、時間指定されるのは書類の文字数指定と一緒です。ビジネス的には時間管理の一環です。仕事で、企画書のプレゼンを3分以内にやらなければならないというのはよくある話です。

与えられた時間を最大限有効に使い、趣旨を伝える力はビジネスマンの大切な能力要件です。その意味で「1分間スピーチ」として、あらかじめ自分の話すスピードを文字数換算して練習しておく価値はあります。

一般に聞きやすいスピードだと、1分間300字程度と言われます。ただ面接なので、約1分間で終了して良かったという問題ではなく、当然突っ込み質問は想定しておく必要があります。

②極端な時間オーバー(ショート)は悪印象

時間を守れないビジネスマンはそれだけで失格ですが、1~3分程度のスピーチを求められ数秒のオーバー(ショート)は許容範囲です。

ただ、気を付けなければならないのは、話していて結論のなかなか出てこない1分、2分は非常に長く感じるものです。何が言いたいのだろうかと苛立つものなので、大原則の「結論を最初に述べる。」ということを忘れないようにしましょう。

「1番の志望動機は御社の成長性です。具体的には……。」を心掛けると時間コントロールは非常にやりやすくなります。

逆に時間ショートの最悪のパターンは、結論しか言わないこと。いわゆる一問一答で終わってしまう場合です。具体性や、理由、例示、エピソードなど補完する話がなくて時間を余らせて終わってしまうのも悪印象です。

志望動機の文字数が足りない…少なすぎ・多すぎに使える3つの対処法

書き出した志望動機が長々となってしまい、なかなかまとまらないことってありますよね。また、逆にどう書いても文字数が少なく、スペースが埋まらないこともあります。これは面接場面で話す文字量も一緒です。ここでは、文字数の多い少ないをうまくコントロールする具体的対処法を紹介します。

(1)文字数が少ない場合の対処法

対処法1.志望会社への興味部分を追記して増やそう!

志望動機の構成要素で外してはいけないのが、志望する会社への興味です。文字数が少なくなりそうな時、ここを膨らませられないかと検討します。志望会社に興味があり、そこで是非働きたいという熱意を述べる時、以下の順番で漏れはないか検討します。

A.企業理念、本業の成長性、最近の業績の伸長度、将来の可能性など
B.人気企業度、新規事業への取り組み、ニュース記事・話題性など
C.社員教育制度、福利厚生など会社制度で優れている点など

もし、C.の制度面だけに興味を持ち志望しているなら、A.の理念や本業への興味は必須で外してはいけません。また、ニュース記事検索やホームページを参考に、B.のような話題性や情報がないかを探し、あれば追記して文字数を増やす方法です。

対処法2.自分のスキル・能力を棚卸して追記しよう!

志望動機の2番目の必須要素は、自分にはこんなスキルや能力があり、是非御社で生かしたいから志望したという理由です。次の項目に沿って、もう一度自分の能力全体を見直します。

A.テクニカルスキル(技術的側面のスキルで、営業スキル、事務能力、各種資格など)
B.コンセプチュアルスキル(業務遂行側面のスキルで、交渉力、分析力、マネジメント力など)
C.ヒューマンスキル(人間的側面のスキルで、協調性、積極性、コミュニケーション力など)

これらは、自己PRでも出てくると思いますが、志望動機で使う時は、自分のこんなスキルや能力は御社でこそ発揮できる、あるいは御社で是非発揮したいと思い志望しましたという本気度を示すストーリーになります。

A.B.は実戦経験やそれなりのキャリアが必要ですが、C.は学生時代までさかのぼれば再発見して追記することができます。さらに、文字数が許せば代表的なエピソードを挿入すれば文字数を稼ぐことができます。

対処法3.今回の募集職種に向いていることを加える!

志望動機をさらに加筆したい場合の対処法、最後は今回の募集職種や仕事内容に対して自分のスキル・能力、あるいは前職経験がピッタリなので、是非入社したく応募したという流れです。

もちろん、我田引水で良いのです。そのために、今回の募集職種に必要なスキル・能力をしっかり自己分析しておき、「対処法2.」で整理した能力要件が当てはまるので志望したと書きます。そしてさらに、次の項目を再度見直し追記します。

A.募集職種で、将来のキャリアアップ・スキルアップを図れる可能性があり、自分の意欲・興味・関心度が高い。
B.募集職種に、適性があるという前職時の評価・評判、適性検査結果など。
C.募集職種に、ピッタリの具体的実績を保有

A.の中で、「将来へのキャリアアップ・スキルアップ」は必須です。自分の転職活動の目的にもなります。憧れていた職種、大好きな仕事なので志望したという書き方です。ここで、前職の退職理由に軽く触れ、前職で残念ながら果たせなかった目標を、貴社で是非実現し貴社に貢献したいと書きます。

B.C.は前職時代から、イイ面だけを探して見つけます。特に実績は客観的評価につながり、営業職種なら前職の営業担当時代の数値的実績、管理系職種ならプロジェクト的な実績がいいでしょう。

あえて、面接で聞きたくなるように「入社以来の営業経験者として実績を生かしたい」、「プロジェクトを成功させた経験者として貴社に貢献できると考え応募した」と書けば、必ず興味をもってくれます。

(2)文字数オーバー(長話傾向)の対処法

対処法1.結論から先に書き(述べ)、長い説明文を削ろう!

(1)の裏返しになりますが、応募先を企業研究した情報を長々と書くと、すぐに文字数を使ってしまいます。採用側の人事担当者や面接官などは当然知っている自社情報なので、くどく感じられてしまいます。

ここはキーワード数を絞り、たとえば「“成長性”が期待できる御社で働きたい」といったように、先に結論を言い切ることです。

そして、「なぜなら」とか「具体的には」と文字数を調整しながら書いていくと、不要な説明文を省くことができます。これを逆にするから、制限文字数をオーバーしているにもかかわらず結論に至らない文章になるのです。

面接場面でもまったく同様で、「結論ー理由―具体例文―まとめ」という一貫性で話すことが指定時間内に話を終え、かつ説得力を持つ話し方です。是非一度試して下さい。

対処法2.エピソードは長くなるので削ろう!

自分のスキルや能力が生かせる会社だから志望した、という志望動機を書いたとします。すると、どうしても言っておきたいエピソードや自慢話が出てきて文章が長くなる傾向になるので、ここは削除対象です。

これも対処法1.同様、文字数に合わせてキーワード数と優先順位を決め、たとえば「長年の営業経験を貴社で生かしたい!」とか、「MOS資格のパソコンスキルが生かせる職種だから」といったように、優先順位1位の志望動機の結論を冒頭で書くことです。

対処法3.見出しのみを書くつもりで詳細は削除!

対処法1.2.のいずれにも共通しますが、結論部分さえしっかり書けていれば、説明文章、エピソードといったいわゆる詳細は、実は削除して全然差し支えないのです。理由は、「面接でのお楽しみ」にすればいいからです。

つまり、転職先の採用担当者は事前に送付されてきた職務経歴書などの応募書類に目を通しますが、この時、内容を読んで「是非、面接をしてみたい!」を思わせる書き方があるのです。それは、あえて事細かな詳細を書かずに大まかな概要のみを書くことです。

実際の面接では、志望動機を一旦述べた後に、必ず「詳細を教えて下さい。」とか、「何か具体的なエピソードはありますか?」と追加質問がくるので、書類の中で何から何までを書いてしまう必要はまったくありません。